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    Hoopono41030595

    @Hoopono41030595

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    Hoopono41030595

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    最近くわぶぜ書いてなかったのでリハビリに短いヤツ。
    エチはナシ、いちゃいちゃはしてます。(最近はエチしないくわぶぜがマイブームで……)

    【くわぶぜ】星空と春雨縁側の縁に腰を下ろし、僕はふぅと大きく息を吐いた。
    月は見えず、星の綺麗な夜である。きっと明日も穏やかに晴れるだろう。
    時刻はすでに深夜を回り、いつも賑やかに酒を酌み交わしている連中も、床に入っている時間である。
    「完全に昼夜逆転しちゃったなぁ……」
    僕は、星を見上げながら、もう一度ため息をついた。

    別に好きで夜更かししたわけではないし、不安があって夜眠れないわけでもない。夜戦への出陣や本丸の夜警など、夜の仕事が少しだけ続いたため、体内時計が狂ってしまったのである。
    まあ、それも今日まででとりあえず終わったし、明日の朝、太陽の光をたっぷり浴びてひさびさの畑仕事に精を出し、適度に疲労すればゆっくり夜、寝ることもできるだろう。
    特に焦るでもなく、僕は縁側に両手をついて美しい星空を眺めることにした。


    後ろでからりと部屋の障子を開く乾いた音がひびく。
    振り向くと、豊前がのそりと部屋から出てくるところであった。さっきまで、僕の腕の中で、すやすやと健やかな寝息をたてていたのだ。ちょっとやそっとじゃ起きることはないだろう、と僕は布団から抜け出したのだが……。
    「ゴメンね……起こしちゃった?」
    「ん……」
    僕が声をかけても、豊前は起きているのか寝ているのかよくわからない状態のまま返事をした。
    僕と同じ状態で、眠れなくて部屋を出てきた……というわけではなさそうだ。現状、起きてはいるもののほぼ状態としては眠っている。
    ということは、やはり僕が起こしてしまったのだろう。

    豊前はここ数日、僕とは逆の生活を送っていた。すなわち昼間の出陣と内番、演練等だ。同室でありながら、恋人同士でありながら、すれ違い生活が続いたことには、すこしだけ主を恨みもしたけれど、それも終わり、こうして二人一緒に休むことができるというのは嬉しい限りだ。

    まあ、豊前が相当疲れているようだったので体を重ねることもなく今夜は床に就いたのだけれど、こうして僕のせいで睡眠を妨げてしまったというのは、申し訳ない限りだ。

    僕がそんなことを考えていると、豊前はゆらゆらと体を揺らしながら僕の隣にやってきて、すとんと腰を下ろした。目はほとんど開いておらず、そのままずるりと頭を僕の胸に預けてくる。
    「もう、そんなに眠いのなら、布団で寝てたらいいやん……」
    僕はその頭を抱えるようにしてゆっくり撫でる。
    「ん……今日は、お前が一緒にいるはずなのに……いないから……」
    むにゃむにゃと豊前が何か言っている。
    「一緒に寝たのに……いなくなるのは……イヤだ……」
    豊前が僕の浴衣をぎゅっと握った。

    僕は豊前を抱き寄せるとその額に優しくキスを落とした。
    「そっか、寂しくなっちゃった?ごめんね……もう一度、一緒に寝ようか」
    僕は、もう体の力を抜いてしまった豊前を横抱きに抱えると部屋へと戻る。
    「……どこにも行くな……」
    やはりむにゃむにゃと、豊前が声を上げる。
    「わかってる。お日様が顔を出すまで、一緒にいるよ」
    豊前を布団に寝かし、僕も一緒に横になる。
    「ヤダ、畑にもいかせねー」
    縋り付くように豊前が僕の胸に顔を埋めた。
    「うーん、それはどうしようかな、まあ朝になったら考えようか」

    若葉の育成に太陽が一番重要なこの時期に……僕は初めて……少しだけ明朝の雨を望んだ。
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    Hoopono41030595

    MOURNINGくわぶぜの日りたーんに合わせて書いていたのですが、「美しい悲劇」で全て吹き飛んだので、出しそびれた。
    キス魔の豊前くんと、キスするタイミングがわからない桑名くん。
    加減がわからず暴走する桑名くんが大好き。
    桑名江はキスがしたい【くわぶぜ】「おけーり、桑名。今日も畑楽しかったか?」
    ニコニコの笑顔で、豊前が両手を広げて胸に飛び込んでくる。
    僕はそれを、両手を広げて受け止める。
    「うん、いっぱい収穫したよぉ」
    僕が、豊前の身体を引き離すようにして声をかけると豊前は満面の笑顔で「そっか、よかったな」と言いながらその唇に優しくキスをした。


    これは大広間での出来事。


    夕食前のひととき、歓談するもの、テレビを見るものなどたくさんの刀剣男士たちが集う大広間での出来事だ。

    キスをする僕たちに、びっくりするもの。冷やかしの声を上げるもの。にこやかに微笑むものなどその反応はさまざまだが、豊前は、そんなことは全くお構いなしのようだった。

    まあ、僕も豊前のかいた胡坐の膝に、頭を乗せようとしているわけだし、僕たちが恋人同士だということを知らない男士はこの本丸にはいないわけだし、日常の後継だといわれればその通りなのだが……。
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    ouse_kaeden

    DOODLEラクガキ、になるんかな。これも
    診断メーカーで出た
    『おうせ本丸のくわぶぜのBL本のタイトルは「シーツの波間で待っている」で、帯のフレーズは【 身体だけでも愛して欲しかった 】です。』をちょっぴりと

    ぶぜの「存在感すごいのに、何だか希薄」という雰囲気やばい…
    目を覚ますと…背後から緩やかな寝息が聞こえて来た。
    「…………」
     そうだな。夜明けがくるにゃあまだ早い。
     ふわりとあくびをつきながら…俺はその場に起き上がる。
     腰に回っていた桑名の腕が、へたりと敷布の上に滑り落ちた。



     昨夜の事は全部覚えている。
     呑んで。酔って。

    「自分の事なのにさ、俺は自分が今…本当に在んのか。正直わかんねぇんだ」

     言葉が零れる。

    「確実なのは、俺という自覚を持つこの身体だけ。振るう本体だって…結局は主に与えられた仮初の器だから…」

     考える事すら億劫で…
     だけど気持ちかひどく逸る。

    「……布団敷いてくるから、少し休みなね?」

     ふわっと笑う桑名の声。
     いつものように優しくて……

    「大丈夫?立てるかい」
    「…………」
    「そんな風に見上げてくるだけじゃ、解んないよ」

     なぁ。この戦が終わって…
     俺たちが全て本霊のもとに帰るとして。
     だけど。
     もしも…俺の寄る辺が逸話だけであったのなら。

    「わり…確かに深酒しちまったみてぇだ」
    「うん」

     当たり前のように桑名が俺を抱き上げる。
     多分…立てないと判断してなのだろう。
     善意 1247

    Hoopono41030595

    DONEエアスケブじゃなくエアSSで頂いたお題「お酒を飲むウリブゼン君」です。
    いちゃいちゃじゃなくてごめんなさい。
    める(@mxexrxu)さんリクエストありがとうございました。

    #江楽宴
    俺は酒が飲めない。
    世の中には酒が強いやら弱いやらという体質による違いもあるが、俺のはそれとは根本的に違うようだ。アルコールアレルギーとかそんなかんじだろう。 
    アルコールを口から少しでも摂取すれば頭痛、嘔吐、呼吸器官に影響が出ることもある。アルコール消毒だって危険だ。不意に消毒液を手に吹き付けられて、真っ赤に腫れ上がったこともある。

    とにかく、酒はダメなのだ。
    こういう夜の仕事をしていて、これは結構なイメージダウンだ。必ず酒の席につき合わせる客もいるし、無理やり飲ませようとするヤツもいる。
    まあ、それで一度救急車で運ばれてからは、俺も断固として拒否するようになったのだが……。

    そして、ここにもひとり。その事情を知らないやつが。

    「ねえ、豊前。本当にお酒飲めないの?」
    桑名が、日本酒を片手に首をかしげている。
    「ああ、飲んだら死ぬぞ。」
    俺はにこやかに返すが決して比喩ではない。
    しかし、桑名はその返答に長い前髪の下で眉根を寄せた。
    どうやら、大学の友人から希少な日本酒を貰ったらしい。
    「豊前と一緒に飲みたかったのになぁ……。」
    「いーじゃねーか。飲めば。コーラで付き合ってやるよ。 1731