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    akujikidesu

    @akujikidesu
    猗窩煉が好き。受が好きすぎて頭がおかしくなってる攻×つれないけど包容力がある男前受が癖。
    つまり猗窩煉最高ってことです✨

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    akujikidesu

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    猗窩煉ワンドロ  
    お題「目」「開き直り」「ティッシュ」
    https://poipiku.com/4658173/6227586.html ① https://poipiku.com/4658173/6227800.html ②
    の二人。1話完結なんで今回の話だけでも大丈夫です。
    愛しすぎて常に即オチ2コマ状態になる座くん×愛されすぎて大食漢な天然小悪魔っぷりに磨きがかかる煉杏さん

    #猗窩煉

    胃袋だけじゃ足りない③ 普段は凛々しく整った目元がフワリ、と優しげに綻ぶのが好きだ。


     
     でも残念なことに今、杏寿郎が愛おしげに見つめているのは俺ではなく。
     俺の作った芋料理、なんだが……。



    『君の作った芋料理は格別にうまいのだ。だからもっと……もっと欲しいっ猗窩座…っ』
    『……っっ!まかせろっ♡たくさん作ってやるぅっっ♡♡』


     恋人のおねだりに即オチした猗窩座は張り切った。張り切りすぎた。
     そして予想通り煉獄は猗窩座が張り切って作った芋料理に夢中なのである。


     いや、だって杏寿郎に伏し目がちでもっと欲しいっ…とか言われたら張り切るしかないだろ?

    「あの…杏寿郎。そろそろ…」
    「んむっ?」

     くそっかわいいなオイ。
     いや駄目だ。ここは心を鬼(元鬼だけに)にして…っ!

    「だから、杏寿郎っそろそ……」
    「おかわりを頼む!」
    「…っっまかせろぉぉ♡」
     今度はキラキラの笑顔にやられて猗窩座はまた、即オチ2コマ状態になってしまう。


     早く…早く何とかしないと!杏寿郎はずっと芋料理に夢中で、全然俺とイチャイチャしてくれない!!

    「杏寿郎…そんなに芋が好きか?」
    「うむ。好きだ!ずっと食べていたいほど、大好きだ!」

     このままだと禁断の言葉『俺と芋…どっちが大事なんだ…!』を放ってしまうかもしれない。
     怖い…速攻で芋って答えられそうだな。
     杏寿郎ならあり得る。
     泣くぞ、俺。


    「…君、さっきから百面相で忙しいなぁ。あと…思ってることが全て声に出ているぞ」
    「…………うぇっ!?」

     いつの間にか食べることを止めた煉獄が猗窩座の顔を覗き込んでいた。


     声に出てた…全部?
     俺と芋どっちが…のくだりも?
     芋に嫉妬してることも?
     恥ずかしすぎる。
     泣きそう、俺。


    「ハハっ!また声に出てる。ばかだなぁ…君が俺の為に心を込めて作ってくれたから、こんなに美味しいのだろう?」
     今、煉獄の目に映っているのは芋ではない。
     猗窩座だ……。
    「……杏寿郎っ」
     猗窩座の視界がジワリ、と霞む。
    「君は…泣き虫だな」

     嬉しい。杏寿郎がやっと俺を見てくれた。
     でも…少し、困らせてやるんだからなっ!

    「…どうせ俺より、芋の方が…好きなんだろ…」 
    「腹ペコだから拗ねてしまったのか?」 
      
     煉獄は額をコツリと合わせ、猗窩座の頬に優しく触れた。

    「気付くのが遅れてすまない…」

    「次は君が…満たされるまで【食べて】いいぞ…」

    「………あかざ?……え…っ?ちょっ…は、鼻血っっ!?」



     拗ねた態度は何処へやら。
     再び、即オチ2コマ状態になった猗窩座は恍惚とした表情で鼻から血を垂れ流すのであった。



    「ふふっ…頼むからっ鼻にティッシュを詰めたまま顔を近づけないでくれ…っ笑いすぎて…腹がいたい…っ」
    「酷いっ…杏寿郎!俺、泣くぞ…泣いてしまうぞっ!!」

     情けない姿のまま、開き直り【いただきます】をしようとする猗窩座に煉獄が堪えきれず吹き出してしまう。



    『ふふっすまない。………そんなに好きか?』
    『きょ…杏寿郎っ…好きだっずっと食べていたいほどっ大好きだっっ!!』








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    DONE猗窩煉/現パロ
    実家から出て2人で同棲してます。
    ライトな「価値基準が違うようだ!」が書きたくて書いたお話です。
    喧嘩したり家飛び出したりしてるけど内容は甘々。
    「君とは価値基準が違うようだ!!実家に帰らせてもらう!」

    近所中に響き渡る声と共に、騒々しく杏寿郎は出ていった。
    またか、と勢い良く閉められた玄関のドアをぼうっと見つめること10分。リビングの方から間の抜けた通知音が響く。重たい足取りで通知を確認すると、それはまさしくさっき出ていった杏寿郎からのメッセージだった。

    『今日は実家に泊まる』

    …律儀と言うか何と言うか。喧嘩して出ていったにも関わらず、ちゃんとこういう事は連絡をしてくるのだ、杏寿郎は。

    先程までどうしても譲れないことがあって口論していたのに、もう既にそのメッセージだけで許してしまいそうになる。

    駄目だ、と頭を振って我に返る。この流れもいつものことだった。実際、今までは俺の方から折れている。

    杏寿郎と一緒に住むようになったのは一昨年の12月。あれから1年と少し経っているが、住み始めた頃も今も、些細なことで言い合いになって杏寿郎が家を飛び出すという事がたまにある。

    その度に「価値基準が違う!」とか何とか言って出ていくものだから、正直なところ、デジャブの様なものを感じてかなり傷ついていた。

    だが毎回、言い争いの原因は 3534

    ほしいも

    DONE女子高生の猗窩座ちゃんとクラスメイト

    ■女子高生の猗窩座ちゃんとモブのクラスメイトです。
    ■猗窩煉のオタクが書いてます。
    編入手続きで初めて学校を訪れた時、揃いのブレザーに身を包んでいる生徒を見て「都会っぽいな」と思った瞬間、自分の田舎くささに笑えた。

    *

     朝のホームルーム「転校生を紹介します。」という担任の一言にわっと声が湧く、そんなことはなかった。そこはまがいなりにも高校生、そんな子供っぽいことからは卒業したとでも言いたげに、喉元まで込み上げた黄色い声をぐっと堪える。それでも教室内の温度は期待を受けて2度くらい上昇していた。
     先生の呼び掛けを合図に、勢いよく教室の引き戸が開かれる。クラスメイト36人分の好奇の視線の前に現れた転校生は、包帯まみれで、異様な姿だった。
     黄色い声を堪える事の出来たクラスメイトたちも、隣り合った机同士て耳打ちをするひそひそ声があちこちで洩れている。静かな室内では、息の多い声も十分響いてしまう。きっと転校生の元にも届いているだろうに、黒板の前に立つ転校生は涼しい顔でフルネームだけを告げて自己紹介を締めくくり、担任に促されるまま私の隣の空席に着席した。
    「セーラー服いいなあ、かわいいね。」
    「前はどこの高校だったの?」
    「どうしてこんな時期に転校してきたの?転勤とか?」 2629