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    akujikidesu

    @akujikidesu
    猗窩煉が好き。受が好きすぎて頭がおかしくなってる攻×つれないけど包容力がある男前受が癖。
    つまり猗窩煉最高ってことです✨

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    akujikidesu

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    これ https://poipiku.com/4658173/6227586.html
    の二人。
    興奮して鼻血出す攻めがめちゃくちゃ好きです。
    座くんて煉杏さんに簡単に興奮してすぐ鼻血だしそうじゃないですか…

    #猗窩煉

    胃袋だけじゃ足りない②「少し君の手を借りる事になるんだが…」

     そう言って杏寿郎はチョコレートをくれたのだが、これは。

    「ブロックのチョコレート?」
     大量のそれを渡された猗窩座は首を傾げる。
    「手は尽くしてみたのだが、全部黒コゲになってしまってな…」

     少し落ち込んでいるのだろうか…伏し目がちになる杏寿郎も美しいな。たまらない。
     元は俺が手作りが欲しい、とおねだりしたんだ。お前が作ってくれた物なら黒コゲだろうが何でも平らげるのにっ!
     そして杏寿郎も今年のバレンタインを特別だと思っていてくれたのが、俺は嬉しいぞ。

     デレっと猗窩座は相好を崩した。
    「大丈夫!杏寿郎がくれるなら何でも嬉しいって俺、言っただろ?」
    「…うむ。だからこのブロックチョコレートを人肌ぐらいの温度に溶かしてくれ」  
    「……………へっ!?」

     何だ…今のは…聞き間違いか……?
     杏寿郎を凝視すると、ニコっと微笑まれた。くそっかわいいなオイっ!

     うん。やはり聞き間違いか。

    「すまん杏寿郎。よく聞こえなかっ…」
    「ブロックチョコレートを人肌の温度に溶かしてくれ」

     間違いじゃない、だと…?

    「ひ、人肌……溶かすっ?」
    「自分では上手く出来ないから。君が好きなだけ溶かして…かけてくれ」

     それは、まさか。
     唾液が溜まる。俺、今どんな顔してるんだろう。

    「かけるって……な、何にっっ?」
    「うん?……俺にだが」


     人肌の温度に溶かした。
     チョコレートを。
     杏寿郎に、かける?


    「やはり風呂場に移動したほうがいいかな………あかざ?えっ?涙と…鼻血っ!?」



     あぁ。涙と鼻血って興奮しすぎると同時に出てくるものなんだな…………。



    ーーーーーーーーーーーーーー

     「猗窩座…本当に大丈夫なのか?」
     心配そうに煉獄は猗窩座を見つめた。 

     やっと涙と鼻血が止まり猗窩座は今、チョコレートを人肌ぐらいに温めているところである。
    「ゔぅ…情けなくてすまん…」
     恥ずかしさで落ち込みながらチョコレートをかき混ぜていく。

    「気にするな。でも鼻血出したからなぁチョコ食べないほうが…」
    「嫌だっ!絶対に食べるっ!チョコかけて杏寿郎を食べていいって言ったっ!!」

     まるで駄々っ子みたいな言い方に煉獄は笑ってしまう。
    「ハハっ君…子供みたいだな!」
    「…子供はこんなことしない。ん…ほら…」
     少し拗ねた表情で猗窩座はチョコレートを含み、煉獄に口付けで流し込んだ。


    ーーーーーーーーーーーーーー

    「んむっ……甘い…」
    「ん…もうちょうどいい温度だよな…杏寿郎?」
     ペロリ、と杏寿郎の唇に残ったチョコを舐める。
     
    「……猗窩座。風呂場に移動するか?」
    「やだ…ここがいい」
    「……ここだと汚れるだろう?」
    「どれだけ汚れても俺が綺麗にする!…我慢できない。早く杏寿郎の全てを食べたいっ」
     もう待てなくて駄々っ子みたいな言い方になってしまう。そんな俺に苦笑しながらも杏寿郎は溶けたチョコを口に含む。そして……。

    「……ん、美味しいか?猗窩座」

     今度は杏寿郎から俺に流し込んだ。甘く柔らかい口付けにクラクラする。
     たまらなくなって更に杏寿郎の唇を求めてしまう。

    「よもや、君がこんなに食いしん坊だったとは…」
    「…美味しい。もっと、もっと食べたい…杏寿郎」
    「…うむ。いいだろう」

     チョコの甘い香りを纏った杏寿郎がふわり、と微笑む。

    「君はいつも極上の料理で俺の胃袋を満たしてくれているからな」


    『今日は俺が……君の胃袋を満たしてあげよう…』



     凄まじい嬉しさと興奮に猗窩座は思わず鼻を抑えてしまったーーーー。






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    DONE■現代パロディ(ほんのりキメ学)
    ■狛恋と猗窩煉
    ■狛治くんと猗窩座くんが双子
    リビングが甘ったるいチョコレートの匂いで満たされている。鼻の奥が熱くなるような、朝一に浴びるには少し重たい香りだ。キッチンに立つ兄弟の背中は、後ろ手に結んだのであろうエプロンの結び目が逆さまになっている。
    「おい、朝から何してるんだ。」
    「カヌレを作っている。」
    「かぬれ…なんで?」
    「バレンタインデーだから。」
    「バレンタインデーだから…?」
     キッチンに踏み入ると、甘い匂いが強くなる。
     効率よく家事を熟することを半ば趣味にしている兄弟を中心に、予め用意されている材料や道具が広げられている。手元を覗くと大きなボウルが湯で満たされていて「湯せん…。」と、先日覚えたばかりの調理工程を呟く。簡単な食事の支度をする事はあっても、菓子作りについては全く明るくないので並べられている道具も、一度も触ったことがないものもちらほら目に付く。
     湯を張ったものより二回りほど小さいボウルに入れられているチョコレートをひと欠片拝借して、口に放り込む。漂っている香りよりも直接感じる甘味はくどくなく、カカオの香ばしさも感じ取れる。大量に削っているが、結構良いチョコレートなんじゃないか。

    「バレンタインは、女 1942