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    まお3

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    まお3

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    リーマン🔗👟完結
    🔗がヘタレ気味
    🔮は割と、他メンも名前だけでてます。

     それは偶然———
     ——或いは必然だったのかもしれないけれど。

     月曜日、いつも通り電車に揺られながらシュウ先輩のインスタをチェックしていた。
    あ、先輩達昨日遊園地行ったんだ。そういえばヴォックス先輩が同期で行こうって声掛けてたもんな。正直、いい年した大人が…と思ってたけど先輩ナイス。
    私服のシュウ先輩めっちゃ良い。白のパーカーにコバルトブルーの長めのコートを羽織ってんの。先輩の私服はラフすぎないイメージだったから解釈一致たすかる〜!!てかポニテじゃん!は?最高か。ローポニテ似合ってるし可愛すぎ。また遊園地なのがいい味出してるわ。ファンシーな猫耳のカチューシャ着けてるのまじで可愛い。写真に映る先輩は口の端にチョコレートソースをつけながらクレープを頬張っていたり、口を大きく開けて笑っていたりと、会社では見せない姿ばかりで。多分同期だからこれだけリラックスしてるんだよな。は〜〜最高。マスクしてて良かった。これはニヤける。

     ただひとつ、隣同士くっついて観覧車に乗る満面の笑みのシュウとルカの自撮りを除いて。
    最後にそれを見たとき、サニーは何故かモヤッとした。


    それからというもの、サニーの心にはモヤモヤが居座り続け、常にどこか上の空で、仕事にも身が入らずミスばかり。どうしてモヤモヤするのか、このモヤモヤは何なのか、サニー自身も分からないから取り払うこともできず今日も資料にミスが生じていた。偶々シュウが気付いて大事には至らなかったものの、気付かず終いなら商談が一つ無くなるところだった。

    ——————————————————————————

    「はあ〜〜〜浮奇〜俺駄目だ。仕事でミスばっかりして足引っ張っちゃってさ」
    カフェで浮奇に愚痴る。
    「うん。なんで?」
    「知らね〜よ。でも、最近ずっとモヤモヤしてて…」
    ルカと観覧車に乗る楽しげなシュウを見てからというもの、ルカ——正確にはルカがシュウに対し距離が近いのを見るとモヤモヤする旨を話した。元々ルカは誰に対しても距離が近いことは分かっているし前は気にならなかったことも。
    ルカだけではない。今ではシュウと誰かの距離が近いとそちらばかり気にしてしまう。

    「シュウ先輩が誰といようが先輩の勝手だし、先輩の笑顔が見れるだけで俺は嬉しいはずなのにさ。最近じゃ誰かが先輩と笑い合ってるの見ると嫌な気分になるんだよ…俺最低だ…」
    「はぁ。それ無自覚なんだもんな」
    「俺真剣に相談してるんだけど」
    「はいはい、俺から言うことは一つね。サニーはシュウ先輩のことが好きなんだよ」
    ……そりゃ推しだし。好きだけど。
    「いやいや俺が言ってるのは恋愛的な意味の方。誰かがシュウ先輩といるとモヤモヤするんでしょ?そのモヤモヤを世間一般では嫉妬って言うの」
    『嫉妬』『しっと』
    その言葉が妙に腑に落ちた気がした。
    そっか。先輩といる誰かに嫉妬してたんだ。先輩のこと恋愛的な意味で好きだから。だから…かはは。
    答えは存外簡単で。それでいて自身では決して思いもつかないことで。
    「浮奇ありがとう」
    「ん。解決した?ちゃんと告白しろよ。じゃ、ここの支払いよろしくね。ばいばい」

     腑に落ちたといっても心の整理がついたわけではないけれど、でも、結果はどうであれ先ずは告白してみようと思う。相談に乗って背中まで押してくれた浮奇のためにも。
    ……告白したあとのことを思えば不安しかないけど。めっちゃ気まずいし先輩には迷惑以外の何物でもないだろうし。どんな顔して会えばいいんだ…
    その日は早々に意識を落とした。


     翌日、サニーはシュウに少し時間を貰い人気の無い屋上に出た。
    今からすることを考え、サニーの心臓は逸りバクバクと音をたてる。首から上に熱が集まるのを感じ、一度深呼吸。

    「シュウ先輩!あの、お、おれ、その…せ、先輩のこと…す、好きで!」
    吃りながら、尻窄みになりながらも大事なところははっきりと目を見て言う。が、シュウの反応が怖くて直ぐに視線を外した。
    「うん」
    「い、いきなり気持ち悪いですよね、すみません!でもこれっきりにするので!えと」
    「サニー、サニー。落ち着いて、よく聞いてね」
    先輩が俯いたままの俺の両肩を掴んで俺の目を見る。
    「僕も好きだよ。サニーのこと」
    ……へ、えっ!?!?!?
    「あの、今、俺の聞き違いじゃなければせ、先輩も俺のこと好きって、き、聞こえたんですけど…」
    「うん。聞き間違いじゃないよ。僕はサニーが好き」
    力が抜けてその場にズルズルとへたり込む俺に手を差し伸べそう言う先輩は一枚の絵画のように綺麗で。

    「信じてくれるまで、何度でも言うよ———


    ———サニー大好き」




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