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    miNa1423

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    miNa1423

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    アオオモをどうしても同棲させたくなって書いた話。
    1万字ぐらい書いたけど、スランプにはいって、プロットもまとまらなくなったので、しばらく寝かせようと思います。
    かけるようになったら消します。

    #アオオモ

    アオオモ 同棲話「……失礼します」
    数度ノックをしても反応がないのでいないのは分かっていたのだが、上司の部屋に入るのは気分の良い物ではない。
    ドアノブが音を立てないようにゆっくりと回し、足音を立てないようにそっと忍び足をする。こういったときはたいていやましいことがあり、この男、アオキももちろんやましいところがあった。上司であるオモダカから頼まれた仕事の納期をまるまる一週間遅れ。顧客と連絡がつかなかった、交渉が難儀したなどのアオキなりの理由はあるのだが、面倒だったので後に回していたのも事実でアオキは若干の疾しさを抱えていた。
    部屋の電気はついているが、不在の様子に、ほっと息をつき、机の上に書類を置いてさっさとお暇しようとした時、ふと目についたものがあった。

    「おや、アオキではないですか。待たせてしまったようですね」
    外出先から、オモダカが執務室に戻ると、アオキはのんびりとソファでくつろいでいた。オモダカのコーヒーメーカーで勝手にコーヒーを煎れて、茶菓子まで勝手に開けている。
    「契約の件、ようやく報告が聞けるようになりましたか?」
    この男が図太いのは今に始まったことでもないので、オモダカは自室でくつろぐ男を気にせず、自分の机に戻る。机の上にあった封筒をハサミで開けながらパソコンを確認すれば、画面上に開いたままにしてしまったメールに嫌な予感が走る。
    目線を動かして、ソファでくつろぐ部下の手元にある書類を見た。

    オモダカに対する明確な殺意と嫌がらせの文面。
    自宅での生活を事細かに並べられ、オモダカのプライベートな写真がいくつか並んでいた。

    「盗聴・盗撮はされているでしょうね」
    オモダカも同じように思っていたようで、動揺することはなかった。口元の笑みは崩さず眼を鋭くさせて部下を見る。
    「トップの家は、テーブルシティ高級住宅街のマンションの一角でしたっけ。近くのマンションから覗き見されている可能性もありますし、もしかするとエスパータイプのポケモンを使用しているかもしれませんが、この手のタイプは自分で仕事するタイプに見えます」
    「それで?」
    勝手に上司のパソコンを覗き込み、あまつさえ、印刷する部下はこの男以外にいまい。しかし、オモダカのしっている限り本気になったこの男より優秀な人物もいなかった。彼が何を感がテイルの知ってみたくなった。
    「これがリーグにかかわる事かアカデミーに関することならば、あなたは誰かに相談しているが、その様子はない。リーグに関することなら、秘書課の連中が騒いでいる。アカデミーなら、昨日の学校最強大会でしたっけ、そんな人前に立つようなことはするはずがないでしょう。貴方個人への攻撃だと判断した。そして、これがただの脅しだとも」
    パサリと音を立てて、書類が投げ出される。
    「それで、ずっとリーグに泊まり込んでいるんですね」
    そこまで、言い当てられるとは思っていなかったオモダカの笑みが凍り付く。
    「貴方も相手の思い通りになる人じゃない」
    「・・・というと」
    「犯人が尻尾を出すまで待つつもりなのでしょう。本来であれば、秘書課と相談し適切な警備をつけるべきですが、それをしていないのは、身近な者にスパイがいる可能性を考えているから、違いますか?」
    「……エクセレント。上司のメール一つからそこまで読み取るとはすばらしい思考力です」
    手をパチパチとたたきながら、アオキの座っているソファの向かいに座る。
    「しかし、なぜ私がここに泊まり込んでいると気づいたのです。貴方ずっと定時で帰っていたでしょう。締め切りを過ぎた仕事を抱えているはずなのに」
    後半の部分はアオキの耳には届かなかったようで、顔色一つ変える様子はない。
    「荷物」
    そう言って、アオキは目線を動かした。
    「出張でよく使っておられるバッグがずっと置いてありますし、今持って帰られた袋は近くのクリーニング屋のものですね」
    「なるほど、気がつきませんでした。今後は気を付けるようにしましょう」
    ふむ、オモダカは数秒思案するように眉間に指を掲げると、絵画のような美しい微笑を浮かべアオキの目を見つめた。
    「私、自宅に帰れず困っております。せっかくですので、アオキの家に泊めていただけますか?人事課より、貴方が一戸建ての家を購入したとの報告を受けております。一つくらい部屋が余っているのでは」
    急な申し出に、アオキも面食らう。オモダカは、変わらず笑みを浮かべながらアオキの様子を見ていた。
    冗談じゃない、上司をしかも女性を泊めるだなんて、即お断りだ。と口を開こうとした時、何か引っかかるものを感じた。…オモダカが、あのトップチャンピオンが、明らかに断られるようなことを部下に言うだろうか?無茶を言うことはあっても、力量や状況を見てから言うはずだ。こんなバカげた提案をするはずがない。それを裏付けるように長考し始めたアオキをオモダカは止める様子もない。
    「それは、自分はもう関わるなと言いたいんですか」
    にこりと笑みを向けられ、オモダカはそれ以上口を開く様子はなかった。アオキの中で何かがはじけた。
    「いいですよ。ちょうど一部屋空いています」
    「はい?」
    「物置になっている部屋なので、期待はせんでください。あと、仕事の話と自分の生活リズムに口出しするのはなしで」
    「いえ、アオキ。わかっているでしょう?冗談です、ちょっと待ちなさい」
    アオキは、予想外のことにあわてて止めに入るオモダカを無視して、デスクの横に置いてあった、オモダカのかばんを手に取る。
    「言い出したのは、貴方ですから」
    戸惑いのにじむ瞳から、そむけるようにしてアオキは言い放った。
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    TokageIppai

    DONEカブユウというかカブ←←←ユウなバレンタイン小話。つきあってない。
    男女カプはじめて書いた……お口に合えばどうぞよろしくお願いいたします。
    ※ユウリちゃんの言動がキモオタのそれです
    カブさんにバレンタインチョコを渡しに行くユウリちゃんの話 バレンタイン。それは冬の終わり、大切な人にチョコレートを贈るイベントである。もとはカントーだかどこかで始まった風習らしいが、ここガラルでも徐々に──主に若者達の間で──浸透してきている。私もマリィと一緒にチョコを作って、ホップとビートにプレゼントした。ホップは勉強の合間に食べるぞ! とすごく喜んでくれたし、ビートも彼らしい憎まれ口を叩きながらもちゃんと受け取ってくれた。ジムチャレンジが終わってそれぞれの道に進んだあとも、こうして彼らとの付き合いが続いているのは本当に嬉しい。
     ところで私にはもう一人、チョコレートを渡したい相手がいる。エンジンシティのジムリーダー、カブさんだ。
     カブさんへの気持ちが恋なのか、と聞かれると、正直よく分からない。そういう関係になるにはあまりにも生きてきた時間の長さが違いすぎるし、想像しようとしてもうまくできないのだ。そもそもこんな子どもに言い寄られて本気にするほど、常識にとらわれていないタイプの人だとも思えない。そういうところも含めて好きなのだ。
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