光と狂 目の前に圧倒的脅威が立っている。成長盛りの彼ら、将来を担う戦闘狂たちは今にも食ってかかろうとしたというのに、何故だろうか。普段なら効くものが何一つ通じない。目の前にいる悪党は、息一つ乱すことなく、自分達の眼前に立ち塞がり、無情にも銀狼の腕をへし折る。絶叫が聞こえる。自分達の司令塔の絶叫が。
「あぁああああああ“!!!!!!!!!!」
それを合図にブラッド・ベロニカとニヒツ・G・リーベルノはその場から瞬時に距離を取った。これがおそらく現状一番冷静に頭を回す自分達に偉そうに指示を飛ばすことが出来る満田冷慈を殺さない為の手段である。
「へぇ、物分かりのいいガキだ。嫌いじゃないな、お前のお友達は随分賢い猿らしい」
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