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    Lei

    @PkjLei

    妄想や幻覚を捏造たっぷりで書いてます

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    POIPOI 54

    Lei

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    前のやつの👹視点
    (前作:https://poipiku.com/4864956/6598990.html

    告白最近ミスタが可愛くなった。いや、これは少し違うな。正確に言うなら“さらに”可愛くなったと言うべきだろう。心境の変化だろうか、ミスタはこれまでのイメージとガラッと変わり女の子らしくなったと言えるだろう。もちろん以前のミスタも大変可愛らしかった。ショートの髪はいつも綺麗にセットされ、どこまでも見通していそうな空色の瞳はいつも好奇心でキラキラと光っていた。大きめのパーカーから覗く小さい手は黒のネイルで彩られ、私服の時につけているゴールドの指輪との相性も抜群であった。短いスカートから伸びるスラリとした足は細く、男の視線を惹きつけて離さない。アイクが月のような美人なら、ミスタは太陽のような明るさを持った美人だ。(アイクはアイクで過激な面があるのだが)しかし鈍感なところがあるミスタはそんな邪な男の視線に気づいていないらしく、裏でひっそりと対応してきたのだとシュウが以前語っていた。
    最近のミスタは髪を伸ばしているらしく、今はもう肩につくほどの長さになっている。今日はアイクと色違いだというオレンジ色の髪飾りをつけたハーフアップ。毛先も緩く巻かれていて、大変可愛らしい。大きめのパーカーをやめて制服のジャケットを着ているせいで、隠されていた胸の大きさが際立ち邪な思惑を抱く男どもが増えた。ミスタが服装の系統を変えた日にはおかしいなどとほざいていたのに。こちらは1年の頃からずっとミスタのことしか見ておらず、鈍感な彼女を少しずつ振り向かせようとしていたのに。今も教科書を借りに自分の教室にやってきたミスタをチラチラと盗み見る男たち。彼らの視線からミスタを隠すようにすれば、嫉妬の視線が突き刺さる。
    「ほら、数学の教科書だ。今日はもう使わないから放課後に帰る時に返してくれ」
    「うわ〜ありがとうヴォックス!まじ助かる!」
    礼を言うとミスタは授業に遅れると慌ただしく彼女の教室に向かっていった。

    「最近のヴォックスはイライラしてるよね」
    今日は5人で買い物に来ていた。ミスタとアイクが可愛らしい雑貨屋で買い物をしている間、男性陣は向かいのカフェで休憩でもしようと席に座ったところだった。人の事を良く見ているルカは、最近の俺のいらだちに気づいていたらしい。
    「原因はミスタ、というよりミスタを見て沸き立つ男たちってとこかな?」
    「全くルカは人の事を分かりすぎているな…」
    原因まで言い当てられてしまえば苦笑しか出てこない。
    「外見だけでミスタを手に入れようとする男たちに負けるつもりはないがな」
    「僕も内面を見ようともしない男たちに大事な双子の片割れを渡すつもりはないね」
    ヴォックスは違うよねと圧をかけてくるシュウ。双子には彼らにしか分からない絆があるとはいえ、過保護すぎないだろうか。
    「でも最近のミスタは本当に可愛くなったよね!とってもPOG!!」
    俺たちの水面下での戦いに気づいているのかいないのか分からないがルカが唐突に話を変える。
    「きっかけが微妙だけどね」
    「ほう。シュウはミスタの心変わりの理由を知っているのか」
    「多分だけどね。どうやら一部の男子はがミスタって頼めばヤらせてくれそうだなんて言ったのを聞いたらしいんだ」
    シュウの衝撃的な言葉に思考停止する。なんだその失礼すぎる言葉は。彼女は自己評価が低く、繊細な内面を持っているのだ。そんな下劣な言葉を彼女が聞いたのかと思うと、腹の底から怒りがこみあげてくる。
    「それで彼らにちょっとお話しに行こうかなって思うんだけど、どう?」
    「ああ、シュウ。君はよく分かっているよ。もちろん参加しよう」
    「俺も!大事な友達にそんなひどいことを言うやつ許せないよ!」
    3人顔を見合わせてニヤッと笑う。それからアイクとミスタがやってくる間、大切なお話の作戦会議が行われた。

    「3人とも待たせてごめーん!」
    パタパタと買い物を終えたらしい2人がやってくる。手にはそれぞれショッピングバッグを持っていることから何か買ったらしい。
    「何かいいものはあった?」
    「うん。またお揃いのアクセサリーを買ったんだ」
    「ミスタはセンスがいいから、見つけてくるもの全部可愛すぎて悩んじゃったよ」
    アイクの言葉に嬉しそうに笑うミスタ。可愛らしい2人に、3人とも笑みを浮かべる。
    「それは良かった。他に買い物は大丈夫かい?」
    「今日はもう大丈夫。それより私たちも飲み物買ってきていい?」
    「もちろん。荷物預かっとくから行ってきな」
    何のむ?季節限定のフラペチーノとかどう?なんて会話をしながらレジに向かう2人は大変可愛らしい。近くにいた若い男性二人組が声をかけようとするのが目に見える。
    「ちょっとヴォックス。2人のところ行ってきてよ」
    ナンパしようとする彼らに気づいたらしいシュウ。言われなくともそうするつもりであったので、スツールを降りて彼女たちの元に向かう。
    「ヴォックス?どうしたの」
    「ケーキでも食べようかと思ってな。2人はどうするんだ?」
    俺が近づいたことで、ナンパ男たちは舌打ちして去っていた。ミスタは気づいていないようだがアイクは気づいていたらしい。あれくらい私たちでもなんとかなるのになんてぼやいてた。
    「俺たちが心配なんだよ。心配性の俺たちに免じて許してくれ」
    ウィンクまでつければ、アイクはなにそれと笑っていた。ミスタは状況が飲み込めないようで、何?どうかした?と不思議そうにしていたので頭を撫でてケーキ買ってやろうかと提案する。途端に笑顔になり、これ食べたい!と主張してくるミスタは子供のような素直さに満ちていて可愛らしい。
    「分かった分かった。お前の好きな物なんでも買ってやるさ」
    ありがとうと抱きついてくるミスタに、ああまだ俺の下心に気づかないんだなぁと思いつつこの居心地のいい立場を捨てる勇気もないのだった。

    ああなぜ俺はミスターコンテストなんてものに出場してしまったのだろう。優勝してしまったせいで、休み時間、放課後の空き時間すべてに学年を問わず女子の告白される日々だ。クラスメイトの男子からは羨まれる日々だが、思い人がいる自分にとっては苦痛にも感じられる日々だ。好いてくれるのは嬉しいが、外見で擦り寄ってくるよく知らない女子に自分を明け渡すほど切羽詰まってはいない。ルカやシュウはドンマイと励ましてくれるものの5人で昼ご飯を食べることもできておらずフラストレーションがたまるばかりであった。ミスタにはなんて思われているのだろうか。それだけが不安だ。
    「アクマ君、ちょっといいかな」
    今日も自分を呼び出す人がいる。読んでいた本から顔を上げれば、確かミスコンで優勝したはずの先輩が立っていた。断るのも申し訳なく、先輩についていけば人気のない校舎裏まで連れていかれた。
    「分かってると思うけど、私と付き合ってもらえないかな?」
    「申し訳ないんですけど、他に好きな人がいるので」
    俺の言葉に顔を曇らせた先輩は、フルフルと肩を震わせた。
    「どうしてもって言ってもダメ?私よりも可愛いの?」
    「俺にとっては誰よりも」
    「そっかあ。じゃあ最後に思い出頂戴」
    ぐいと制服のジャケットを下に引かれる。口元に感触があり、ああキスされたのかと冷静な自分が考える。慌てて引きはがせば、先輩は悲し気な顔をする。
    「引きはがされるほど嫌かぁ。結構自信あったのになぁ」
    そういうと先輩は俺を置いて走り去った。はぁとため息がでる。キスされるのは想定外だ。ぐいと雑に口元を拭うが、不快感は消えない。こんなことになるなら、告白に応じない方がいいのかもしれない。早くこんな状況から脱して、4人と、ミスタと過ごしたい。

    「なんでミスタは俺を避けるんだ…」
    告白ラッシュから脱したと思えば、何故かミスタから避けられる日々が始まってしまった。何かしてしまっただろうかと考えたが心当たりがない。5人でご飯を食べても目が合うことはなく、顔がこちらに向けられることもない。他の3人が用事があるときなどは2人で帰っていたのに、クラスの女子と帰るからと逃げられる。心当たりがあれば謝るなりなんなり出来るのだが、心当たりがないのでそれも出来ない。シュウに聞いたが彼も分からないらしい。はぐらかされるんだよねと彼も困った様子だった。話をしたくても綺麗に逃げていくミスタに、俺は強硬手段に出ることにした。ミスタと同じクラスのルカに1人で屋上に行くように仕向けてもらう。アイクとシュウには屋上の人払いを頼む。ミスタが屋上に1人で待っている状況を作り出し、俺は単身そこに向かう。
    「やぁミスタ。2人っきりは久しぶりだな」
    スマホをいじっていたミスタに声をかければ、肩をびくつかせる。
    「そうかな。一緒にお昼は食べてるし、久しぶりな感じはしないけど」
    下手くそな笑みを浮かべるミスタ。誤魔化したいのだろうけど、今日はそうもいかない。ミスタの目の前に座り、じっと顔を見つめれば気まずそうな顔をして視線をそらされる。3人が早く来ないのだろうかと思っているのだろうけど、残念ながら今日は3人は来ない。
    「3人は来ないぞ。俺が頼んだ」
    「は?なんで」
    「お前が俺を避けているようだから、じっくり話したくてな」
    視線をそらさずミスタを見つめ続ければ、彼女はゆっくりと話し始めた。
    「別に避けてたわけじゃないよ。女子と2人っきりなんて、彼女さんに悪いなと思っただけだよ」
    「彼女?お前は何を言っているんだ」
    「はぐらかさなくていいよ。ミスコンの先輩と付き合ってるんでしょ」
    「確かに彼女に告白はされたが断った」
    「嘘!キスしてるの見たもん」
    まさかミスタにキスされたところを見られてしまっていたらしい。舌打ちしたくなるが、泣き始めてしまったミスタの前ではそれは悪手だ。あの時の油断していた自分を殴り倒したくなるが、今は目の前のミスタが最優先事項だ。ごしごしと力任せに涙を拭うミスタの腕をつかんで止める。
    「離して、誰かに見られたらどうするの」
    「見せつければいい。そんなことより、そんな力任せだと赤くなってしまう」
    「別に気にしないもん」
    パシンと手が振り払われる。泣き続けるミスタの声だけが屋上に響く。階下では昼休みの喧騒が繰り広げられているのに、ここだけ静かだ。早くミスタを泣き止ませたくて、とりあえず事情を説明する。
    「キスされたのは俺の落ち度だ。だが告白は断った。俺には好きな人がいるからな」
    キスされたのは最後の思い出と無理やりだったのだと説明すれば、ミスタはぽかんとした顔をする。
    「好きな人がいるから断ったのに、その好きな人から意味も分からず避けられて俺は大変傷ついている」
    「そうなの?ヴォックスの好きな人が誰だか分かんないけど、大変だね」
    全くもって俺の気持ちに気づいていないのか、見当はずれな慰めをしてくるミスタに今度こそため息が出そうになる。
    「分かってないな。ミスタ。俺の想い人は誰の事だと思っている?」
    「え、分かんないよ。アイクとかじゃないの?アイク可愛いもん」
    確かにアイクは可愛らしいし魅力的だが、俺にとって彼女は大切な友人でそれ以上はない。ついに深くため息をついてしまう。意味が分かっていなそうなミスタは頭の上に?を浮かべている。もうここは直接的に伝えるしかないと思い、そっとミスタを抱きしめる。途端に体を固まらせるミスタをそのままに思いを伝える。
    「直接的に伝えなけらば分からないようだから、ちゃんと言おう。俺が好きなのはおまえだよ、ミスタ」
    「うそ…」
    「嘘じゃない。ずっとアピールしていたのにスルーされていたから、恋愛対象だと思われていないんだと思ってしまったくらいだ」
    耳元で愛を告げれば、ミスタは呆けた顔で自分の頬を引っ張り出した。
    「夢じゃない…」
    「必死の告白を夢だと思ってくれるな」
    「だって、まさかヴォックスが私の事好きなんて、夢みたいだ」
    「夢じゃない」
    力強く言い切れば、ミスタは顔を真っ赤にさせる。顔を下げて隠そうとするので、手を顎に当てて顔を上げればうるんだ瞳と目があった。
    「それで返事は?」
    「言わなくてもわかるでしょ…」
    「分からない。だからちゃんと言葉にしてくれ」
    言葉にしたがらないミスタ。だが俺はお前の言葉で、聞きたいんだ。必死になって伝えれば、そっとミスタが顔を耳に近づける。恐る恐ると言った様子で告げられた言葉とぎゅうと首元に抱き着いてくるミスタ。抱きしめたままの腕の力を強くすれば、ミスタがふんわりと笑ったのを感じた。
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    Lei

    DOODLE🦊の方が一枚上手な🦁🦊
    傾国ミスタ・リアスという男は自己評価が低い。様々な才能に溢れているのに、仲間たちやリスナーからの褒め言葉をちっとも受け取ろうとしないそんな男だ。しかし厄介なことにミスタは、ミスタ・リアスという外見が性的な意味で惹きつけるということだけは理解しているのであった。
    天使の輪が光つややかなミルクティーブロンドの髪に、白く真珠のように透き通った肌、空をそのまま落とし込んだような瞳、つんとした綺麗な形の唇は艶々と魅惑的である。彼はこの外見が人々を魅了することは理解している。それを活用することが特にうまい。それが本当に厄介なのだ。今自分が置かれている状況がいい例だ。
    「ねぇ、ルカ?俺と良いことしようよ」
    どこでミスタのスイッチが入ったのかは分からないが、今自分はミスタに誘惑されていた。ツーっとミスタの細く長い指が怪しく俺の太ももをなぞる。こそばゆい感触に背筋がぞくぞくするが、顔に出ないように必死に堪える。何をするんだと非難を込めて睨んでも、ミスタはただ微笑むだけだ。そして今の彼のほほえみはそれだけで、男をうんと頷かせてしまうくらいの力があった。だがしかし、ここで頷けばマフィアのボスとして、1人の男としての沽券に関わる。嫌だと首を振れば、駄々をこねる子供をなだめすかすような目で見られた。
    1088

    Lei

    DOODLE🖊が死んだ後の👹の話(👹🖊)
    またいつか出会うまでアイクが死んでから何もする気が起きなかった。2人で暮らしていた家は、片づけもせずそのままの状態だった。アイクはいないのに、アイクのいた痕跡だけが残る家は寂しくて静かだった。そんな2人が暮らした家で、1人で何もせずに過ごす。リビングのソファーでただ座って1日過ごす。埃がつもりはじめているのは分かっていたけれど指一本動かす気にはなれなかった。このままではいけないことくらい、400年以上も生きた自分には分かっていた。しかし愛するものを失った衝撃は、自分を惰性でしか生きられなくした。

    そんな消えない喪失感を抱えたまま過ごしていたある日のこと、死んだはずのアイクから手紙が届いた。ピンポーンと呼び鈴が鳴り、アイク・イーヴランド様からのお手紙ですという配達員の声にソファから慌てて立ち上がった。そうやって受け取った封筒の中には綺麗だけど少し癖のあるアイクの字で“ちゃんとご飯を食べなさい”と書いてある一筆箋が入っていた。最初は意味が分からなかった。だけどアイクが言うならしょうがないなと思って、久しぶりに料理をした。食材を買いに、近くのスーパーに買い物に行った。そうして作ったのはアイクが好きだったハンバーガー。パンは出来合いの物だが、パティはちゃんと作った。アイクが死んでから、人外であることをいいことに食事を取っていなかった。久しぶりの食事は美味しかったが、それでも一緒に食べる相手がいないことに胸が痛んだ。
    1996

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