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    Lei

    @PkjLei

    妄想や幻覚を捏造たっぷりで書いてます

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    Lei

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    きっと👹のエプロン姿が好きな🦊はいるはず

    ある朝の一幕朝ふと目が覚めて横を見ると、一緒に夜を共にしたはずの男は隣にいなかった。カチャカチャと寝室の外から物音がするから、きっと朝食を作っているのだろう。彼の作る食事は頬が落ちるほど美味しいのは知っている。だけど、彼の腕の中で目を覚ましたかったとすっかり欲張りになってしまった自分がいる。まだ寝たかったけれど、2人用のベッドに1人で寝なおすのは寂しくて適当にそこらへんにほおってあったシャツを身につける。
    そおっと物音を立てずに寝室から出れば、上機嫌に歌いながら料理をするヴォックスの姿があった。彼もTシャツにスエットと格好つけた普段からは想像できないほどにゆるい恰好。その上につけられているのは、同棲を始めた日に自分が贈った黒のエプロンだった。料理についてはヴォックスに頼りきりになってしまうことが分かっていたので、せめてもと購入したエプロン。黒のシンプルなデザインだが、大きめのポケットや厚手の生地など使い勝手の良さそうなものを選んだ。思っていたより彼は喜んでくれて、ちょっとしたことでも着用している。自分が贈ったものを身につけながら料理をする彼を見るのは、実に満足感を得られて楽しみの1つだ。今もこっそりとリビングに入って、料理をする彼を見る。ベッドにいなかったことは、この光景で帳消しにしてやろう。
    「ああ、ミスタ。起きたのか。体の調子はどうだ?」
    「おかげさまで腰が怠いくらいかな」
    お皿を準備しようとした段階で起きていることに気づかれてしまった。昨晩の獣のようなヴォックスとは違い、優しく気遣ってくれる。別に俺も男なんだから心配しすぎな気もするが、その心配が心地いいと思ってしまうのも事実だ。
    「もうすぐ出来るから待っていてくれ」
    頭をなだめるように撫でられる。別に子供じゃないんだから大人しく待てるのにと頬を膨らませれば、ハハと笑われる。目の前のテーブルにどんどん美味しそうな食事が並べられる。コーヒーも紅茶も苦手な自分用のりんごジュース。ヴォックスの席には紅茶。ホカホカと湯気を立てるエッグベネディクトに、ドレッシングでキラキラと光るサラダ。これ以上はないだろうというくらいに完璧な朝食。
    「さぁ食べよう」
    目の前にヴォックスが座れば、朝食の始まり。ドレッシングまで手製のサラダは、野菜はシャキシャキとしていて酸味の効いたドレッシングと合わさってとても美味しい。エッグベネディクトもホテルのものと遜色がないレベルだし、本当に自分と付き合ってくれているのが申し訳なくなるレベルだ。どうせ朝食の片づけをしようとしても、大人しくしていろって言われるんだろうな。体を重ねた日の次の日は、ヴォックスは特に甘くなる。何もしなくてもいいほどに、真綿でくるんだように甘やかされる。最初はそれがとても不安で、苦痛で仕方が無かったのに、今じゃそれが“普通”になってしまった。すっかり毒されてしまったよななんて思いながら、目の前のこの鬼も同じくらい俺に毒されているのかと思うと笑みが浮かぶ。口に運んだりんごジュースはいつもと同じはずなのに、いつもより甘かった。
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    Lei

    DOODLE🦊の方が一枚上手な🦁🦊
    傾国ミスタ・リアスという男は自己評価が低い。様々な才能に溢れているのに、仲間たちやリスナーからの褒め言葉をちっとも受け取ろうとしないそんな男だ。しかし厄介なことにミスタは、ミスタ・リアスという外見が性的な意味で惹きつけるということだけは理解しているのであった。
    天使の輪が光つややかなミルクティーブロンドの髪に、白く真珠のように透き通った肌、空をそのまま落とし込んだような瞳、つんとした綺麗な形の唇は艶々と魅惑的である。彼はこの外見が人々を魅了することは理解している。それを活用することが特にうまい。それが本当に厄介なのだ。今自分が置かれている状況がいい例だ。
    「ねぇ、ルカ?俺と良いことしようよ」
    どこでミスタのスイッチが入ったのかは分からないが、今自分はミスタに誘惑されていた。ツーっとミスタの細く長い指が怪しく俺の太ももをなぞる。こそばゆい感触に背筋がぞくぞくするが、顔に出ないように必死に堪える。何をするんだと非難を込めて睨んでも、ミスタはただ微笑むだけだ。そして今の彼のほほえみはそれだけで、男をうんと頷かせてしまうくらいの力があった。だがしかし、ここで頷けばマフィアのボスとして、1人の男としての沽券に関わる。嫌だと首を振れば、駄々をこねる子供をなだめすかすような目で見られた。
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    Lei

    DOODLE🖊が死んだ後の👹の話(👹🖊)
    またいつか出会うまでアイクが死んでから何もする気が起きなかった。2人で暮らしていた家は、片づけもせずそのままの状態だった。アイクはいないのに、アイクのいた痕跡だけが残る家は寂しくて静かだった。そんな2人が暮らした家で、1人で何もせずに過ごす。リビングのソファーでただ座って1日過ごす。埃がつもりはじめているのは分かっていたけれど指一本動かす気にはなれなかった。このままではいけないことくらい、400年以上も生きた自分には分かっていた。しかし愛するものを失った衝撃は、自分を惰性でしか生きられなくした。

    そんな消えない喪失感を抱えたまま過ごしていたある日のこと、死んだはずのアイクから手紙が届いた。ピンポーンと呼び鈴が鳴り、アイク・イーヴランド様からのお手紙ですという配達員の声にソファから慌てて立ち上がった。そうやって受け取った封筒の中には綺麗だけど少し癖のあるアイクの字で“ちゃんとご飯を食べなさい”と書いてある一筆箋が入っていた。最初は意味が分からなかった。だけどアイクが言うならしょうがないなと思って、久しぶりに料理をした。食材を買いに、近くのスーパーに買い物に行った。そうして作ったのはアイクが好きだったハンバーガー。パンは出来合いの物だが、パティはちゃんと作った。アイクが死んでから、人外であることをいいことに食事を取っていなかった。久しぶりの食事は美味しかったが、それでも一緒に食べる相手がいないことに胸が痛んだ。
    1996

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