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    Lei

    @PkjLei

    妄想や幻覚を捏造たっぷりで書いてます

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    Lei

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    先天性女体化🦊の🦁🦊
    学パロです。目指せ少女漫画で書きました。

    初恋「ミスタ!」
    朗らかにこちらを見て笑う彼は、まるで太陽のようだ。ああ、自分には眩しすぎるなと思いながらも彼の手を拒むことの出来ない自分はイカロスと同じだ。いつか自分も彼の熱にやられて羽をもがれて死ぬのだけれど、その時くらい彼の顔を曇らせることが出来たらいいな。

    学校1番の人気者のルカと仲良くなったのは、本当に偶然だった。たまたま同じクラスで、たまたま隣の席になっただけ。明るい彼は、にこやかに話しかけてくれた。彼のおかげで人見知りだったはずの私も、普通に喋ることが出来た。
    そうやって話をしていく中で、同じゲームをしているのが分かった。夜に通話をつなぎながらやるゲームをやることになって、学校では見られないルカの1面を知ることが出来た。案外生活リズムが子供のような彼が寝落ちしてしまうことがよくあり、スースーと聞こえる彼の健やかな寝息に何だか母性が刺激されていく。そうして一緒に過ごしていけば、自然と彼の事を好きになっていた。でもきっと、彼にとって私は仲のいい友人の1人に過ぎない。彼はいつも友人たちに囲まれていて、その中には魅力的な女の子がいっぱいいる。別に今以上を求めるつもりはない。でも、どうかこの時間だけは続けばいいのになと思っている。

    「馬鹿ね。そんなのクラスが別になったり、ルカの興味が別のものに行けば簡単に終わるわよ?」
    そう私に忠告してくるのは、ルカの従妹のルーシー。ルカの紹介で知り合わなければ、きっと仲良くなることは一生無いと思うくらいルーシーは私とかけ離れていた。美しい金髪に、男性の視線を捕えて離さない大きな胸。キュッと引き締まったウエストに、引き締まったお尻。すらっとした足は、白くなまめかしい。同性としてため息が出そうになるほど魅力的なルーシーとは、意外にも良き友人になれた。週に1回、女子会と称して2人でカフェにいくらいには。
    女性の素晴らしき感からか、ルーシーは私の淡い恋心にすぐ気が付いた。言いよどむ私に彼女は、さっさと吐きなさいよ詰め寄った。それに負けて、今のままでいいのだと言えば冷静で痛いことを言ってきた。彼女の言葉は正論で、心のどこかで私も分かっていたことだった。
    「でも、私なんか…」
    「それ、やめて。私が友達として付き合っている子は皆素晴らしいの。たとえ自分でも卑下するのは許せないわ」
    そう言われてしまえば、もう何も言えなくなってしまう。黙り込んだ私にため息をついたルーシーは、そっとテーブルの上の私の手をそっと握る。
    「いい?貴女は自分が気づいていないだけで、とても魅力的なの。もし仮にルカがそれに気づいていないなら、私があいつを蹴り飛ばしてあげる」
    にこっと笑った彼女はとても力強かった。こんなに心強い友達がいるんだったら、私も勇気を出してみてもいいかもしれない。
    「…自信をつけたいの。ルカの周りの女の子の誰よりも可愛いって」
    「いいわね」
    「だからルーシー、協力してくれる?」
    私の言葉に、ルーシーはにこやかにうなづいた。

    ルーシーがまず私に言ったのは、常に姿勢をよくすることを気を付けること。
    「姿勢がいいだけで、自信があるように見える。貴女はいつも、周りを気にして猫背気味だけど、それはとってももったいないわ」
    背筋を伸ばすだけで、それだけで世界が変わる訳じゃない。でも確かに、綺麗な人は姿勢がいい。ルーシーもそうだ。
    「貴女が何かを変える必要はない。ただ自信を持つだけ。服もメイクも、無理に流行に乗らなくていい。貴女が好きで、貴方に似合うものを身につけるの」
    そういって彼女が手に取ったワンピースは、普段は似合わないと思って手に取らないデザインだけどとってもかわいかった。
    「似合わないって顔をしたけど、そんなことない。女の子は皆、魅力的なの。それに私のセンスを信じて?これは、きっと貴女に似合う」
    ウインクしてきた彼女に、思わず笑ってしまう。
    「そうだね。ルーシーのセンスは信頼してる」
    「そう!ならいいわ!今日は私が、貴女を自信満々の素敵な女性にしてあげる!」

    ルーシーによる自信をつける講義は、とても参考になった。洋服もメイクも、苦手意識があったけどちょっとのコツでここまで変わるのかと驚いてしまった。ありがとうと礼を言えば、お礼はルカと付き合った報告で良いわと言われてしまった。本当にいい友達だ。早くルカを捕まえてしまいなさいよと急かされて、その場でルカに電話をかけることになってしまった。
    「もしもし、ルカ?」
    「やぁ!ミスタ。ミスタから電話って珍しいね」
    「…あのね、今度の日曜って暇?」
    「暇だよ!珍しく部活が休みなんだ」
    「そうなんだ。あの、良かったらなんだけど、その日一緒に遊びに行かない?」
    どもりそうになりながら、必死のお誘い。断られたらどうしようと思ったら、じっとりと手に汗をかいてしまう。
    「いいね!どこ行く?」
    明るい了承の声に、腰が抜けそうになってしまう。ほっとしつつも、近くの遊園地はどうかと提案する。
    「POG!俺、遊園地行ったことないんだ!ミスタと行けるなんて楽しみだ!」
    喜んでくれているようで、電話口から嬉しそうな声が聞こえる。待ち合わせとかは、また連絡するねといって通話を切る。
    「やったじゃない!まずは第一関門突破ね!」
    ぎゅーっと抱きついてくるルーシーを抱きしめ返す。
    「ありがとう。私、頑張るね」
    「ええ、貴女ならきっと大丈夫。応援してるわ」

    それからはもう約束の日々までドキドキの日々だった。普段のゲームの通話も、心臓が持ちそうになくて断ってしまった。体調悪いの?大丈夫?と気遣うチャットには、親がいて出来ないんだと適当に嘘をついた。
    学校では普通に話しているけれど、それももしかしたら変かもしれない。でも、ルーシーの自信を持ちなさいという言葉が支えになっていた。

    そしてやってきてしまった日曜日。待ち合わせは、遊園地の入り口に10時集合。朝5時に起きて、シャワーを浴びる。そして丁寧にスキンケアと髪を乾かす。メイクは、ルーシーおススメのもの。日焼け止めと下地を丁寧に塗って、ファンデは厚塗りにならないように気を付けて。オレンジのシャドウにキラキラのゴールドのラメ。少し長めに引いたアイラインと、しっかり上げたまつ毛。アイメイクを濃くするので、リップは控えめに。ヘアアクセは普段のやつから、サテン生地の幅が広めのカチューシャに。洋服は白のワンピースに、ジージャンを合わせて甘すぎないようにする。靴は歩くだろうから、白のスニーカー。
    玄関の鏡の前で、くるっと1周して確認する。うん、大丈夫。鳴りやまない心臓の辺りを手で押さえて、そっと深呼吸。
    「よし。頑張るぞ」
    自分自身に言い聞かせ、私は玄関のドアを開けた。

    「ミスタ!こっちだ!」
    待ち合わせの10分前にも関わらず、ルカはもう到着していた。ルカは白のTシャツにカーキ色のパーカとジーンズという、シンプルなコーデにも関わらずその整った顔立ちとスタイルで周りの視線を集めていた。
    「ごめん、待たせちゃったね」
    「いや、俺が早く着きすぎたんだよ。それより、今日はとっても可愛いね」
    何でもないような感じで褒められて、それだけで胸がきゅんと音を立てる。
    「変じゃないかな?」
    「全然!とってもPOGだよ」
    満面の笑みでそう言われれば、ほっとする。
    「良かったぁ。今日楽しみだったから、一生懸命おめかししてみたんだ」
    「俺もとっても楽しみだった!じゃあ早く入ろう!」
    そう言うと、私の手を取って入口のゲートに向かって歩くルカ。掴まれた手から、彼の熱が伝わってくる。なんだかもう夢みたいで、私は今日1日無事に生きれるだろうか心配になった。

    あっという間の1日だった。結局最初に繋がれた手は、アトラクションに乗っている時以外はそのままだった。最初はそれにドキドキしてしょうがなかったけど、段々と慣れていった。一緒にポップコーンを分け合ったり、アイスをかけて点数で勝負したり、色んな事をした。お化け屋敷では怖すぎてルカにピッタリとくっついてしまって、出口で慌てて離れた。
    でも楽しい時間は本当に早く過ぎ去ってしまうもので、もう閉園時間がやってきてしまった。
    「ねぇ、最後にあれ乗らない?」
    そう言って彼が指さしたのは、観覧車。そういえば乗っていなかったなと思って、了承すればさっと手を引かれて乗り場に向かう。2人だけのゴンドラで向き合った時に、楽しさで忘れていた“告白”の2文字を思い出す。言うなら今しかないのに、緊張で口が開かない。シーンとしたゴンドラ内で、どうしようと思っていればルカが口を開いた。
    「今日、楽しかったね」
    「うん。そうだね」
    言葉が続かず、また静寂が訪れる。ああ、こんなじゃだめだ。何のためにルーシーに色々教わったんだ。女は度胸だ、ミスタ・リアス!心の中で自分を叱咤して、顔を上げる。
    「あのね、ルカ言いたいことがあるんだ」
    「そうなの。俺もミスタに言いたいことがあるんだよ」
    「へ?なに?」
    ルカが私に言いたいことがあるなんて、なんだろうと思って聞き返す。いつになく真剣な目をしたルカが、そっと私の膝の上の手を握ってくる。えっと思って彼を見れば更に驚くべき言葉が聞こえてきた。
    「好きだよ、ミスタ」
    「‥‥‥う、そ」
    「こんな時に嘘はつかない。UNPOGじゃないか」
    驚きすぎて、何も考えられない。まさか自分が言おうと思っていたことを、ルカに言われるなんて!はくはくと唇を震わせれば、ルカが顔を近づかせる。
    「ねぇ、ミスタが俺に言いたいことってなあに?俺が想像してるのと同じかな?」
    「そ、れは……言わなきゃダメ?分かってるでしょ」
    「だめだよ。俺が聞きたいから、ちゃんと言って」
    ぎゅっと握る手の力が強くなる。子犬のような目をして、見つめられれば言わないなんて選択肢はなかった。
    「す、きです…」
    消え入りそうな声で言えば、ぎゅっと抱きしめられる。
    「良かったぁ…断られたら死んじゃうかと思った」
    ほっと息を吐くルカに、彼でもそんなことあるんだと思う。
    「断るわけないじゃん。ずっと好きだったのに」
    「俺の方がミスタより早く好きになった自信あるけど」
    「え?まじ?いつから?」
    疑問を投げかければ、彼は笑ったままだ。スッと近づいてくる彼に、アッと思って目を閉じる。観覧車がちょうどてっぺんに着いた時、2人の影は1つになった。
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    Replies from the creator

    Lei

    DOODLE🦊の方が一枚上手な🦁🦊
    傾国ミスタ・リアスという男は自己評価が低い。様々な才能に溢れているのに、仲間たちやリスナーからの褒め言葉をちっとも受け取ろうとしないそんな男だ。しかし厄介なことにミスタは、ミスタ・リアスという外見が性的な意味で惹きつけるということだけは理解しているのであった。
    天使の輪が光つややかなミルクティーブロンドの髪に、白く真珠のように透き通った肌、空をそのまま落とし込んだような瞳、つんとした綺麗な形の唇は艶々と魅惑的である。彼はこの外見が人々を魅了することは理解している。それを活用することが特にうまい。それが本当に厄介なのだ。今自分が置かれている状況がいい例だ。
    「ねぇ、ルカ?俺と良いことしようよ」
    どこでミスタのスイッチが入ったのかは分からないが、今自分はミスタに誘惑されていた。ツーっとミスタの細く長い指が怪しく俺の太ももをなぞる。こそばゆい感触に背筋がぞくぞくするが、顔に出ないように必死に堪える。何をするんだと非難を込めて睨んでも、ミスタはただ微笑むだけだ。そして今の彼のほほえみはそれだけで、男をうんと頷かせてしまうくらいの力があった。だがしかし、ここで頷けばマフィアのボスとして、1人の男としての沽券に関わる。嫌だと首を振れば、駄々をこねる子供をなだめすかすような目で見られた。
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    Lei

    DOODLE🖊が死んだ後の👹の話(👹🖊)
    またいつか出会うまでアイクが死んでから何もする気が起きなかった。2人で暮らしていた家は、片づけもせずそのままの状態だった。アイクはいないのに、アイクのいた痕跡だけが残る家は寂しくて静かだった。そんな2人が暮らした家で、1人で何もせずに過ごす。リビングのソファーでただ座って1日過ごす。埃がつもりはじめているのは分かっていたけれど指一本動かす気にはなれなかった。このままではいけないことくらい、400年以上も生きた自分には分かっていた。しかし愛するものを失った衝撃は、自分を惰性でしか生きられなくした。

    そんな消えない喪失感を抱えたまま過ごしていたある日のこと、死んだはずのアイクから手紙が届いた。ピンポーンと呼び鈴が鳴り、アイク・イーヴランド様からのお手紙ですという配達員の声にソファから慌てて立ち上がった。そうやって受け取った封筒の中には綺麗だけど少し癖のあるアイクの字で“ちゃんとご飯を食べなさい”と書いてある一筆箋が入っていた。最初は意味が分からなかった。だけどアイクが言うならしょうがないなと思って、久しぶりに料理をした。食材を買いに、近くのスーパーに買い物に行った。そうして作ったのはアイクが好きだったハンバーガー。パンは出来合いの物だが、パティはちゃんと作った。アイクが死んでから、人外であることをいいことに食事を取っていなかった。久しぶりの食事は美味しかったが、それでも一緒に食べる相手がいないことに胸が痛んだ。
    1996