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    nashireonnn

    @nashireonnn

    なしれおです。
    名前をよく間違われます。
    文字を書きます。
    その時好きなものをもちょもちょ

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    nashireonnn

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    支部に投げたお話のオマケ
    ゲ一家×水木前提で大体目岩
    強くてかっこいい岩子さんが書きたかっただけとも言う

    ##腐向けKTR
    ##ゲタ水
    ##目岩

    走る男の裏での話 這々の体で理由もわからず走っていく背広の男の背中を見送り、女は今一度坂の下を見やる。
     先程まで幼い子どもたちの姿をしていた“それ”は、最早ヒトとは到底呼べない巨大な何かへと変貌していた。
    「お冠のようね」
     女がそう呟くと、どろりと固まった情念の集まりのようなそれが咆哮を上げた。聴くものの心を蝕み、視るもの全てを奈落へと引きずり込まんとするようなそれに、女は毛ほども顔色を変えることはなかった。
     悍ましいそれは獲物を奪われた怒りをぶつけるように腕のような黒い塊を振り上げ、女のいた場所へ叩き付けた。が、女は軽やかにその一撃を避け、ただ静かに目の前のそれを見つめる。女の瞳は先程の背広の男を見つめていたのとは対象的に、ひどく冷たく恐ろしいものだった。
     その瞳に、それは再びけたたましい雄叫びを上げて不安の元を立つように腕を振り下ろす。鞭のようにしならせ縦横無尽に地面に叩きつけられる腕を、女はなんてことはないようにひらりひらりと躱していく。地響きと土埃が舞い上がる中で、女はそれに向かって人差し指を向けその指先から放たれる閃光でそれを撃ち抜いた。
     ドン! と派手な音を立てて躰を穿たれたそれは、風に舞う塵のように闇に溶けていく。その姿をじっと見つめていると、背後から耳馴染んだ下駄の音が近付いてきた。
    「流石儂の妻! なんと見事な鎮め方なんじゃ!」
    「あなた」
     現れた白髪の大男の姿を認めると、女は嬉しそうに微笑む。その笑顔に、男は殊更に緩んだ笑みを浮かべて女の肩を抱いた。
    「嫌なものを見せてしまったのう、大事なかったか?」
    「あら、心配性ねぇ。私だってそれなりに修羅場はくぐっているんですよ」
    「そうじゃったのう、そうじゃったのう! やはり、儂の妻は美しくて賢くて強くて最高じゃ!」
     感極まったように男は女を強く抱きしめ、力一杯の愛情を示した。ふと男が顔を上げると、塵となって消えていくだけの僅かな塊が目に入った。男は女を伴ってその黒い塊に近付き見下ろすと、打って変わって地の底から這い出るような声音で言葉を発した。
    「はよう去ね」
     男の言葉を聞いてなのかは謎であるが、その言葉に応えるようにそれは塵ひとつ遺さず消え去った。男は最早何も残されていない地面を、じっと見つめる。
    「……あやつの未練と後悔を盗み見るような真似をしおって」
     ザワ、と周囲の空気が騒ぐ。ヒリつくような空気は男の怒気に呼応するようにその重たさを増し、ただそこにいるだけの夜の生き物たちを震え上がらせた。
    「あなた!」
     男を呼ぶ声と共に、身体がぐるりと後に向かされる。そこに見えたのは、女が男の頬を両手でパチンと包み込みながらほんの少しむくれている愛しい妻の姿だった。
    「もう済んだ事ですよ」
     そう言って微笑み掛けてくる女に、男は逡巡してから「すまん」と小さく項垂れながら謝罪した。その姿に女はうん、と満足げにひとつ頷く。
    「あの人、迎えに行かなくて良いの?」
     そういえば、と訊ねる女に、男は「うむ」と答える。
    「たまには、息子と二人きりにしてやるのも良いかと思ってな」
    「まあ!」
     フフン、と得意げに鼻を鳴らす男に、女は口元を抑えてうふふと笑う。
    「あなたのそういうところが好きよ。あの子も、あの人もきっとおんなじ」
    「そうか? ふふ、照れるのう」
     好いた女にそう言われ、男は頭から湯気が出そうな程に顔を赤らめた。
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    nashireonnn

    DONE一個前のやつの続き。
    間に合わなかった鬼太郎と親父が水木の肉と骨をせっせと集めてる話。
    ほぼ鬼太郎しかいない。鬼→水への愛を語るだけの話。
    このままならずっと一緒にいられるけどやっぱり生身の身体にも触れたい、心がふたつある〜!って話。
    もう一個オマケが出来たらまとめるかもしれない
    美味なるものよ、此処へ ──カラン、カラン。
     蛙がゲコゲコと鳴き、鈴虫がリィリィとさざめく。天辺には青白く輝く満月がいて、薄暗闇の世界を照らし続けている。
     ──カラン、カラン。
     小さな生き物たちの声だけが支配する空間に、鉄の筒に木を打ち付ける軽快な音が響き渡る。使われなくなって久しい廃工場のタンクの上に、一人小柄な少年が座って夜空を眺めていた。
     何かを待っているような、ただただぼんやりとしているような、どちらとも取れる様子の少年はカランカランと一定のリズムで足に履いた下駄の踵をタンクに打ち付けて鳴らす。
     ──カラン。
     足を動かすのを止めれば、途端に世界の音は自然のものだけになる。ゲコゲコ、リィリィ、さざめく音と、ザァとゆるやかに吹く風が少年の髪を揺らす。それらをジッと肌で感じながら、少年は腕に抱いた桐の箱をするりと撫でた。
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    nashireonnn

    DONE「しつこくて頑固なシミみたいなもんですよ、困りますね!」

    人外鯉登対人間鯉登×人間月島(転生パロ)
    夢の中で黄泉竈食ひさせようとするヤンデレ味の強い人外鯉登と、人間らしい感情で月島を愛してる鯉登がバチバチしてる話。またしても何も知らない月島さん
    (細かい設定はついったに画像で投げます)
    白無垢に落ちた血のように 広く、広く。果てなどないように見える白い空間になんとはなしに佇んでいると、不意に声を掛けられた。
    「どうした、月島軍曹?」
     掛けられた言葉に、ぼんやりとしていた意識を取り戻す。目の前にいつの間にか現れた男が、椅子に腰掛けながら優雅な手付きでティーカップを持ち上げている。静かにカップを傾けて中身を飲む仕草をすると、男は月島を見上げて言った。
    「突っ立っていないで貴様も座れ。上官命令だ」
    「……は」
     軍服に身を包んだ男にそう言われ、月島は椅子を引いて向かい側に腰掛ける。被っていた軍帽を脱いで机の端に置き、背筋を正して向かい合う。月島が着席したのを見て、男は机に置かれたティーポットを傾けてその中身を空いていたもう一つのカップに注いだ。それを月島に差し出し、男はもう一度手元のカップの中身を煽った。
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