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    ruruyuduru

    @ruruyuduru

    ぬカニ専用の短文置場。
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    いつもありがとうございます🙏

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    ruruyuduru

    DONE玖エイ。任務のための外出中に玖夜が口にした「そういえば、今日は僕の誕生日なんですよ」という言葉に振り回されるエイトと八雲とエドモンドの話。
    狐は鶏肉が好きエドモンドが苦々しい顔で「魔獣討伐に同行してほしい」とエイトに依頼を持ち掛けた。以前ならそれが人に物を頼む態度かと文句のひとつも言っただろうが、決して短くはない付き合いの中でエドモンドという男の人柄を大体は掌握している。騎士団の力だけでは解決に至らなかった。戦う術を持たないエイトを危険な任務に巻き込むことになった。その二点を歯痒く感じているがゆえの表情なのは明らかだ。だからエイトは、二つ返事で承諾する。自分と同様に剣も魔法も使えない人たちが、魔獣に襲われる事態は避けなければと考えて。
    すぐに屋敷の主人であるエスターを始めとした面々に二、三日不在にする旨を伝えた。ついでに誰かに護衛を頼めないかと考えていれば、エイトが何かを言う前に八雲が森の案内と食事の準備を申し出てくれた。戦いでお役に立てるかどうかはわかりませんがと、冗談とも謙遜ともつかない言葉を添えて。初対面の日に驚異的な力を見せつけてくれた青年は、今や戦闘時はもちろん、エイトの心を癒やす意味でも頼もしい存在となっている。
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    ruruyuduru

    MOURNING玖エイ。ダーリン呼び最高~~の気持ちで思うがまま書いてたら仕上がってた産物。玖夜が女に化けてる。
    ヤマもオチも意味もない遠く聞こえる活気ある市場の喧騒をBGMに、エイトは心のそこからゲンナリしていた。人目につかないように細心の注意を払っていたはずだ。目的の裏通りに入るときには、何度も周りを見渡した。近くに誰もいないことを確かめてから、不定期にひっそり営業していると噂の怪しげな露店にようやくたどり着いたのだ。
    食料の買い出しや街の見回りついでに何度か足を運んでみたが、これまではずっと空振りで無人の通りを覗き込むだけに留まっていた。
    そしてようやく訪れた念願の日。エイトはあえて店主に声をかけることも目を合わせることもせずに、雑然と並ぶ商品のひとつひとつを入念に吟味していた。
    薄汚れた敷物の上に広げられているのは、動物や植物などが彫刻されたワインの栓に似た道具、それから低温で溶ける蝋燭に柔らかな素材でできたロープなど、エイトがもといた世界でも馴染みのあった品々──もといアダルトグッズである。エイト同様なんらかの拍子で紛れ込んできたものもありそうだが、大半は異世界感のある斬新なデザインが取り入れられている。現状はニートさながらの生活を送ってはいるが、ときにインスピレーションを得たい衝動に駆られるのは職業病のようなものだろうか。
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