DAY3Day.3
アラーム音が鳴り響く室内。もそもそと最初に布団から動き出したのは、昨日と同じく櫛山だった。眠い目を擦りながら上体を起こし眠気と闘っていると徐々に頭が冴えてくる。そして、意識が覚醒すると、眠っている二翼へと勢いよく視線を向けた。昨日と違い、別々の布団で眠る2人を目撃し、安堵に胸を撫で下ろした。ひと安心して、いつものヘアセットへと洗面台に姿を消した。
次にのそりと目を覚まし、起き上がったのは千歳だった。洗面台から水の流れる音や、何かがぶつかり合う物音が小さく聞こえてくる。
隣を見れば、橘は姿勢よく静かに眠っている。昨日もそうだったが、寝付くとなかなか起きないらしい。決まった時間には起きるが、それ以外では起きたくないのだと昨日ぼやいていた。
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