禁断の果実は酸いた味だった。あの時[[rb:知恵の実を囓らなければ > 恋だと気付かなければ]]、こんなに苦しくなかったのに。
最初は、気にも止めてなかった。
『記憶喪失の女がSeed隊員になった』と最初聞いた時は、「Seedはそんな素性の怪しい奴を引き入れるほどに人手不足なんだな」と思った位だった。
Seedは嫌いだ。嫌いだが、会う前からSeed隊員になった奴も一緒に疎むことはない。そんなことをしたら、自分が嫌悪するSeedと一緒だ。
そんな訳で心象は良くなかったが、パルモさんに言われて挨拶くらいはしようとついていった。そのくらいの心持ちだった。
だから、最初会った時は驚いたものだ。
太陽に煌めく金糸、澄んだ若葉色の瞳。そして。
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