手始めに世界を救う彼らと敵対しよう#血界戦線が最熱したので投稿。
夏樹君がんばれ!
と、言うわけでこの世界の夏樹君の設定。
九条夏樹(♂)
海底の魚/深海魚/海の使者/鯱
“六桜”という何でも屋を開いてる
東リベの世界から転生された男。
深く潜ることが出来、意識を手放すことはなくなったが、制御しているのと同じなため、本気で闘ったところを誰も知らない。
この話が続くにつれて“花垣武道”の代わりを見つける。対象者は“青い目”である。一般人ならワンパンで倒せる。
現在の九条夏樹:血界の眷属相手に攻撃を通すことは出来ないが、マーレプロフォンド(深海)という忌み名をもらうほどに“足止め”が得意。耳が良いため、“鯱”という呼び名でライブラには認識される
未来の九条夏樹:理性の糸を外せるので牙狩りに身を投じる。もとより才能の塊なので自身の技としてエスメラルダ式を“マーレプロフォンド流”へと変化。相殺並びに受け流し術を主流とし、主力メンバーに攻撃を通さない守護の役目となる流派を確立することになる。
足止めを得意とする反面、好戦的であり、ブラッドブリードの攻撃を通すことのない鉄壁の二つ名を持つようになる。
「ほら、海神の声を聞きな」
―――マーレプロフォンド流血海術
“Il gioco dei pesci d'altura”(深海魚の戯れ)
そんな話だが、それでもおk!
という方は以下より。
続かなぁい!!!(多分)
“六桜”
このHLで成功率9割を誇る唯一の“何でも屋”。その依頼任務全てに適正価格を提示し、5日以内には生きていようが、死んでいようが、有機物だろうが無機物だろうが、任務遂行が約束されている異例の職業。男に知らぬものは無しと噂される中、“ライブラ”の情報だけは一切話すことはないと有名だった。知っているのか、知らないのか。されど一週間に一度の頻度で彼の仕事部屋からライブラの情報を欲した依頼人が投げ飛ばされているので、きっと彼は知っているに違いない。そんな“六桜”が、HLが出来て1年と6カ月目に突如として現れ、現在まで運営している一番の理由として、この国の秩序として君臨してしまったからに過ぎない。彼の存在はあまりにも必然的であり、偶然的であるに過ぎなかった。
世界が自らの崩壊を望んだのか、それとも生存を望んでいるのかなど、今になっては分からない。分からないけれど、“六桜”という“何でも屋”の店が存在し始めてからこの世界は、まるで息の仕方を知った赤子のような感覚を一年の間常に放出していた。
そうして裏と表。お互いの秩序を守りながらも接触を果たすことなく過ごしていた時間を、ぶち壊した男が居る。そうそれが…
「初めまして、ナツキ・クジョウ。私の名前はクラウス・V・ラインヘルツ。今回は君に頼みたいことがあってきた。話を聞いてくれないだろうか?」
「おかえりください」
バタン。
そう、それがライブラのトップであるクラウス・V・ラインヘルツ本人である。帰宅後、クラウスは頭を抱えた副官のスティーブンに「輝かしい人材だと思ったからこそ、ライブラに招き入れたかったのだ」と述べている。そんな彼の姿にきらりと目を光らせたのが、最近ライブラへと入ったザップ・レンフロだった。この時すでに海の王者と言わしめる彼の実力は、血法を用いたザップの攻撃を軽々しくも避け、重症にまで追いやるほどの実力だった。今ではそんなこと起きないと思うが、あの時は正しく井の中の蛙。天才と持て囃されたが故に過信したザップの才能に、別の天才が手心を加えながらその自尊心ごと潰した良い象徴だった。その後ボロボロの男を放置するわけにもいかないため、引きずりながらもザップの携帯からライブラの副官と名高いスティーブン・A・スターフェイズへと連絡を入れたのは、彼なりの優しさと言うべきだろうか。
そんな何度かの衝突やいざこざを経て、ライブラは九条夏樹(ナツキ・クジョウ)という男を敵ではないと認識し、ナツキもまた、ライブラが敵ではないと認識した。お互い協定も組み、出来る範囲での手助けはする、という事で決着がついたのだが、この締結を待っていたかのように、九条は包帯を巻いている男の方へと視線を向け、言葉を放つ。何気ない言葉の様でそうではない。彼の言葉を聞いたとき、思わず彼らは喉を鳴らした。
「君、人間じゃないね?」
「おや、分かられますか?」
「まぁ、なんとなく」
外見は人間と近しいけれど、体内の音が違う。そう言って男…ギルベルトに近づきの心臓部分に耳を当てる九条に、クラウスはどうしたものかとわたわたしていた。その姿を見ながらも、大丈夫だと答えるギルベルトに、全員がドクドクと緊張の糸を張り巡らせていた。
目の前に居る彼は、どう抗っても一般人ではない。きっと、この間のザップの件だってやろと思えば殺せていた。たとえザップが油断していたとしても、彼はそれほどの実力があると言わしめる者だ。止むを得ない。そう思ったスティーブンを無視して、九条はコンバット・バトラーか、と声を上げた。
「しかも珍しい再生者(レゲネラトーア)持ちか」
「よくお分かりで。最近では再生することもなくなりましたがまだ再生出来そうですか?」
「細胞が若いからまだいけるんじゃない?俺種族とかは聞き分けられるけど、そう言った体質の事は分かんねぇわ」
ま、君らの狼狽えた顔を見れたから許してあげる。そう言ってK・Kが待機している場所へと視線を向け、ゆっくりと笑ってみせた。スコープ越しでも絡み合う視線。蒼を滲ませた黒々としたその瞳に、思わずK・Kは引き金を引いた。フォンッ!と高速の銃弾が九条の頬を掠めながら、風に靡く銀の長髪を掠め取って爆発した。
「わぁ、熱烈な歓迎だァ」
「す、すまない!!君を殺そうなどそんなことは一度も…!」
「分かってますって。相手さんも予想外だったみたいですから。お相子ってことでどうです?」
ま、挑発した俺が悪いんですがね。そう言って笑う九条を見ながら、クラウスは腹そこから何かが冷えた気がしてならなかった。そんな出会いだ。そんな出会いがあってもうこの紐育は九条夏樹が掲げる秩序に基盤が出来てきたころ、彼がここHLに来て再度1年と6カ月が過ぎた。この世界は、変化を待ち望んでいただけに過ぎない。物語が大きく変化を遂げる、そんな日を。