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    medekuru

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    medekuru

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    まどめの二次創作
    バルバロスの研究テーマに関する妄想と自己解釈を詰めた内容です。
    初めて書いたものなので、内容がお粗末なのはお許しください。

    探し物を求めて「そういえば、あなたと同じくらい転移魔術が得意な魔術師を知らないか?」
     協会の仕事後、恒例となったお茶会の雑談中にシャスティルはバルバロスにそう尋ねてきた。
    「あ? なんだよ。教会に治癒系以外のお抱え魔術師でも欲しいってか?」
     面白くない、とバルバロスは思う。それならば自分を頼ればいいのに。他のやつらに便利屋扱いされるのは癪だけどシャスティルなら話は別だ。転移魔術の力を借りたいなら雑用くらいやってもいいと思う。
     まぁ、その際に自分は悪態をつくだろうけど……こいつの頼みなら命に関わらない限り聞いてやってもいいのに。
    「いや、そうではなくてだな。最近ある魔術師の事件が何度も発生しているのだ。その魔術師は転移転送に長けていて中々捕まえられないらしいんだ。あなたはそういった魔術が得意だろう? だから同じように得意な人を知ってるんじゃないかと思って」
    「転移が得意な魔術師ねえ。つうかそれなら普通他の魔術師じゃなくて俺を疑ったりしねえの?」
    「別に同じ系統の魔術が得意だからといって疑う理由にはならならいだろう?」
    「うぐっ、い、いやそりゃそうだが……つっても俺と同じぐれえのやつなんてそうそういないぜ?」
     シャスティルに信用されている事になんとも言えない気持ちが込み上げつつバルバロスは思案する。実際自惚れでもなく自分はこの分野に関しては負ける気はしない。
     自分と同等もしくは長けた者をというなら《狭間猫》のフルカスぐらいだろう。まぁ今は全盛期の時みたいな力は使えねえらしいが。
    「その魔術師は常に石を持っててそれを媒体に魔術を使ってるようなんだ」
    「石ねえ、いやまさかな……」
    「何か心当たりがあるのか?」
    「いや、心当たりってほどのものじゃねえよ。もってるだけで転移転送が使える石の話を読んだことあるだけだ。割といくつかの本に記載されてたりするから俺と同じ分野研究してるやつは大体知ってると思うぜ」
    「ふむ……石を使うという類似点からして可能性はありそうだな」
    「ま、実物を見たってやつはいねえし俺も見た事ねえ。殆どおとぎ話レベルの代物だ」
    「いや、それでも参考になるよ。ありがとうバルバロス」
    「おそらく違うとは思うけどな。もし実在してんなら俺が欲しいくらいだ」
    「あなたは既に思うがままに移動できるではないか」
    「そりゃ移動するのには使わねえが、そんな代物があるなら研究資料としてはこれ以上はそうそうねえよ」
    「そういうものなのか」
    「ま、せいぜい気をつけるこった。俺はそろそろ帰るぜ」
     そう言いながら帰る為の影を広げる
    「あぁ。ありがとうバルバロス」
     お礼の言葉を聞きながらバルバロスは思考を巡らせる。自分ほど転移に長けた魔術師……やはり心当たりはない。シャスティルの安全を脅かす存在にならなければいいが……




     翌日、執務中に蒼天の三騎士のアルフレッドが1枚の書類をもってやってきた。
    「失礼します。シャスティル殿、例の魔術師の新しい情報がはいったのでお持ちしました。ここ数日はこの場所で通行人から金品を巻き上げたりしてるそうです」
     持ってきてもらった書類を見ると昨日バルバロスと話してた魔術師に関する情報が書かれていた。
    「ふむ……ちょうどこの街の外あたりか。今日の書類はもう少しで片付きそうだしこの後巡回で向かってみよう。転移魔術を使うなら距離は関係ないだろうから見つかるとは限らないが」
    「わかりました。ではいつでも出られるよう準備しておきます」
     そう言って部屋から出て行くアルフレッドを見送りシャスティルは再び書類を見てみる。
     以前バルバロスと雑談した時に聞いた事があるが盗みや用心棒は駆け出しの魔術師がよくやるそうだ。それに転送魔術は高度な魔術でそれを使いこなせるのは凄い事だと自慢げに語っていた気がする。
     この魔術師は扱う魔術が凄いのに何故駆け出しレベルの盗みを……? まぁバルバロスのように魔王候補が自分の護衛をしているのだからそれを思えば有り得るのだろうけど……
     違和感を覚えながらシャスティルは執務仕事をこなしていった。



     執務後、シャスティルは蒼天の三騎士と共に街の外まで来ていた。
    「大体この辺りか。この辺りはそこまで人通りは多くないがキュアノエイデスに来る人がここを通る事もあるそうだ。」
    「今までの情報から他に人がいない時を狙っての犯行が多いそうです」
    「ふむ……単独犯らしいし多数を相手にするのが苦手なのか……? いや確実性を狙ってるのかもしれない。ここからは常に気をつけた方がよさそうだな」
     シャスティル達が話しながら警戒していると前方の方から声が聞こえてきた。
     遠くの方に馬車が見えるがなにか様子がおかしい。もしかしたら何者かに襲われてる可能性がある。
    「全員戦闘準備!急いで馬車の方に向かう。襲われていた場合人民救助最優先。安全確保したら魔術師を取り押さえるぞ!」
    「はっ!」
     気を引き締めシャスティル達は馬車に向かって駆け走った。



     馬車は一人の魔術師に襲われていた。
     魔術師は馬車の積荷を次々と何処かに転送していく。
    「おい! 命が惜しければ残りの有り金全部だしな!」
    「ひぃっ! た、助けてくれ!これで金は全部だ! だから命だけは見逃してくれ!」
     そう言って男は魔術師の方に金の入った袋を投げて命乞いをしていた。
    「あとお前が身につけてる装飾品も寄越しな」
     言いながら魔術師は男に近づこうとしたが、男と魔術師の間に割って入る人影が見え咄嗟に後ろへ飛び下がった。
    「そこまでだ!あなたが最近ここら辺で民間人を襲って金品巻き上げてる魔術師だな」
     そう言いながらシャスティルは聖剣を抜いて魔術師と向き合う。
    「ちっ、聖騎士かよ。さっさとずらかる方が良さそうだ」
    「まて賊め、逃がさんぞ! 多数で攻めるのが有効なら連携で一気に畳み掛けるぞ。シャスティル殿は被害者の傍へ」
     そう言って三騎士は見事な連携で魔術師を追い詰めていく。だがアルフレッドが魔術師に切りかかろうとした時、魔術師の目の前にライアンが突然出現した。
    「「っっ!」」
     咄嗟に攻撃を止めようとする。しかし急には止まれず、辛うじて急所はさけたものの、そのままライアンの左肩を大きくきりつけてしまう。
    「アルフレッド、ライアンを連れて下がれ。トーレスは下がる援護を!」
     素早く指示に反応し魔術師から距離をとる。しかし
    「危ない、上だ!」
     シャスティルが叫ぶのと同時に頭上から巨大な岩が三騎士を襲った。



     砂ぼこりが収まったときには魔術師の姿はなくなっていた。
     咄嗟にシャスティルが岩を切ったため押しつぶされることはなかったが被害者を守りながらだった為かなり大きな破片のまま三騎士の上に降り注いでしまった。
    その為3人とも怪我をおっていた。
    「マジかよ。マジで本物なのか……? 見たところ人だろうが巨大な物体だろうが関係なく転送してたように見えたが……」
     影から出てきていたバルバロスは思わず呟く。
    「バルバロス!」
     声に気がついたシャスティルがバルバロスを呼ぶ。その顔は先程の戦いの緊張からほんの少しだけ緩んだようにも見えた。
    「おい、ポンコツ。今回の件てめえらに協力してやる。そこの怪我人達や追い剥ぎにあったヤツも教会に送ってやるし、あの魔術師やるのも手伝ってやる」
    「本当か! すまない助かるよバルバロス。特にライアンはすぐ手当をしないと……」
    「ま、その代わりあの石はいただくせ?タダ働きなんてごめんだからな」
     そう言いながらバルバロスは教会に行くために影を広げた。



     教会で被害者を保護し、怪我人達を治癒魔術師に任せたあと、バルバロスとシャスティルは魔術師の拠点近くに来ていた。
     シャスティルはこの件を大きな脅威と考え、直ぐにでも対処した方が良いと判断した。その為バルバロスは怪我をしていないシャスティルだけ連れて来たのだ。
    「ここが本拠地か……ザガンの所みたいに惑わす様な結界はなさそうだが……それでもあれだけの力を持っているのだ。聖剣で結界を破壊、その後突入でいいな?バルバロス」
    「へいへい、んじゃやりますかね」
     バルバロスから見ても拠点の結界は大した事なさそうにも見えたが、シャスティルの危険が少しでも減るならと特に反対もせず了承した。
    「これは……落ちたら一溜りもないな」
     拠点の中は溶岩のプールがそこら中にあった。確か火山は海の向こうにあるリュカオーンにあったはず。そちらから転送魔術で持ってきたのだろうか……
     固まったり周りが溶けないように魔術をかけてあるのだろう。しかし先程入口で結界を壊したせいか壁が少し溶けてるようにも見える。
    「はん、ポンコツやらかして落っこちたりすんじゃねえぞ」
    「まぁ落ちないように気をつけるが……端に追い詰められないように気をつけなければな……っ!?」
     軽口を叩きあってると突然巨大な鉄のとげがついた鉄球が落ちてきた為シャスティルは咄嗟に剣を振るい細切れにしていく。
    「ちっ、どうやってここまで追いかけ来やがった!」
     そう言いながら出てきた魔術師はバルバロスを見つめた。その途端バルバロスの姿がその場から消えた。
    「バルバロス!」
    「はん、物理攻撃が効かなかったからって今度は落とそってか。んな手通るのは即席で浮遊魔術が出来ねえヤツぐれえだぜ?」
     そう言いつつ溶岩の上で浮遊魔術を使うバルバロスの姿を見てシャスティルは安堵の息を吐いた。
    「くそっ! 何で魔術師が聖騎士の味方してやがる!」
    (どうやらコイツはポンコツが魔術師と共生派なのは知らねえみてえだな。いくらキュアノエイデスの外から来たとはいえ本当に駆け出しのような知識だ……いくつか確認してみるか)
    「はん、てめえの持ってる石に用があんだよ。痛い目あいたくなけりゃさっさとそれ寄越した方が身のためだせ?」
    「渡すかよ! これさえあればどんな相手でも殺れるんだ。こんなふうにな!」
     そう言うとまたバルバロスは転移させられる。しかし、
    「へえ、そいつ距離も関係なく飛ばせるのか?だが相手が悪かったな。この《煉獄》のバルバロス様を転移させた事はすげえが、何処に飛ばそうと俺はすぐ戻れるぜ? 例え海のど真ん中だろうとな」
    「ッ!?」
     どうやら相手はバルバロスの事も知らなかったらしい。シャスティルの隣に戻ってきてたバルバロスにあからさまに狼狽えていた。
    (けどポンコツ飛ばされたら、ちと厄介だな。すぐ回収すりゃいいが……何処に飛ばされても助けれるように常に居場所に気をつけとかねえとな……)
     そんなバルバロスの考えは知る由もない魔術師はひたすら焦った様子をみせ
    「クソっ」
     そう吐き捨てると今度はバルバロスとシャスティルの真上に溶岩が出現した。
    「やっぱり液体も飛ばせるのか。ま、そんなものは避けりゃ済むけどよ」
     魔術師は背後に転移していたバルバロスとシャスティルに気づくと咄嗟に魔術を紡ぐ。しかしすぐにシャスティルが前に出て魔法陣を切りつけて破壊した。
    「おい、ポンコツ。ぜってえ石壊すなよ?」
    「まったくあなたは……まぁそういう約束だものな。気をつけるよ」
    「まあ石は大事だが、やられっぱなしっつうのは癪だしお返しといくか。ちゃんと壊さずにもってろよ?」
    そう言いながらバルバロスが魔術師を天井の明かりの影へ、つまり空中に転移させた。
    「ッ!」
     魔術師は地面に落下する前にバルバロス達から離れたところに転移する。だが、その直後バルバロスが放った黒針に足を貫かれていた。
    「ぐあぁっ」
     唸る魔術師を見ながらバルバロスはほぼ確信を持って言い放った。
    「攻撃も転移も即続けねえところ見るにどうやらその石は再使用までに十数秒ほど必要みてえだな」
    「なっ!?」
     図星だったのだろう。あからさまな反応をする相手にバルバロスは続けて言う
    「てめえ自身の実力は駆け出しのレベルだろ? 情報収集能力もねえし、魔術を構築してる回路の数もすくねえ。足の治癒は遅せぇし、空中に放り出した時もわざわざ再使用に時間のかかる転送を使ったって事は浮遊魔術も使えなさそうだしな」
     強引に石を取りに行ってシャスティルを危険に晒させる訳にはいかないと思い相手の実力を確かめてたが、どうやら転送転移だけ気をつければ問題ないだろう。
     次使ったら再使用までの間に即奪いに行ってもよさそうだ。
    「もう分かってんと思うが俺の魔術はてめえが使ってる石の再使用よりずっと早いぜ? てめえの魔術の発動よりもポンコツの攻撃が早いってこともな?」
    「クッ、どの道これがなくなれば俺は終わりだ! 貴様に渡すくらいならこうしてやる!」
     そう吐き捨て魔術師は石を持ったまま溶岩の方に飛び込む。
    「チィッ、それは重要なもんだ。てめえの命と引き換えでも渡してもらうぜ!」
     慌てて追いかけるバルバロス、だが
    「そんなに欲しけりゃくれてやるよ。お望み通り命と引き換えになっ!」
    「えっ!」「なっ!?」
     そう吐き捨てると同時にシャスティルが離れた位置にある溶岩のすぐ上に転移させられていた。
    「シャスティル!!」



     内心ほっとしながらバルバロスはシャスティルを下ろした。
     シャスティルが危険にさらされた時、即座にシャスティルのところに行き間一髪で抱えて脱出したのだ。少しでも反応が遅れていたら……そう思うとゾッとした。
    「すまない、助かったよ。あの魔術師は……やっぱりそのまま落ちたのか?」
    「おそらくな。あの状態じゃ駆け出しのやつにどうこうできる状態じゃねえよ」
     バルバロスもシャスティルを助けに行った為、最後は見てないが直前で石を使ったのだから魔術師は転移できず溶岩の中に落ちたのだろう。なにより自分があの魔術師の魔力を感知できなくなったのだから、生きてはいまい。
    「そうか……すまないバルバロス」
    「あ? なにがだよ?」
    「いや、今回報酬に石を渡す約束で手を貸してもらったではないか。あの魔術師がそのまま落ちたってことはその……」
     言い淀むシャスティルを見て約束した報酬が渡せなかった事に罪悪感を感じてるのだと思った。実際先程はそれどころではなかったので言われるまで気づかなかったけれど。
    「あー、まあとりあえず戻るか。ひとまずてめえの感謝とかいう不味い紅茶でも飲んでやるよ」
    「あなたのよりはまともだと思うが」
    「はん、どうだかな」
     そう言いつつ教会に向かうため、バルバロスはシャスティルを抱えて影へと身を翻した。



    「これくらいしか出来ないが……」
     そう言いながらシャスティルは紅茶を出してきてくれた。味は……相変わらずなのだろう。
    「報酬の件だが、もし私に出来ることがあれば力を尽くすつもりだ」
     本当に申し訳なさそうに言うけれど、どのみちシャスティルの脅威になるなら始末するつもりだったのだ。少なくともそんな顔をさせるために手を貸したわけではない。
    「後であいつの研究所でも漁って、そっから良さそうなもん貰っていくから気にすんな。他人の転送で飛ぶなんて貴重な体験も出来たしな」
    「そうか。ありがとうバルバロス。本当に助かったよ。でも何かあったら言ってくれ。出来るだけ力になるから」
     自分の言葉で少しでも罪悪感を減らせていればいいと思う。それに微笑んでお礼を言うシャスティルと、この不味い紅茶を貰えたならそれで十分な気がした。
    「んじゃ俺はもう行くぜ」
    (駆け出しの拠点じゃ漁ってもいいもんなんてねえだろうが、そん時はザガンんとこ忍び込んで報酬の魔術書でもかっぱらってくりゃいいしな)
     そんな事を考えながらバルバロスは教会をあとにした。



    「とりあえず来てみたが魔術師の財産とも言える研究資料がこんなに簡単に見つかるんじゃ、やっぱ大したことなさそうだな。魔術書もすくねえし」
     そう言いつつバルバロスは研究施設を漁っていた。簡単な部類の物体操作や身体強化などが大半でとても役に経ちそうなものはなさそうだったが、
    「? なんでこの資料だけこんなにボロボロなんだ?」
     明らかにそれだけすす汚れて破れたりしていたが他の資料と違ってしっかり箱に入っていた。タイトルを見てみると
    「!? もしかしてあの石の研究資料なんじゃねえのか?」
     筆跡が他の研究資料と違う所を察するにあの魔術師本人が書いたものでは無いのだろう。恐らく石と一緒に手に入れたのか……期待しながら読み解いてく。
     ただそこに書かれてた内容をざっくり訳すと
    【空間魔術を極めた者が己の最愛の人を生贄にして作り出すことが出来る可能性がある。失ったその者を思い世界の何処で生まれ変わろうと再び会いたいと思う思念を触媒にして……】
     読み終えたあと、貴重な資料であるそれら全てに火をつけた。
     研究のため確かに欲しくて探したりした物。けれどシャスティルか二度と手に入らないだろう最重要物質……どちらが大切かなんて、あの時石を奪わずにシャスティルを助けた時点でもう答えは出ているのだから。
     バルバロスは資料を燃やしながらふと思う。
     そういえば自分は何故高次元の扉を開く研究を始めたのだったか。確か空間系をやろうと思った最初の理由は自分一人でやる為にアンドラスの出来ない魔術って事で手を出したはずだ。あの頃は褒めてもらえると愚直に信じて。けどあいつの目的は……
     そんな事あってもやめずにこの分野を続けた理由……レアで強そうだったから? まあそれもあるっちゃあるが、それだけじゃねえ気がする……神や竜の世界に行きたかった? いや、確かに竜は興味があるが何かが違う気がする。そんなものではなく、ここではない何処かにいる誰かを探したかったような……?
     だが、よく分からないが、もしかするとずっと探していたものは既に見つけていたような気もする。
    「ま、どうでもいいか。さてとザガンんとこ行って魔導書でもかっぱらってくるとするか」

    ~過去に自分が何を思い何か探していたとしても、今自分にとって大切なものがシャスティルなのは変わらないのだから~



    【あとがき】
     お読みいただきありがとうございます。
     私の中ではバルバロスが高次元の扉を開くをテーマにした理由は、少年時代に幽霊屋敷騒動の後シャスを探してたのではないかなと思ってます。顔も思い出せないあの少女は幽霊とかそういうものだったんじゃないか。それでも探してまた会ってみたい、幽霊などが行き着くような世界にもし行けるならまた会えるのではないか。と思ったのが高次元の扉を開く研究の始まりだったらいいなぁと妄想してます。
     2巻で軽く解説されてましたが、煉獄というのは天界と冥府の間にある場所だという話らしいので、冥府=死者の国に近づこうとしたのではないかな? と。
     もっとも仮にそうだとしても時間の修復機能で次第にその事を忘れ、他の魔術師同様【神や竜が去った高次元の扉を開く】がテーマになるだろうから真相は時の彼方ですけど。

     ドッペルが消えてゴメリと話した後、自分は過去にシャスティルに会ってたのか? とか色々思わなかった訳ではないと思います。けれどもあの後そういった話がバルバロスから出ないのは、考えたところで予想は出来ても証明は不可能だし、どちらだとしても自分がシャスティル大切なのは変わらないから、どちらでもいいや的な結論になってるんじゃないかなと思ってます。

     バルシャスが好きすぎて人生初めて書いた小説なので、もしほんの少しでも楽しんでくれる人がいれば幸いです。
     ありがとうございました。
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