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    らいし

    一次創作のみならず、色々なジャンルでかいています!
    らくがきなどは新しいページを作らずに編集で追加していっています!
    いちページにたくさん載せているのでよかったら見ていってね!!

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    らいし

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    現パロモリ若モリ
    やっと付き合うのかおまえら編

    #モリ若モリ

    ◆ずっと傍にいる◆今日は、土曜日である。
    もちろん大学の仕事は休み。高校生も休み。……と、なると、
    「おはよう、ジェ……ジェームズ…」
    まだ少し私の名前を呼ぶのがぎこちないあの子が起こしにやってきた。
    「今朝は飛びつかれなくて助かるヨ……と、おはよう」
    「いや、あの…その……」
    「今朝はどうも歯切れが悪いネ?」
    ここ最近は、この10倍ぐらい朝から喋り倒して場合によってはボディタッチ含め、私をあの手この手で口説き落とそうとしてきていたのに。
    「あ……その、もしかして……貴方って、僕に迫られたら……迷惑?」
    「え”……っ?! 今頃その疑問が来るかァ??!!」
    あれだけ、あれだけ強引に来ておいて今頃それ、恋愛脳でスパークして自分の気持ちしか考えられない状態から少しは醒めたということだろうか。…醒める、ということは私への気持ちも冷めたり…?と、一抹の不安がよぎる。
    「えっ?! や……やっぱり、迷惑だったろうか……?」
    今にも泣き出しそうな顔になって、黒いエプロンを握り締めて震えているのを見ると……気持ちが冷めたわけではないらしい。どうやって返答したらいいものか、躊躇している間に大粒の涙がその黒い瞳からポロポロ零れだす。
    「あっいや…ちょっと待って!ちょっと待って!! 迷惑じゃない、から…ネ!?」
    焦る。映画を観て、ちょっと涙ぐんでるのを見たことはあったが、こんな本格的に泣かれたのは初めてだった。
    しかも、私のせいで。
    「でも、いつもふわっと躱されてるような…そんな気がする」
    確かに、それは。
    「ちょっとだけ、いい雰囲気で僕が喜ぶようにしてくれてる、けど、本当のところは…みたいな」
    そりゃあだって、君が喜ぶのは嬉しい…から。自分の立場とか、未成年に、とか…本当のところは気にしてない。
    なんせ、自分は悪い人間だという自覚がある。自分本位な行動をしているのは自分の方だと分かっている。
    「迷惑じゃないヨ、迷惑じゃないから……泣かないでほしい」
    パジャマ姿ではなんとも格好が付かないのだが、しかも起き抜けでまだベッドから降りてすらいないのだが。
    慌てて傍で立ち尽くして泣いている子を引き寄せてベッドに座らせた。
    確かにこれは私のせいなのだ、好かれて追いかけてきてくれるのが嬉しくてそのままにしていた。すぐには私を諦められないように、少しづつ少しづつ好意を返して、焦らして、結果気持ちを弄んでいた。
    「ごめ…なさ い。…でも、僕やっぱり、あなたの事が一番大事で、好きだから…」
    「謝らないといけない事なんて何もしてないだろう? そりゃあ…最初はびっくりするばかりだったがネ…」
    思い込みの激しい性格で「好き」の気持ちで突っ走って、少し我に返って「迷惑かけた」でまた思い込んで。
    「私は君に、そういうのが嫌だと言った覚えだけはないのだが…」
    「ダーリン呼びはダメだって」
    「それは流石に恥ずかしいからネ?! 話が脱線するからちょっとだけ黙ってくれるかなァ…」
    なんと言えばいいだろうか。まだまだぬるま湯のような心地好い状態に浸っていたかった自分には覚悟が決まっていない。この子は突発的な行動に見えて、私をずっと好きでいる覚悟など最初っから決まっていたのだろう。その時点で私の負けだったのだ。
    「いや、君の言葉じゃないが…こういう最初の告白はもうちょっと格好を付けたいと…」
    悪あがきで言い淀む私を、ジムが上目遣いに睨んだ。涙をいっぱいに溜めた瞳で。
    「今聞きたい。じゃないと、また泣いちゃうからね」
    「どういう脅しだネ、それは」
    脅しとして通用するから、これもまた私の負けなのだ。惨敗続きである。他の人間より自分は上位にいると、いつもどこか冷めた目で見ていた私がこの有様である。自分の半分も生きていない子供にここまで振り回されて、気持ちで負けて、それでも構わない、楽しい、嬉しい、切ない、ずっと傍にいたいと想っている。
    一息吐き、気合を入れる。彼の造りの細い両手を握り、うるんだ瞳をしっかり見つめる。
    「愛しているよ、ジム。 私の一番大切な人」
    美麗美句で飾るのは止めた。ただシンプルな全身全霊の言葉で伝えた。
    それを受けて彼は嬉しそうに、本当に嬉しそうに笑って…で、結局泣かせてしまった。「これでもう、恋人同士ってことでいいんだよね?」と、今更の確認を付け加えて。
    「でも、プロポーズは格好付けさせてもらうから、もう少し待っていてくれるカナ?」
    「ん……楽しみにしてる」
    寝起きのこんな姿の告白だけを記憶に残されたくない。ジムが前に褒めてくれたような、渋くて恰好良い自分も見せたい。もっと好きになってほしいと、自分でも彼に対して欲張りになっているのが分かる。
    握っていた手を離すと、すぐに飛びつくように抱き付かれた。背中に腕を回してぎゅっと抱きしめる。体温と早めの鼓動が心地良い。とても、離しがたい。
    ……朝御飯はもうあきらめて、後でゆっくりブランチにしよう。
    「目が赤くなってるじゃないか、これじゃ今日は出かけられないネ」
    「休みだからね、誰に会うってわけじゃないから盛大に泣いてもいいかと思って」
    「意外と打算的にこういう展開に持ち込む日を計算してた?!」
    フフフ、と少し悪い顔をして笑う顔が……腹が立つほど愛しい。なるほど、これが惚れた弱みというやつだ。またしても一敗である。
    だがこのままでは大人の威厳が保てないナ?
    ブランチを食べる前にキスで味見でもして、慌てさせてやろうか。

    Raishi 20230419,
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    らいし

    PROGRESS現パロのモリ若モリで考えている、自己設定マシマシ一連のストーリーの真endルート、その最後のさらに後日談という訳の分からないものです
    まだ書いてない設定(第二再臨の人格が発現している)を入れて書いています
    ちょっとだけ工ッ×なシーンがありますが、僕のことなので最中は書いてません
    過去の君が未来を得る話「ね…?ジムの体が回復したら、君とデートがしたいのだけど」
    まだその時は夢に終わるかもしれない話だったのだが、終わり良ければ全て良し。
    リハビリも途中ですぐに疲れてしまうのだが、出歩けるくらいにはジムの身体は回復した。
    ジムの中に潜んでいた<私>は、身体の回復が確定した段階でもう、出てこないつもりだったようだが…。
    身体本来の人格であるジムに気を遣ったのか、デートなんて、と散々嫌がられはした。が、ジム自身が構わないと言ったと伝えると「一度くらいなら…」とようやく了承してくれたのだ。
    約束を取り付けてしまえばこちらのもの、意外と律儀な性格をしている彼はもう逃げられない。
    言っておくが、これは浮気ではない。このジェームズ・モリアーティ、ジムの中にいた<私>も紛れなくジムの一部であり、ジムに欠かせない要素であると私自身が思っているのだから。
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