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    晴田🍺

    @yakirome

    はるた/DC(降志)/主に文章を書きます。

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    晴田🍺

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    風見におっぱいと言わせたかっただけの話。
    何でも許せる方向け。
    降志ですが、志保さんは出てきません。

    #降志
    would-be

    悩ましき服装(降志)「タートルネックのニットって、ちょっとアレじゃないか」
    「はい?」
     庁舎に缶詰三日目ともなると、言動が混迷の度を深めてくる。降谷零があまりにも真面目な顔をして言うので、最初は今関わっている案件に関する話かと思った。が、どうやら違うらしい。風見裕也は適当に相づちを打つことにした。
    「アレ、というのは?」
    「こう、この辺を強調するというか」
     降谷は、両手で胸の前に膨らみを表すように曲線を描く。
    「ああ、いわゆる“おっぱいニット”というやつですか」
    「は? おっ…?」
     今度は、降谷が困惑する番だった。
    「おっぱいニット、というらしいですよ。そういう胸部を強調するニット」
     あくまで真面目に、風見は返答する。
    「どこでそんな情報を仕入れてきた?」
    「婚活をしている後輩が言っていました。婚活女子の武器だそうです」
    「婚活女子の?」
     降谷の顔が険しくなる。特定の人物を思い浮かべているようだ。
    「まあ、意中の相手を落とすためのツールということです」
    「ほう……?」
    「ショルダーバッグを掛けてさらに胸を強調したり、腕を組むときに胸を押し当てたりするらしいですよ」
    「なるほど」
     パソコンの画面を見ながら、降谷はしたり顔でうなずく。どうやら身に覚えがあるらしい。
    「男は単純だからな」
    「同感ですね」
     もう何の話をしているのかよく分からない。壁にかかった時計を見ると、もうじき朝四時だ。ブラインドの向こうの空が白み始めている。
    「降谷さんほどの人でも、恋人の服装にやきもきするものなんですね」
    「そりゃするさ。自分でも余裕がない自覚はある」
     夏には、彼女が頻繁にノースリーブを着ていて心配だという話を聞いた記憶がある。今回と同じように、繁忙期の夜か朝方だった。
    「宮野さん、待ってくれているんでしょう? 今日こそは帰りましょうね」
    「ああ、君も明日は沖野ヨーコのコンサートだったな」
     それぞれに手元にあった栄養ドリンクをあおる。降谷も風見も、互いの目標に向けて、ラストスパートをかけ始めた。
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