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    enyakoya

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    勇者と魔王なビマヨダ51〜60

    勇者と魔王なビマヨダまとめ6勇者と魔王なビマヨダ51
    入城の話
    モブ「城に入ります」
    ビ「ドゥリーヨダナは初めて入るのか?」
    ヨ「そうだな、お前は2度目か?」
    ビ「それよりは入ってるな……お前が欲しいって希望したのは何度目の城だったか」
    ヨ「入った時の理由は?」
    ビ「旅してた俺の邪魔する獣を倒してたら呼ばれた」
    ヨ「功績を讃えられたのか」
    ビ「賞金貰えるから我慢したが、次第に面倒くさくなった」
    ヨ「面倒くさくなる程獣出るこの国が大丈夫か?」
    ビ「わからん」
    ヨ「わからんかぁ」
    ビ「国出るって知られた時も煩くて、ならせめて魔王を倒してくれって言われて面倒くさかった」
    ヨ「わし様を倒してるのにその言い様か」
    ビ「面倒だったがお前に会えたからチャラだ」
    ヨ「そうか」
    ビ「この旅も新婚旅行の練習のようで俺は楽しかった。本番はどこ行く?」
    ヨ「この方向転換、下ネタでないから許す」


    勇者と魔王なビマヨダ52
    匂いの話
    ヨ「顔合わせ長かった……」
    モブ「失礼ですよあの王。着いたばかりで身嗜みも整えさせずに挨拶させるなんて」
    ヨ「急く程にわし様とビーマの存在が気になったと見える。人気者は辛いなぁ」
    ビ「入っていいか?」
    ヨ「入れ」
    モブ「どうしましたビーマさん?」
    ビ「俺の部屋変な匂いがしてな、換気する間だけいさせてくれ」
    ヨ「匂い?ビーマを案内したのはこの城の者……部屋の検分をしてきてくれ」
    モブ「分かりました」
    ヨ「念の為防御魔術をかけろよ」
    モブ「はい、失礼します」
    ヨ「という訳でってオイ!」
    ビ「お前の匂い落ち着く」
    ヨ「だからっていきなり抱き着く奴がおるか」
    ビ「俺だな」
    ヨ「即答するな」
    ビ「部屋お前から遠いし、変な匂いがしやがるし、もう少しだけ……」
    ヨ「具体的な時間を言え」
    ビ「俺がムラムラする寸前まで」
    ヨ「それは時間じゃなくてお前の変化」


    勇者と魔王なビマヨダ53
    危機能力の話
    モブ「ビーマさんの部屋お香たかれてました」
    ビ「あの匂いはリラックス出来ねぇな」
    モブ「リラックスさせる為のお香じゃなく、まじないの類です。特定の人に関心がいくように仕向けるタイプかと」
    ヨ「ビーマに好かれたい者がおるという事か」
    ビ「本当にそう思ってるか?」
    ヨ「思ってない。味方にする為に誰かを好いてもらおう、が正しいだろうな」
    ビ「あの変な匂いで好きになれって言われてもな」
    モブ「香りなんて微かなものですし、ビーマさん身体強化してるから嗅ぎ取れたんですよ」
    ヨ「ビーマを惑わすのも一苦労と言うことか」
    ビ「ドゥリーヨダナには惑わされてるぞ」
    ヨ「よくそれをここで突っ込んでこれたな」
    モブ「意外とそのおかげで、好きな人がいるから無理やり変えられたくないって本能的に拒否した可能性もありですよ」
    ヨ「……よくそれをここで言えたな」
    ビ「へへ」
    ヨ「そこで分かってるじゃねぇかって顔はよせ」


    勇者と魔王なビマヨダ54
    舌戦の話
    ヨ「うーん……」
    ビ「どうした?」
    ヨ「いや、会食あったろ?ビーマに狩ってもらったモンスターが出ていたが、予想より驚いてなかったなと」
    ビ「あー前から俺が出してたからな」
    ヨ「頬を引き攣らせていたからそれで良しとしよう」
    ビ「驚かせたかったのか?」
    ヨ「先手を取りたかっただけだ。政治の場では一つの所作で牽制出来たり、弱みを握られるからな」
    ビ「手間をかけるのか」
    ヨ「物理で戦わないから言動で有利を取らねばならん」
    ビ「でも俺の事は味方にしたいんだろ?」
    ヨ「何だかんだ言いつつも戦力は欲しい。見せつけるだけで大人しくなる国もある」
    ビ「見せ付ける……俺とお前がもう手出しできない程に仲が深まっているのを見せつけるのは?」
    ヨ「ありだが」
    ビ「ホントか」
    ヨ「男同士だとか汚わらしいと言われたら?」
    ビ「ぶっ潰す」
    ヨ「だから却下だ」


    勇者と魔王なビマヨダ55
    就寝の話
    ビ「やっぱりあの部屋で寝なきゃダメか」
    ヨ「用意してくれたのに寝ないのは失礼に当たるぞ。今夜だけは香の事に気づいてない振りをしろ」
    モブ「万が一の為に魔術かけますね」
    ヨ「そして明日匂いについて話してみろ、やった者が焦るから」
    ビ「今気付くのはダメか?」
    ヨ「わし様達が助言したと思われるからダメだ」
    ビ「あの部屋に長くいたから気付いたと言う事にするのか」
    ヨ「そうだ」
    ビ「……分かった」
    モブ「はい、無効化魔術」
    ビ「ついでに匂い分からないようにしてくれよ」
    ヨ「だめだ。戦場にも等しいこの場で五感を失わせる訳にはいかん」
    ビ「はぁ」
    モブ「まぁまぁ、かけられるけど特定の匂いだけ分からないようにするのは難しいんです」
    ビ「っつまり、ドゥリーヨダナの匂いも分からなくなる」
    モブ「そうです」
    ビ「なら仕方ない、部屋に戻る。気を付けろよ」
    ヨ「わし様突っ込まないからな。そして気を付けるのはお前だ」
    モブ「おやすみなさい」


    勇者と魔王なビマヨダ56
    検診の話
    モブ「王様ビーマさんが医者にかかったそうです」
    ヨ「まさかっ、匂いにやられたか」
    〜〜
    ビ「匂いに耐えきれなくてバルコニーで寝たら使用人に見つかって叫ばれた、心配させて悪い」
    医「鼻の麻痺無し、風邪を引いたかはまだ分かりません。今は健康体です」
    ヨ「……そうだったか。この季節で良かった」
    医「ただ……」
    ヨ「何か?」
    医「採血して魔術反応が無いか確認したいのですが、小刀が通りません」
    ヨ「ビーマ強化術を解け」
    ビ「無意識に発動してんだろ?だから解き方が分からん」
    モブ「あぁ〜」
    ヨ「仕方ない、無理矢理魔力を流して中和させるか」
    ビ「出来るのか?」
    ヨ「言ったが無理矢理だ、少しビリビリするぞ」
    モブ「すみませんお医者様」
    医「ははは、無意識でこれだけ強力なら問題ないでしょうが念の為です」
    ヨ「全くその通り」


    勇者と魔王なビマヨダ57
    チクリした話
    ヨ「あの王の顔を見たか?」
    ビ「すげぇ焦ってた」
    ヨ「感情表現豊かは良い事だな腹芸に弱すぎる」
    ビ「診てもらった医者があっちの国の医者なのも効いたろう」
    ヨ「うむ、人間の国の方でも更に上位の医者とみた。その者に今血を調べてると言われ焦ったなら」
    ビ「香焚いたのは王か」
    ヨ「元々可能性はあったが……姫君に関心を向けて欲しかったか」
    ビ「前断ったから勘弁してくれよ」
    ヨ「わし様に言われても無理。バレたからには香を片付けるか、部屋を交換してくれるかのどちらかだ。良かったな」
    ビ「お前の部屋に行けたら一番いいな」
    ヨ「近くの部屋には来るのではないか」
    ビ「ちっ……まぁまぁ近くで手を打つか」
    ヨ「ふふ、わし様も有利に動けそうだしいい土産を持って帰れる」


    勇者と魔王なビマヨダ58
    フラグの話
    ヨ「この城もあと2日か、この様子だと有利な条件を結べる……勝ったな」
    モブ「もー王様そういうこと言うと悪い事になるんですよ」
    ヨ「だぁってここからどう悪くなるのだ?」
    モブ「そうですけど、そうやってビーマさんが城に来たでしょ」
    ビ「呼んだか?」
    ヨ「呼んでないが話はしてた」
    モブ「してましたね」
    ビ「そろそろ俺の価値をはかれたか?」
    ヨ「すまんが違う」
    ビ「じゃ、何の話だ?」
    モブ「王様が有頂天になり過ぎると危ないという話です」
    ビ「成程、俺の番か」
    ヨ「え、どこからそうなった?」
    モブ「お願いしますビーマさん」
    ヨ「お前もなのか?」
    ビ「うっし、体訛ってるから手合せしようぜ」
    ヨ「いや、ここは人の城だしいかんだろ」
    ビ「ここの兵に知り合いがいるから借りればいい。手合せは初めての時以来だな」
    ヨ「あーー待てぇ〜」
    モブ「これでフラグ回収したし悪い事にはならないな」
    ヨ「一人で納得するな〜」


    勇者と魔王なビマヨダ59
    スレスレの話
    ビ「あー気持ち良かった」
    ヨ「うぅ、わし様久しぶりだったのに」
    ビ「お前最初こそ渋々だったが段々とノッてきてたろ」
    ヨ「っ、お前がその気にさせたのだ!」
    ビ「そうだな、認めろよ。お前だって好きなんだ」
    ヨ「わし様王なのに……悔しい、屈辱だ」
    ビ「さっさと材料運び終わらせたら修復はやってくれるしいいだろ」
    ヨ「大体、壊れた練習場の殆どはお前だろ?バカスカと大きな一撃を外しまくって!」
    ビ「ドゥリーヨダナだって避けようと魔術使ったりしてたろうが」
    ヨ「わし様は手加減してましたぁ〜」
    ビ「材料だって魔術で浮かせて楽してる」
    ヨ「王であるわし様がこういう事する自体が耐えられん!手合わせしたいからって場所借りて壊した乱暴者と思われる」
    ビ「大まかなところはあってるな」
    ヨ「お前も少しは悪いと思え」
    ビ「何回も壊してるから別に」
    ヨ「うわぁ」


    勇者と魔王なビマヨダ59.5
    評判の話
    王「では集めてきた例のモノを読みあげよ」
    「では。『モンスターの肉美味かったからそれをくれるのは悪い人ではなさそう』『笑顔が可愛い』『俺が選ぶ今年1番の筋肉ビーマさん』『笑い声がちょっと大きい』『悪人には見えない』『模擬戦時の顔がエロい』『ビーマさんを従えてると魔王っぽい』『部下との距離が近い』『睫毛長かった』」
    医「私から申し上げると朝食前に関わらず検診中のビーマさんの元まで来たし道具扱いはしない魔力操作に長けた魔王、という感じです」
    王「……何か悪評はないのか」
    「んーと『ビーマさんとの距離近すぎ』位です」
    王「そうか……」
    「第一印象が強すぎますよ。凍ったモンスター出してきて食べてくれ、です。ビーマ様のおかげでモンスター肉が美味いと知ってる者たちには好印象しか残りません」
    王「わかった。所で匿名とはいえちょいちょい方向性が違う評価あったぞ」
    「匿名故だからですかね」


    勇者と魔王なビマヨダ60
    魔国の話
    ビ「あんたと2人きりになるのは初めてか」
    王「そうですな。この場の方が聞きやすいかと思って呼んだ。……率直に聞こう。何故魔国なんだ?」
    ビ「何故って言われても、たしかに国外に行くついでに、あんたが言ってた魔王倒すのもいいかと思って行ったが」
    王「うむ」
    ビ「城壊した俺にもあいつらは何だかんだ話し掛けてきたし、俺と同じくらい強い奴もいたし、何よりドゥリーヨダナがいた。あいつが王であそこから離れられないなら俺がいてやればいい」
    王「それ程までに魅力的か」
    ビ「おぅ!あ、惚れんなよ」
    王「妃がいるから別に」
    ビ「なんでだよ惚れろよ!」
    王「こっちがなんでだ」
    ビ「と、悪ぃ。つい抑えきれなかったぜ」
    王「常に抑えていて欲しいぞそれ。……まぁある程度は譲歩しよう。国で一番モンスターを狩ってくれた勇者の願いだ」
    ビ「王…………それで部屋の香の事片付くと思ったら大間違いだからな」
    王「うっ」
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