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    yamaikaumi

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    「イルミみたいにサラサラのロングヘア目指してたんだけど切っちゃった…」

    眉を下げ口元を緩く上げてにへらと笑う。

    「へーえ、切ったんだ。その髪形いいじゃん」

    さらさらと髪を撫でるイルミに嬉しいような微妙な感情になる。でもイルミのサラサラのロングヘアが羨ましくて隣に並びたくて伸ばしてたのに…切っちゃったのだもの。もう戻ってこない。サラサラと冷たい風にイルミの髪が揺れる。その髪が美しかった。嫌なものや塵とかを流水がなくすかのようなサラサラとした川のように流れる長い髪が欲しかった。

    「何落ち込んでるの。切ったのはオレに出会う前の髪でしょ。そんなのいらないしいつか切ろうと思ってたからいい機会だよ。それに……」

    艶めいたはこのようなバッグからふわりと天使の羽で包み込むかのように真っ白のマフラーを広げ私に巻き付ける。

    「その髪型のほうがこのマフラー似合うし、ちょうど良かった。まだ街のイルミネーション終わってないみたいだし、今日は暖かいキャラメルミルクでも飲もうかな…うん。……何その顔、これからオレと一緒に伸ばすの嫌?」

    覗き込むように顔を傾け落ちた前髪から覗く真っ黒な瞳には街の灯りが反射していた。嫌じゃない意志をぶんぶんと首を横に振る。

    「そんな大きく振ったらボサボサになるでしょ。…こうして、……ん、これで大丈夫。前みたいに長い髪だったらオレに攻撃した判定で切ってやろうかと考えたよ。ま、もう既にオレに反抗しないって願掛けで伸ばそう。……反抗したらオレがオレの髪を切るから安心して」

    首筋にヒヤリと大きい手が潜り込みマフラーから取り出し、ボサボサになった髪を慣れた手つきで手ぐしをして包むように整える。誰が安心できるかそんな約束、と口に出したかったけど彼の髪が好きだからそんなこと言わないし、言えない。
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