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    水月 千尋

    @arukurein

    短すぎるものは恥ずかしいのでフォロワ限。
    R18はリス限。
    一部、支部に置いてあるものとかぶってる。

    マイタグを細かく付けたので
    少しは作品を探しやすいといいなぁ……
    と、思っている。


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    水月 千尋

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    #ritk版深夜の60分一発勝負
    【お題:独占欲】(所要時間:1時間30分)

    お付き合い中&既に致したことがある、類司の話。

    #類司
    RuiKasa
    #ワンライ
    oneLai
    ##類司

    【毒占欲】【毒占欲】
     腕の中に収めた彼をしっかりと抱きしめ、昼の陽光をいっぱいに吸い込んだようなキラキラした髪にキスする。次はこめかみ。次は頬に。それから──。
     次々と、あちらこちらへ唇を落としていく。すると、僕のカーディガンをゆるく掴んでくすぐったそうにもじもじしていた彼が、手のひらで胸をぽんぽんと軽く叩いてきた。

    「お、おい類、いきなり何なんだ!」
    「ん? ……キス以外の何に見えるんだい?」
    「そそそ、そうではなくだな! ここは学校の屋上だぞっ。そういうことは──!」
    「食後で、君も満腹だろう? 犬がじゃれついてるとでも思ってくれればいいよ。軽い運動さ」

     いつもはキリッとつり上がっている眉がハの字を書く。同時に、訳がわからないと言わんばかりに首を大きく傾げられたが、ゆるいアーチを描いたその白い首筋にも場所をずらしながら二度三度と口付ける。
     こうしていれば徐々に熱く早くなっていく彼の吐息も、時折もれる圧し殺す声も、あさましい欲に蕩けていく顔も──僕しか知らない。僕だけの『天馬司』だ。他の誰にもこの場所を譲りたくないし、顔も想像できない誰かの腕の中で彼が無防備に身を委ねている姿を想像するだけで、はらわたが煮えくり返って頭がどうにかなりそうだ。
     ……僕が日々こんな醜悪な想いをたぎらせているなんて彼が知ったら、どう思うんだろうか。

    (想像できない……いや、したくないな)

     片手で彼のネクタイをはずし、襟元をゆるめて首の付け根に吸い付けば、耐えきれず零れたらしい艶かしい声が昼の陽気に溶けた。その可愛らしい高い声につい微笑してしまう。
     と、いよいよ恥ずかしくなってきたらしい。首まで赤く染めた彼は、自分の口を押さえながら頭を左右へゆるゆる振って、目で制止を訴えかけてきた。……その瞳はもう熱に潤んで、ひどく扇情的であるのにも気付かずに。
     胸の奥で渦巻く独占欲が、一層どろりと濃さを増すのがわかる。もっとだ。もっと全部を僕のものにと、欲の泥の中で別の自分が叫ぶ。

    (……それは出来ないよ)

     でも──思う。
     触れる度に、口付ける度に、この醜く淀んだ欲が彼の心を猛毒のように侵してしまえばいいのにと。そうして彼も僕と同じになってくれたなら、何処までも彼を貪って僕だけのものにしていられるのにと。
     だから。

    (早く僕まで堕ちてきて──司くん)

     そんな身勝手な願いを込めて。
     あらわにした鎖骨に、深紅の花弁を一枚散らした。
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    水月 千尋

    DOODLE参謀🎈×将校🌟。(モブ参前提)
    単話調にタイトルついてますが、実質4話目。

    まだ完結してませんが、以降の話は作成中。


    ========


    【前話】
    →https://poipiku.com/599411/10134333.html
    【すれちがいの午後】
     暖かな陽気。穏やかな風に、やわらかい日射し──。前日の肌寒さが嘘のように、今日は朝から春めいた良い天気だった。屋敷前の木々へ羽を休めに来たらしい小鳥のさえずりも、心なしか賑やかだ。
     そんな変化は窓の外だけにとどまらない。普段は日当たりが良いとはいえないこの執務室にも陽光が射し込んできていた。ささやかな恩恵程度ではあるが、窓際に飾った一輪挿しの花瓶越しの光が今座っている机の所まで届くのは初めて見る。もう少し暖かくなってきたらこの部屋のまた違う一面を見られるのかもしれないと思うと、それはそれで楽しみだ。
     一方で、机の端に積んだ要望書の量は昨日や一昨日と何ら変化はなかった。放置しているのではない。処理出来た分と同じくらいの枚数が翌朝に届く為、一向に減っていかないのだ。作業自体は一枚一枚に目を通して可否のサインをしていくだけではあるものの、その可否を決めるのに手間取る案件も当然混在していて気も抜けない。
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    岩藤美流

    DONEアズイデワンライ「誕生日」
    いつものハードプレイしている時空のあまあま誕生日。ノーマルなえっちをしたことがない二人にとっては特別なのは普通のことでしたとさ。
    『18日、金曜日ですよね。生憎モストロ・ラウンジの仕事も年の瀬を控えて忙しいので。当日はお伺いはできませんが、祝福しますよ、イデアさん』
     大切な後輩兼友人かつ恋人であるアズールが、いつも通りの営業スマイルでそう言ったのは先週のことだ。イデアは自室で一人、高級そうで繊細なティーカップを眺めている。青を基調とした優雅なそれは、確かにイグニハイドや、イデアの髪に近い色をしていたし、美しいとは思う。けれど、この汚部屋にリーチのかかったオタク部屋には不似合いだ。
     今日は日付変更からゲーム仲間にお祝いされテンションが上がったものの、この学園でバースデーボーイが晒し者になるのだということに気付いて憂鬱になりながら部屋を出た。顔も知らない寮生達にお祝いの言葉をかけられるのは、通りすがりに雪玉でもぶつけられているような気分で、イデアはとても気分が落ち着かなかった。
     購買に行く道、できるだけ人のいないところを……と、裏道を通っていると、ばったりとアズールに出会った。いやもうそれは、教科書に載せたいほど偶然に、ばったりと。
    『ああ、イデアさん。こんなところで会うなんて偶然ですね。そういえば今日、あなた 2794

    岩藤美流

    DONEワンライお題「かわいい」です。
    何がかわいいって二人の関係ってことにしようと思ったんですけど、あずにゃんが「かわいい」って言いすぎていでぴが慣れて信じてくれない、みたいな設定でいこうかな、だけ考えて書きました。どっちかっていうと「火」とか「恋」のほうが主題に見える気もします。相思相愛です。


     あれは随分前のことだ。といっても、数か月程度のことだけれども。
    「イデアさんって、かわいいところがありますよね」
     何がきっかけだったか、部活の最中にひとしきり笑った後で、アズールはそうポツリと漏らしてしまった。気が緩んでいたのだ。口から零れ落ちた本音は、もう取り消せない。見れば、ポカンとした顔のイデアがこちらを見つめている。
     まずい。
     一瞬でアズールは、それまでの本気で笑っていた表情をいつもの営業スマイルへと切り替えた。
    「本当に、かわいい人だ」
     繰り返すことで、言葉に含まれた真実を、嘘で上塗りする。我ながら咄嗟の判断でよくできたと思う。思惑通り、イデアは顔をしかめて、「そーいう煽り、キツいっすわ」と溜息を吐いた。よかった。本音だとは思われなかったようだ。アズールはイデアに気付かれないように、そっと胸をなでおろした。



     陸の事はよく勉強したから知っている。人間は、一般に同性同士や親族間で番にはならない。今でこそ理解の必要性が問われ、寛容な社会の形成が始まっているとは言うけれど、それでも一般的なことではないのだ。多種多様な生態を持ち、性的タブーの形が全く異なる人魚の 3062

    岩藤美流

    DONEアズイデワンライ第21回お題「お菓子」お借りしました!
    なんかキャンディキスの話を書こうかなと思って、詳細を調べようとしたらマシュマロをちゅっちゅするとそれっぽい感じがするという記事が出てきたので、これアズイデちゃんでやってたらかわいいなあ、と思って書いてみました。
    なお全く描写してませんが、アズールもめえっちゃ練習はしてます。努力の君だもんね。
    イデアはオルトがスリープモードに入ったことを確認すると、いそいそと机の引き出しに隠していた紙袋を取り出した。中に入っているのは、マシュマロとチョコレート、それにキャンディだ。なんのやましいところもないお菓子……なのだが。イデアはそれをこそこそとベッドの上に並べて、溜息を吐き出した。
     そう、これらはイデアにとっては、恥ずかしい品物……つまり、彼はキスの練習をしようとしているのだった。


     経緯を簡単に説明すると、イデアは部活の後輩アズールとお付き合いをする関係になった。アズールが了承してくれたのは奇跡だと思っているし、未だに彼が自分のことを本当に恋愛対象として見ているかどうかは怪しいのだけれど、とにかく、関係は築けたのだ。これまで、部屋デートのようなことや、スキンシップは繰り返してきた。次は、キスだ。年上であるからして、こういうことはイデアがリードするべきだろう、と思っている。しかし、やり方を全然知らない。
     そこで頼ったのがネットの知恵だ。キスをするにはまず清潔感、そしてムード、ダメ押しにテクニック。イデアは熱心に記事を読み漁って、念入りに歯磨きをするようになり、練習に踏み出そうと 2823

    れんこん

    DONE第二回ベスティ♡ワンライ
    カプ無しベスティ小話
    お題「同級生」
    「はぁ……。」
    「んんん? DJどうしたの?なんだかお疲れじゃない?」

    いつもの談話室でいつも以上に気怠そうにしている色男と出会う。その装いは私服で、この深夜帯……多分つい先ほどまで遊び歩いていたんだろう。その点を揶揄うように指摘すると、自分も同じようなもんでしょ、とため息をつかれて、さすがベスティ!とお決まりのような合言葉を返す。
    今日は情報収集は少し早めに切り上げて帰ってきたつもりが、日付の変わる頃になってしまった。
    別に目の前のベスティと同じ時間帯に鉢合わせるように狙ったつもりは特に無かったけれど、こういう風にタイミングがかち合うのは実は結構昔からのこと。

    「うわ、なんだかお酒くさい?」
    「……やっぱり解る?目の前で女の子達が喧嘩しちゃって……。」
    「それでお酒ひっかけられちゃったの?災難だったネ〜。」

    本当に。迷惑だよね、なんて心底面倒そうに言う男は、実は自分がそのもっともな元凶になる行動や発言をしてしまっているというのに気づいてるのかいないのか。気怠げな風でいて、いつ見ても端正なその容姿と思わせぶりな態度はいつだって人を惹きつけてしまう。
    どうも、愚痴のようにこぼされる 2767

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    neno

    MOURNING成人済みの付き合ってない類司のはなし。タイトル重そうに見えますがめちゃくちゃ明るい(?)普通の話です。
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    ※めーっちゃ軽い嘔吐表現があります。
    復讐「る、類……急に起こしてすまん」

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    「……その、昨日、なにがあった……?」
    「うーん、僕もあまりよく覚えてないな。たしか……、ああ、思い出した。昨日はむし暑かったから、二人で裸で寝ちゃったんだ」
     事実無根、すなわち嘘八百である。思い出したもなにも僕の頭にはしっかりと昨夜の記憶が刻まれていた。ついでに言うなら、昨日はむし暑くもなかったが、僕にとっても司くんに忘れられていた方が好都合である。それに、司くんにとってもそれが一番いいだろう。僕の言葉に司くんはあからさまにほっとした表情を浮かべている。
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