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    うすきみ

    @usukimi377

    七海建人の沼にハマっております
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    うすきみ

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    呪詛ミンと七海を知らない呪術師の夢主お話

    #呪詛ミンwebオンリー
    spellMinWebOnly
    #呪詛師七海建人
    curseMasterNanamiKenjin

    色んな顔をもっと見たい今週は嫌な事が続いた。もう本当にありえない。
    月曜日、山奥の廃墟の呪霊祓除の任務。一級二体と雑魚複数。雑魚を一掃して、一級一体倒して、最後の奴に止めを刺そうとした時、金髪の黒いスーツ着た外国人が現れた。そいつは私の攻撃を簡単に跳ね返して、呪霊を逃がした。不敵に笑った顔がかっこよくてムカついた。
    火曜日、月曜の任務の件で学長に呼び出された。事情を説明したら、金髪スーツは呪詛師だと言われた。学長が何だかいつもと様子が違ったから、ちゃんと謝罪したけど、詳しい事は教えてくれなかった。
    水曜日、近場の廃墟の祓除の任務。帳を下ろしたら、複数いたはずの呪霊の気配が消え始めた。おかしいと思って廃墟に向かったら、またあいつが居た。『またお会いしましたね』なんて言って笑うから、不覚にも少しときめいた。ムカつく。
    木曜日、二件の任務の件でクソジジイ達に呼び出された。煩い小言を言われた。マジクソ。
    金曜日、緊急任務に駆り出された。窓の報告より呪霊の数が多くてかなり手こずった。怪我したから硝子さんの所行ったら、五条さんもいて、マジ面倒くさかった。
    そして今日。何とか任務を終えて、明日は休みだからと行きつけのバーに来た。今週は飲まずにはやってられない。いつもより強めの酒を頼んで、四杯目を飲み切ろうとした時、後ろからグラスを抑える手が伸びてくる。振り返ると、そこにはあの金髪スーツがいた。
    「もう止めた方がいい」
    「誰のせいだと思ってんのよ……」
    私は奴の手を払い、残りの酒を飲み干した。奴は私の隣に座りながら、バーテンに水を頼んでいた。
    「何で隣に座るの」
    「貴女と話がしたくて」
    「は?あんたと話す事なんて無い。あんたのせいでこっちは面倒臭い事になったんだから」
    「それはすみません。ですが、私も仕事なので」
    「呪詛師のくせに。何が仕事だ」
    私はそう言い放ち、目の前に置かれた水を一気に飲み干し、追加の酒を注文した。
    「私は七海建人と言います。お名前をお伺いしても?」
    「あんたに名乗る名前なんて無い」
    「ふふ。随分と怒らせてしまったようですね」
    奴は薄く笑いながら、ウィスキーを一口飲んだ。それさえも絵になるのが何かムカつく。
    「顔が赤い。飲み過ぎですよ」
    奴は私の頬に掛る髪を耳にかけながら言った。
    「触らないで」
    「これは失礼。貴女の顔をしっかり見たかったもので」
    「は?あんたに見せる顔は無いし、あんたの顔も見たくない」
    「残念。結構顔には自信があるんですが」
    「そんなの知ったこっちゃない」
    「ふふ。怒った顔も可愛いですよ」
    奴の言葉に思わず咳き込んだ。
    「は?あんたの目は腐ってんの?任務終わりで化粧も崩れて、こんなボロボロなのに、可愛いわけないでしょ」
    そう言って、五杯目の酒を半分飲む。奴は笑いながら、残りのウィスキーを飲み干し、追加をオーダーした。
    「可愛いですよ。怒った顔も戦っている顔も驚いてる顔も、全部可愛いですよ」
    「な!何言ってんよ」
    顔に熱が集まるのがわかる。相手は呪詛師。まともに受けても馬鹿を見るのは分かってるけど、普段言われ慣れてないせいか、どう返していいのか分からないし、とにかく恥ずかしい。
    「照れた顔も可愛い」
    私の頬を撫でながら優しく笑う。その顔に一瞬絆されそうになるが、直ぐに正気に戻り奴の手を振り払う。
    「止めて。そういうのはそこら辺にいる普通の子にやって。私にやっても意味無いから」
    「貴女じゃないと意味が無い」
    「……………は?」
    振り払われた奴の手が私の手に重なる。
    「一目惚れ、してしまったので」
    「はい?」
    私は驚いて奴の方を見る。すると奴は先程と変わらぬ優しい笑みで私を見つめていた。
    これは良くない。きっと何かの罠だ。相手は呪詛師。私が邪魔だから消そうと思って近づいてきてるだけ。こんなの本気なはずがない。
    そう思ってみても、酔いのせいもあり、段々と思考が鈍っていく。
    もしかしたら、本気なのかも。
    そんな考えが頭をよぎり始める。それを察したのか、奴が少し体を寄せてくる。距離が近づいたせいで、奴の体温が伝わってきて、余計に顔が熱くなる。
    「もし出来れば二人きりになりたいのですが、いかがですか?」
    「な、何を……」
    奴は私の耳元に唇を寄せ、甘い声で囁く。
    「貴女の色んな顔をもっと見たい」
    私は耳を押さえて奴から距離をとる。それを見た奴は、面白そうに微笑んでいる。
    「その顔も可愛い。私にもっと見せてくださいよ。貴女の色んな顔を」
    囁きながら奴の手が私の頬を包み、奴の方を向かせる。絡まる視線に熱が込められているのがわかる。これの意味が分からないほど子供じゃない。でも、目の前で微笑むイケメンに目が逸らせない。
    逃げないと。
    そう思うが、体が言うことを聞かない。奴の顔が段々と近づいてくるのに、何も出来ない。どうしたらいい、そう思っているうちに、唇が重なる。奴は嬉しそうに笑うと、もう一度口づけた。
    「近くにホテルを取ってるんです」
    そう言うと、奴は立ち上がり私の分も会計を済ませる。
    「そこでゆっくり飲み直しましょう。二人きりで」
    甘く低い声でそう言うと、奴は私の手を取り、私と自分の荷物を持って出口へと歩き出す。その背中を見つめながら、このまま流されるのもアリかな、なんて思い始めている私は、相当酔っているのであろう。でも、本当に酔っているだけなのかどうなのか。それは、今は考えないことにしよう。
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    うすきみ

    DONE呪詛ミン×非術師女夢主
    曖昧な関係を続けていると思っていた夢主のお話
    関係に名がつけば 私には微妙な関係の男性がいる。セフレと言うには甘過ぎて、彼氏と言うには確信の無い関係だ。

     彼と出会ったのはたまに行くバーだった。その日は厄日かと思う位ついてなくて、ただでさえ落ち込んでいるというなか、トドメの様にクソ上司に残業を押し付けられた。何とか終電前には終わったけれど、そのまま帰る気にもなれずそのバーに寄った。空腹に構わず強い酒を煽っていると低く良い声が声を掛けてきた。振り向くとそこには大層なイケメンが立っていた。
     酔っていたし何の話をしたかは良く覚えてないけれど、彼が私の隣に座って琥珀色の液体を水の様に飲んでいたのは覚えている。会話をしながら飲んでいるうちに、自然な流れで手を握られ、耳元で何かを囁かれ、私はよく分からずにそれに頷き、肩を抱かれて店を出た。そのまま何処かの綺麗なホテルで体を重ねて、気づいたら朝だった。しかし、何をしたか、どんな風にしたかを薄ら覚えている辺りが恥ずかしい。いっそ記憶を無くしていればどんなに良かったかと思うほど、昨夜の私は乱れに乱れていた。言い訳をさせてもらえば、酒と疲れのせいだ。
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