病床ラバー!ヴィル編あと1時間後には集合時間だというのに、たった今ヴィルのスマホに届いたメッセージは無情なものだった。
「なによ延期してほしいって…!」
久しぶりにヴィルのスケジュールが空き、漸く叶いそうだった麓の街へのデート。その当日に『本当にごめんなさい、どうにか延期してもらえませんか』と監督生から連絡があったのだ。
当日どころか、ヴィルは既に身支度を終えていていつでも彼女を迎えに行ける状態にあった。
「それでこの仕打ちって、直接理由を問いたださないと許せないわ!」
出発前には必ず行う鏡前の最終チェックも忘れるほどの勢いで自室を出て、一目散にオンボロ寮へ。
「昨日までに何か気に障ることでもしてしまったかしら?それとも有り得ないほどの課題を出された?あの子に限って浮気は無いでしょうし…」
2015