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    ぱせり

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    ぱせり

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    10/30大阪で出すドラマイ♀より抜粋。
    先天性女体化のオレっ子、貧乳マちゃん。
    私の趣味でしかない。

    下着を買いに行くドマ♀「ケンチン、今日帰り買い物行く」
    「なんか買うのか?」
     ケンチンの膝の上でおやつを食べながら、放課後の予定を決める。
    「ブラジャー」
    「ぶっ……」
     オレの言葉に、ケンチンが飲んでたコーラを吹きそうになった。大丈夫?
    「スポブラやめて、ちゃんとしたの買う」
     今までこだわりもなく楽ちんだからスポブラを着けてたんだけど、ちょっと女っぽいのを着けてみたいと思ったんだ。
    「エマとかと行った方がいいんじゃねーの」
    「ケンチンに選んでもらうの!」
     ケンチンに可愛いって思ってもらいたんだから、ケンチンに選んでもらわなきゃ。

     ケンチンは下着屋行くの恥ずかしいって言うけど、放課後無理矢理ケンチンの腕を引き渋谷のショッピングモールに行った。
    「ケンチン何色がいい?」
    「……ピンク」
    「ケンチン色だな」
     ケンチンのイメージカラーにくふくふ笑っていると、いよいよケンチンは気まずそう。店に着いても、中には入ってくれなかった。仕方ねぇから中でピンク色のブラを二つ手に取り、外で待つケンチンが見えるとこまで移動する。
    「ケンチン、これとこれなら!?」
     ケンチンに聞こえるように大きめの声を出したら、ケンチン以外の奴もこっちを向いた。オレケンチン以外眼中にねーし、知らねー。
    「……右」
     ケンチンは花柄よりレースが好き。覚えた。店の中に戻って、ふんふん鼻を鳴らしながら棚を眺める。
    「よろしければサイズお測りしましょうか?」
    「ハイっ!」
     店員さんに声をかけられ、初めて買うからサイズを測ってもらうことにした。
    「A65ですね」
    「……A?」
     試着室でメジャーを見ながら告げられた言葉に、オレは衝撃を受けた。今まで考えたことなかったけど、オレっておっぱいちっちぇーの?打ちひしがれて、そのままとぼとぼケンチンのとこに行く。
    「マイキー?どうした?」
     手ぶらで戻ってきたオレに、ケンチンは不思議そう。残念なお知らせだよ、ケンチン。
    「ケンチン、オレAカップなんだって」
    「おう」
     オレが重大発表をしたというのに、ケンチンに平然と頷かれた。
    「は?言われなくても分かるとか思ってんの?ぶっ飛ばすぞ?」
    「なんでそんなキレてんだよ」
     メンチきって腹パンしようとしたら、慌てたケンチンに手を握られる。
    「こんなちっちぇーとさぁ、着ける意味なくね?」
    「意味はあるだろ」
     自分の胸元を見下ろしても、全然膨らんでねぇもん。
    「可愛かったじゃねぇか、さっきのやつ」
     だけど上から降ってきた言葉に、オレはばっと顔を上げた。
    「……可愛かった?」
    「おう」
     言って欲しかった言葉をもらえて、オレのテンションは急上昇。
    「ケンチンがそう言うなら、しょーがねーから買おうかな」
     いそいそとケンチンから手を離し、店へと戻ることにする。
    「後で着けてんの見てね!」
     ケンチンのために買うんだし、これは絶対。
    「これください!着けて帰ります!」
     さっきケンチンが可愛いと言ったピンクレースの上下セットを掴み、元気よく店員さんに声を掛けた。
    「ケンチン!そのまま着けてきた!」
    「……聞こえてた」
     オレは元気モリモリになったけど、戻ったらケンチンが項垂れてた。なんで?
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