「ゆーさくー!」
と、休日の朝に Ai が起こしに飛び込んでくる時にはロクなことが起こらない。昨日の体育祭で疲れきっているから、申し訳ないが今日は無視を決め込みたい。
しかし続く言葉は予想外のものだった。
「だらだらしよーぜ!」
「……わざわざするものなのか、それは」
「わざわざするんだよ。作業禁止! スマホ禁止! 勉強も禁止! お出かけも禁止!」
「何もすることがないな」
そうだよ何もしないんだよ、と言いながら Ai は SOLtis を脱ぎ捨てた。デュエルディスクからにょっきり出てきて俺の枕元で大の字になる。
窓の向こうで鳥がチヨチヨ鳴いていた。車や自転車が走ってゆき、徒歩で出かけていく親子の話し声がした。
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