Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ha_na_da_a_o

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 24

    ha_na_da_a_o

    ☆quiet follow

    致死量に至る恋と愛のマニュアル前提のじゅんくん独白(?)

    なんなんですか?これは

    漣ジュンの証言 以前、おこがましくもこのオレが、あんずさんからレンアイ相談を受けたことがある。「茨くんってやっぱり、私のこと好き、なのかな」なんて。そんな分かりきったことを聞いてくるくらいにあんずさんが茨のことを好きで、大切に想っているのが分かって、正直安心した。
     いや別に、あんずさんのことを疑っていたわけではないけど。契約結婚だなんだ言いながらも、あいつがずっと一途にあんずさんのことを想っていたと知っているし。なんつぅかやっぱりオレは、茨に幸せになって欲しかったから。……こんな言い方、本当におこがましいと思うけど……まぁ、事実だから仕方がない。

     そんな風に思っていた二人が今度、結婚式を挙げるって話になって。おめでたいことのはずなのに、日程を告げてきた茨はやや不機嫌そうな顔だった。……つぅか、「この日オフですけど、できれば予定空けといて下さい」なんて言い方するから新しい仕事でも入るのかと思ったんすよね。それがよくよく聞いてみれば挙式の日とか、なんでだよ。
     でもあんずさんにそれとなく聞いてみれば、どうやら茨的にはふたりきりでって希望だったらしくて。独占欲の強い茨らしいなって笑っちまったのは仕方ないですよねぇ。大丈夫ですよ、盗ったりしませんから。……あ、でも、スピーチはオレに任せてくれるとうれしいです、約束なんで。

     そうして迎えた挙式の日。やっぱりすっごい綺麗だなって思っちまったのは黙っておいた方がいいんですかね。いやでも、どうせトータルプロデュースはあんたなんでしょ、茨。……いや、茨のプロデュースはあんずさんなのかな。あんまり見たことない感じだから。とは言えそもそも白着てる茨は珍しいし、オレはあんたらと違ってプロデューサーじゃないから自信はないんすけど。

     とにかくとりあえず、これはちゃんと言っときます。ふたりとも、おめでとうございます。末永くっつぅか、病める時も健やかなる時もっつぅか……地獄の果てまでもあんたらは一緒に居れそうですし。いや、めでたい席で言うことじゃねぇですね、すんません。
     あ〜っと、締まらねぇ感じになっちまいましたけど、とりあえずオレからは以上で。またオレで良ければ聞きますんで、レンアイ相談? ……はは、睨まねぇで下さいよ、新郎さん。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤❤❤❤💘💘😭😭😭💘❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    sika_blue_L

    DONE幼なじみ345で5だけ♀。三十歳になってフリーだったら結婚しようって言わせたかっただけなのにこんなに膨らんだ
    十二年後の君たちへ 初めて彼氏が出来たのは、高校一年の夏だった。
     
     蝉の鳴き声が一層喧しい夏休み前の放課後、呼び出されたのは日陰になっている校舎裏。噂で聞いた話だが、どうやらそこは定番スポットというやつらしい。
     
     こんなことを言いたくはないが、正直なところまた?というのが感想だ。目立つ容姿をしているのは自覚している。
     
     肩甲骨まであるゆるくウェーブのかかった髪、甘い印象の垂れた目じり、形の良い桜色の唇。あまりいい思い出はないが発育もそれなり。生まれた瞬間から、今まで片時も途切れることなく可愛い可愛いと他者から愛でられて生きてきた。
     
     雪宮剣優は可愛い。かなり可愛い。これは嫌味でもなんでもない。事実そのもの。
     
     これまでに、容姿をめぐった人間関係のトラブルは色々あった。一悶着どころの話ではない。特に思春期が花開く中学時代。地獄をくぐり抜けてきた、と言っても過言でない。仲の良かった友人から、好きな人を取った、信じてたのに! なんて難癖を付けられたのも一度や二度のことではない。箱を開けたら、日直で話したことがある男子生徒が私のことを好きだと友人に打ち明けた、ただそれだけのことだった。私に非はないと訴えるも、ティーンの恋は盲目。彼女とは縁が切れ、卒業するまで不快な居心地の悪さを覚える羽目になった。
    12124