mtyと妹ちゃん兄は出来る人間だ。お裁縫も上手いし料理だって美味しい、人望だってある。それに比べて妹の私は出来損ない。お裁縫をすれば針で指を刺してしまうし料理だって対して上手くない、人望も無ければ友達もいない。
母が私を愛さないのは当然だと思う。あんなに優しく出来のいい兄の後が不出来の私だもん、しかも母は2人目も男の子が欲しかったらしい。
「お、おかえりなさいお母さん。」
「何?今日あんただけ?隆は?」
「お兄ちゃん今日は集会だって。」
「あっそ。」
そう言うと私を突き飛ばして退かすと通り過ぎる母。強く突き飛ばされて尻もちを着く、また青あざが出来るなと他人事に考える。母はお兄ちゃんが居ない時だけ私に当たりが強かった。
急いで母の後を追ってキッチンへ入って夕食の用意をする味噌汁を温め漬け込んでいた生姜焼きの豚肉を焼いていく。
「はいお母さん。」
そう言って母の目の前に料理を運んでいく。母が味噌汁を一口含んだ時だった。
「熱っ!」
「ごめ、ごめんなさい!」
するとピシャッとかけられる味噌汁。確かに熱くて温めすぎたのかもしれないと思う、これだから私は出来損ないのいけない子なのだ。髪から滴る味噌汁が惨めさを助長させる。
母親は来いと一言言うと私の髪を引っ掴んで風呂場へ連れていく。風呂場には母親がすぐに入れるようにと既に湯船に湯が張ってある。そのまま流れるように私の頭を湯船に押さえつける。
「ガボッ……ゴボォ」
「味噌汁ごめんね?お母さんが洗ってあげるね。」
息が出来なくて死ぬと思ったら湯船から引き離される頭。その瞬間身体は酸素を欲しておかしな呼吸になる。苦しいいっそ殺してくれ。
「ヒューヒュー……。」
「はいもう一回」
「ゴボォッ……ガッ」
そう言うと湯船に頭を押さえつけられる。限界が来て身体が痙攣する。足がバタバタして色々な所に足を打ち付けてしまう。
すると換気扇を回し始める母、お仕置は終わったかと思うとタバコを吸い始める母。
「服脱げ。」
「え……?」
「女同士だよ?何が恥ずかしいの?色気づきやがって。」
既に湯責めで濡れた服は服として機能してなく母に言われるまま目の前で脱ぐ。
少し膨らんできた胸にうっすら生い茂る黒い茂み。寒さから胸の頂きはツンと上向いてる。いくらお風呂でも寒いなと思っていた時だった。
ジュッ!!!
「痛っ!」
煙草を胸に押し付けられたと理解するのに時間がかかった。
「や、やだ!お母さんごめんなさい!」
「お母さんも舌やけどしちゃったからこれでおあいこね。」
ジュッ!!!
「あ”っ……!」
「何?股に根性焼きされて感じてんの?これだから女の子は嫌だったのよ。」
それから母は煙草の火をつけては私の身体で消してを繰り返した、胸と性器を中心に。下着を付ければ見えない考えられた位置。
その時だったガチャガチャと鍵を開けてお兄ちゃんが帰ってくる音がした瞬間だった。母は人が変わったようにお兄ちゃんを迎える。
「おかえり!隆!」
「ただいま母さん。」
今日はどうだった?また喧嘩してない?などどこからどう見ても優しい母親がそこにいる。風呂場に私を置いてけぼりにして。
「味噌汁こぼれてるじゃん。」
「なまえがこぼしたのよ。やっぱりだめねぇあの子は。」
味噌汁がちょっとやそっとこぼしたのではなくリビングにぶちまけられてるのを見て嫌な予感がした。母親が俺が居ない間になまえに暴力を振るっているのは知っていた、今日だって本当は母親より早く帰り母親からなまえを守るつもりだった。母親は俺の前ではなまえに暴力を振るわない様だったから。
カタンと風呂場から物音がする。風呂に入ってるのか?母親が風呂に入りたいとなまえを外から急かすと泣き腫らした目のなまえが風呂から出てきた、何かされたのは一目瞭然だった。
母親が風呂に入ってからなまえに近づく。
「大丈夫か?何かされたか?」
「大丈夫……。」
身体を見る限り目立った外傷はなくて安心する。
「ごめんな兄ちゃんが早く帰ってれば……。」
「集会楽しかった?」
楽しかったと言えば泣きそうな顔でなら良かったと笑うなまえ。すると服が擦れる度に顔を顰める名前に違和感を感じる。
「やっぱ何かされたんじゃねえの?」
「大丈夫。」
お兄ちゃんが怪しんでくる、大丈夫だってば。それにお兄ちゃんに傷は見せられない。母親はそれを分かって性的な部分に根性焼きをしたのだろう。薄っぺらいまだまだ子どもの身体だボンキュッボンのお姉さんのような身体ではない、それでも少しの羞恥心があるのだ。お兄ちゃんでも。
「傷あるんだろ。」
「無いよ!大丈夫だよ!」
「嘘つけ今薬塗ってやるから。」
そう言って俺は薬箱を取りに行く。いつもなら俺に言いつけるようにお母さんにこんな事されたあんな事されたと泣きついて来るのに今日はそれを認めない。何でだ?
薬箱を持って俺ら二人だけの城の子供部屋に戻る。そこには胸を抑えるなまえ。
「胸が痛いのか?」
そう問うと今にも泣きそうな顔でコクコクと頷く。
「はず、かしいから、大丈夫……。」
確かに一緒にお風呂に入らなくなって随分経つ。
「兄ちゃんだから大丈夫だろ?少し前まで一緒に風呂に入ってたじゃん。」
服捲るぞ?と聞くとコクコクと肯定するかのように頷くなまえ。
そこにはささやかな小さな胸に散らばる根性焼きに目眩がした。根性焼きって何年も痕に残るのにどうすんだよ、なまえにいつか好きな人ができた時どうすんだよ。ふざけんな。
「触るぞ?」
俺はそう言うとなまえの胸に軟膏を塗っていく、胸が少しふにっと柔らかくなまえが想像以上に大人に近づいている事に驚く。
他は大丈夫かと聞けば内腿をすり合してモジモジするなまえ。
「ここも……。」
そう指さすのはなまえのお股。何度目かの目眩がした。小学生だからと舐めていたらなまえの大人への成長に驚いた所だというのに……。
「そこは自分でやるか?兄ちゃん部屋から出ていってやるから。」
「や……最後までして。」
まだまだ心は小学生で甘えただというのに身体は大人へ近づいていくチグハグな妹にどう対応すればいいのか悩ましい。
「今日だけだからな明日からは自分で塗るんだぞ。」
そう言い軟膏を手に取る。妹だから全く欲情しないが明日からどういう顔すればいいのか分からないと思いながら性器を消毒する。
「ごめんな、兄ちゃんが出かけたから……。」
「お兄ちゃんは悪くないよ、ちゃんと出来なかった私が悪いから。」
「お前は悪くない。いつも料理も出来てちゃんとしてるいい子。」
そう言って抱きしめると鼻をすする音が聞こえる。
大丈夫だからな大丈夫だからと背中をさするしか出来ずに夜は深けてった。
その後集会にも何処にでも妹を連れていく三ツ谷が目撃されるし、家に母親と2人っきりにさせない三ツ谷もいる。