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    肴飯のポイ箱

    @sakana2015414

    pkmnでkbdnとか、kbnとdndがわちゃわちゃしてるような話を書いてます。時々ホラーなものをあげるのでそこだけ注意です。

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    肴飯のポイ箱

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    ワンドロ
    お題「ふわふわ、もこもこ」
    ⏳1h +10
    ふわふわでもこもこなあれが生えて、キバナさんがダイマックス(比喩)する話。
    ※そういう描写は無いですが、少し如何わしい言葉がチラホラ出るので注意です!!

    #kbdn
    #kbdnワンドロ
    kbdnOne-dropping
    #キバダン

    嘘つき!! それは何でもない、何でもないいつもの日になるはずだった夕方に突然起こったのだった。
    「驚かないで聞いて…いや、見てほしいんだが」
     同棲している家の玄関扉を開けて、帰宅した事を告げるダンデをキバナが出迎えた際、藪から棒にダンデが急にキバナの前で自分の帽子へと手を伸ばした。スルリと頭から外された帽子の下からは、ダンデの髪色と同じ毛色のチョロネコみたいな耳が二つ、行儀良く頭の上にピンッと立っていた。
    「えっ何これ?!!」
    「耳元で大声はやめてくれ!この耳もの凄い音を拾うんだぜ」
    「あっごめん」
     キバナが確かめる為に恐る恐る触れると、ふわふわとして温かかく、キバナが触れるのが擽ったいのか、時折ぴくっと身じろぎするように動く。これはどう見ても本物だ。
    「チャレンジャーのトゲキッスが出した指を振るが外れてオレに当たったんだ。医者にはもう相談してるぜ」
    「えっ?!…っとごめん、大きい声響くんだよな」
    「大丈夫、驚くのも分かるぜ。医者が言うには、症例としては偶にあるらしい。一時的な変化で明日位には元に戻るそうだ」
    「そっか…安心したわ」
     治ると言うことは分かっていても、まだその新しい耳の感覚に慣れないのだろう。不安もあるからか、耳をペタリと伏せるダンデに、キバナがバトルカフェでよく見かけるペロッパフと同じように耳の後ろをカリカリと指先で撫でてやれば、先程までとは打って変わって気持ち良さげに目を細める。
    「おー、マジでチョロネコみたいになってるじゃん」
    「なんか、それ、凄く心地良いな…」
    ゴロゴロ…
     ダンデの喉元から出てくる音に、二人揃って驚いて顔を見合わせる。
    「めっちゃ可愛い」
    「いや、キミは正気に戻れ。これでも体脂肪率一桁のガッチリ体型だと自負してるんだ。絵面がやばい。というかこれ、何処から音が出てるんだ?」
     首を傾げるダンデを他所に、キバナは構わず、今度は喉元をくすぐるように撫でていく。
    「にゃっ!」
     人間として感じる感覚とはまた違ってるのだろう。驚いた様子のダンデはキバナの手を振り払って後ろへと飛び退る。心なしか、いつもより髪の毛が逆立っているようにも見える。
    「ふはっ…やんのかステップじゃん。かーわいー」
    「キミ、もしかして楽しんでないか?!」
    「いやいや、心配してるんだって。考えてもみろよ?一時的なものって言ったって不慮の事態が起きた時、対応できないようにしなきゃだろ?」
    「まあ…そう、だな」
    「だから、何処まで変化してるのかも確認しとかないといざという時困るだろ?」
    「そう…か?」
    「そうだろ。聴覚もそうだけど、味覚とか触覚も変化してるかもしれないんだぜ?医者ではそこまで診てないだろ?」
    「…確かに」
    「だろー?…ちょろいな」
    「おい今、ちょろいって言わなかったか」
    「チョロネコみたいだって言ったの。じゃ、そういうことだし早速確認しようぜ」
     そう言うや否や、キバナはダンデの腰をその長い片腕で抱いてスタスタと廊下を歩き始める。ダンデも、大人しく一緒に歩き始めたが、途中から雲行きが怪しい事に気づき始めた。
    「キバナ…そっちリビングじゃないぜ、寝室だぜ?」
    「そうだな」
    「リビングじゃダメなのか?」
    「ダメに決まってんだろう。デリケートな問題なんだぞ」
    「いや、ほんとか?なんかおかしくないか?」
     バタンっと閉まるドアの向こう側から、暫くボソボソとした声が響き続ける。と思ったのも束の間。突然部屋の中からダンデの大声と共に、凄まじい物音が聞こえ始める。
    「やっぱりおかしいじゃないか!何で今ここでダイマックスさせてるんだキミは!!?」
     すったもんだの暴れる音が暫く聞こえた後。寝室から顔を真っ赤にしながら扉をもの凄い勢いで開けて出てくるダンデと、少し遅れて顔中に鋭利な爪で引っ掻かれたような痕を付けたキバナが、しょんぼりとした顔で出てきて、ダンデの後を追う。
    「着いてくるな!」
    「いや、リビングまでの道この廊下しかないじゃん…」
    「寝室で自分の右手とよろしくしてれば良いだろう!!全く!素直に言えば許してやっても良かったのに!騙そうとするなんて!」
    「えっ?素直になっていいのか?」
     しょぼしょぼとしていた雰囲気は何処へやら。ダンデの言葉を聞いて、キバナは直ぐに背筋をシャキリとさせてダンデの方へと駆け寄り、さり気なく腰を抱く。あまりの変わり身の速さに、流石のダンデもたじろいでしまう。
    「キミっなぁ!そんな、今更都合の良いこと…「ダンデ、凄く可愛いよ。お前が不安な気持ちだろうにオレさま、そんな姿のダンデを見て、欲を抑えられなかったんだ…本当にごめん」
     キバナの全力で素直になりつつ、誠意も見せる攻撃。
    「なっ!…なっ…」
    「なぁ、頼むよ。お前が心配ってのも嘘じゃない。お前が体調が変だなって感じたら直ぐ止まるからさ…お願い」
     キバナの目を合わせてからの懇願攻撃。ダンデには効果が抜群だ!
    「…ほんとに、止まってくれるか?」
    「うん、止まる」
    「…じゃあ…いいぜ」
    許すように、顔は真っ赤にしたままでスルリとキバナの胸元にまるで本当のチョロネコのように頬を擦り寄せたダンデは、まさかその行為がキバナの最後の理性をブチ切る事になっていたなんて梅雨知らず。そのままウッカリと狡賢いドラゴンの根城へと誘い込まれたのだった。
     次の日、ベッドの上で何もかもが元通りになったダンデが「この大嘘つき野郎!」と滅多にないくらいの言葉遣いでキバナを罵り、それをデレっとした顔で受け止めつつ甲斐甲斐しく動き回るキバナが居たとか居なかったとか。
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    肴飯のポイ箱

    DONEREVELЯY2411「COUNT DOWN vol.2」の書き手クイズ企画に提出した作品となります。
    お題「催眠 付き合ってないキダ」
    開催中はドキドキとしながら過ごしておりました!すごく楽しい企画でした☺️✨ありがとうございました!
    夜空、星二つ ガラルにしては気持ちの良い、からりとした青空が朝から広がっている日だった。ブラックナイトに関する諸問題で暫く奔走を余儀なくされていたキバナは、ようやく業務もひと段落し始めた。屋外での作業は晴れの少ないガラルでは何よりも優先したい事柄だ。そんなこともあって、キバナは温かな陽気の中、ナックルジムの中庭で膝と頬を土で汚しながらせっせと植物の剪定に明け暮れていた。元が城ということもあり、一般の人々が立ち入らない場所には未だに当時の面影を残す部分が多い場所だ。キバナが居る中庭もその一つで、ナックルのジムリーダーが代々手入れをしていくことがいつの頃から習わしとなっていると聞いていた。初めてその役割を聞いた時には正直乗り気では無かったキバナだったが、元々好奇心旺盛な方だと自覚していることもあって、やり始めてみればなんだかんだと楽しみを見つけ出し、気付けば少しずつこだわりも持つようにもなってきた。
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    肴飯のポイ箱

    DONE12月オンイベ展示作品その②(新しいお話)
    みんなが寝静まった夜。こっそりひっそり楽しく過ごす不思議な生き物のキバナとダンデのお話
    「🎄ホリデー編🌟」
    ※ポ世界のクリスマス概念が曖昧な為、あえてクリスマスから正月までをホリデーと設定してお話をかいています。細かく考えず緩くお楽しみください🌟👻👻🎄
    それは賑やかな すっかり夜の帳が下り、静まり返ったとある家のキッチン。小綺麗に整頓されたそんな場所を小さな林檎程の大きさの何かが二つ、白い布を頭から被ってチョロチョロと薄暗いキッチンの中を動き回っている。
    「キバナ、息が真っ白だ!寒いなぁ」
    「今日も月が大きいなぁ。でも、流石に今日はみんな寝てるだろ」
     月明かりに照らされたキッチンを、キバナと呼ばれた大きい方がそれよりも少し小さなダンデの手を引きながらずんずん進んでいく。
     少し前にお菓子を貰ったキッチンは、同じように整えられていた。水切り籠にはジュラルドンとリザードンが描かれたカップが逆さまになって雫を落としていた。今日は、それ以外にもカラフルなカップや皿がたくさん並んでおり、いつもは食器棚の一番上で偉そうにしている白地に金の模様が入った大きな皿も、ピカピカに洗われて月の光を反射している。
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    肴飯のポイ箱

    DONEオンイベ開催、アンド素敵企画ありがとうございます!
    この作品は、12.3歳ごろの2人がナックルシティの片隅にあるとある喫茶店を舞台にわちゃわちゃとしていくお話となっています。
    ※両片想いほのぼのです。
    ※ガラル市民がたっくさん出ます。
    ※視点がコロコロ変わるお話です。
    少しでも楽しんでいただければと思います☺️
    とあるナックルの片隅で◆ライラック色の髪をした少年の回想

    「あ、チャンピオンだ!」
    「チャンピオン!」
    「何かイベントでもあったっけ?」
     困った。
    俺は、大きな街の真ん中で冷や汗を掻きながら、どうしてこんなことになったのかをひたすらに考えていた。
     今日は午前中にシュートでのチャリティイベントに参加した。午後はスポンサーの会社が行うガーデンパーティへの参加が予定されていたが、そちらが主催者側の事情でのキャンセルとなったので、突発的に午後は丸々オフとなった。予定されていた休みより、こういうイレギュラーな休みって得な感じがして俺は好きだ。せっかくだから前々から欲しいと思っていた物を買おうと意気込み、勢いのままユニフォームで飛び出した。自分なりに人目が少ない道を探しながら、地図アプリと睨めっこ。しかし、俺の努力も虚しくうっかり路地から大きな通りへと出てしまった。途端に集まるキラキラとした眼差しの人、人、人。応援してくれる人達の期待の眼差しを裏切ることはできず、突発的に始まってしまったファンサービス。握手に写真、サイン。もみくちゃにこそされないけれど、このままだと行きたい場所に行けないまま休みが終わってしまう。顔には出せないが内心焦りつつも人混みは消えるどころが増えていく。どうしたものかと困っていると、人混みの奥から良く通る声が聞こえて来た。
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