Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    肴飯のポイ箱

    @sakana2015414

    pkmnでkbdnとか、kbnとdndがわちゃわちゃしてるような話を書いてます。時々ホラーなものをあげるのでそこだけ注意です。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🐉 💜 👏 ☺
    POIPOI 64

    肴飯のポイ箱

    ☆quiet follow

    ついつい増えるキッチン便利グッズと小さなプライドを抱える1人と、それが分かってるけど構いたくなる1人の話。
    ※kbdnです
    ※🤒ネタ
    ※真面目にレンジスチーマー便利です
    ※ロトちゃんは自由でなんぼ
    どんな四文字だったのかは皆さんの想像にお任せします😴

    #キバダン
    #kbdn

    よんもじ 遮光性の高いネイビー色のカーテンを閉め切り、ベッドサイドの小さなライトのみをつけた薄暗い室内。加湿器の微かな駆動音が耳元で流れるだけの空間で、部屋の主であるキバナは文字通りダウンしていた。特筆することは無い。季節性の風邪にやられたのだ。最初はその週ジムの受付を担当していたヒトミが。それを皮切りに次々とスタッフ達がやられていく中で、気を付けてはいたつもりだったがどうやらウイルスの方が一枚上手だったらしい。結局数日前から熱を出してベッドに撃沈し、今もしつこい咳と熱に悩まされているわけである。手持ちのポケモン達をポケモンセンターに預けてこれたのだけはよくやった自分と褒め称えつつ、今はなんとかゼリーと一緒に薬を飲んではベッドに沈む生活を繰り返している。
    「(あー…マジで久しぶりに風邪ひいた…全然治んねーし…早く治して会いてー…)」
     掠れる声でロトムに声を掛けて、トークアプリを開いてもらう。数日前、正に発熱し始めた時に、恋人であるダンデとのやり取りを残した履歴を眺める。彼は看病をしに来たがっていたが、キバナはこの風邪の感染力が強いことを身をもって理解していたので、頑なに拒んだ。あと、自分が弱っている姿を見られたくないという気持ちもほんの一握り。
    「ダンデに移してしまったら、それこそ辛い」
     という一言が決定打で、ダンデは引き下がってくれたが、正直今思えば少しだけ甘えても良かったかな。なんて今更な思いが頭の中をぐるぐると巡り始める。それこそ格好悪いだろう。そんなことを考えているうちに、薬が効いてきたのかうつらうつらと瞼が落ちてくる。生き物は睡眠によって回復するのが一番だ。そう分かっているキバナは、その眠気に抗うことなく目を閉じて眠りの中に落ちていった。
     偶に聞こえてくる不規則な包丁の音に、ポケモン達とのやり取りをする小さな声が聞こえて来るのを、不思議な心持ちで耳を傾けているうちに、キバナの意識は急激に覚醒していく。間違えもしない、小さかろうとこの声は。
    「…ロロ?起きたロト?」
    「ロト…む?」
     なんで、という言葉は掠れて音にならなかったがロトムにはそれで十分だったようでキバナが寝る前に開いていたトークアプリの画面を見せてくる。そこには、キバナが打った覚えのない四文字が打ち込まれていて、既読マークも付いていた。
    「ロっ!…ゲホッ!」
    「ロトム、勝手に送ってないロト〜♪音声入力ボタンを押してたキバナが悪いロト!ロトムはそれを送っただけロト!」
    「なっ!?!……ッ!」
     悪戯が成功したような顔のロトムを捕まえようと上手く動かない右手を動かすが、するりと逃げられて頭上でくるくると回転されてしまった。声を出し続けたのが良くなかったのか、咳が酷くなる。喉が裂けるかと思うように激しく咳き込んでいると、寝室のドアが開けられて、少し焦ったような足音と声が続けて降ってくる。
    「大丈夫か?」
    「ロロ!ダンデはマスクをつけるロト!」
    「ああ、そうだったな。ありがとうロトム」
    「ロトト♪」
     この野郎、ダンデの前では良い子ちゃんのフリしやがって!という言葉も咳が止まらなければ言えない訳で。会いたかったけれど会いたくなかったという相反する感情を持ちながら咳が止まるまで、優しく撫でられる背中の温かさについ甘えて受け入れてしまう。
    「……」
     咳が止まった後、声が出なくとも目線が「なぜ来たのか?」と訴えてきていると気付いたのだろう。ダンデはキバナの近くまで来るとベッドの端に腰を下ろし、キバナの目を覗き込むように微笑んだ。
    「キミがオレの事を大切に思って、来るなと言ってくれたのも分かってるぜ。でもな、正直…頼ってくれてとても嬉しい」
     はにかみながら目尻を下げて笑う恋人の姿に、ただでさえ気持ちが弱っていたキバナは心臓を撃ち抜かれたような気持ちになって思わず呻き声をあげて胸を抑える。大丈夫かと慌てる声が上から聞こえたが、かろうじてオッケーサインを出す事くらいしか出来ないのは仕方ないだろう。
    「そうだ、キバナ…食欲はあるか?」
    「…少しなら」
    「…良かった!ちょっと待っててくれ!」
     バタバタと来た時と同じように落ち着きない足音を呆けて聞いていると、少しして今度はもうちょっとだけ落ち着いた足音が戻って来た。

    「…えっと…蒸し野菜と、名前はよく分からないんだが具がたっぷり入ったスープだぜ」
    「名前、よく分かんねえの」
     体に良さそうなの全部入れたからな!と胸を張って宣言してくるダンデに思わず笑い声を漏らすと、一緒になって咳も出てくる。本当に忌々しい。
    「大丈夫か?声、出すの辛いよな。キミがよく買ってはしまい込んでいるキッチングッズがたくさんあったのを思い出してな。オレでも使えそうなのがあって助かったぜ」
     レンジで全部できるなんて思わなかった。なんてちょっと楽しそうに笑う顔を見て、「今まで買っては後悔してたグッズも無駄じゃなかったな」なんてちろりとキバナの頭の片隅にペタリと小さな免罪符が貼られる。
     咳が少し落ち着き、咳のしすぎでひりついた喉でなんとかお礼の言葉を伝えると、ずいっと目の前にスプーンに乗ったスープを差し出される。
    「ほら、ゆっくりで良いから食べよう」
    「えっ!良いって!1人で食べられっゴホっ!!」
    「そんなこと言ってまだまだフラフラじゃないか。頬も先程より熱い気もするし…な?溢したら大変だろ?」
     恋人からの憧れシチュエーション(当社比)が、まさかこのタイミングで来るとは思っておらず、なんなら自分の方からやってみたかったキバナは狼狽えて大声を出しかけ咽せる。それを無理をしているのだと考えたダンデは、まるで愚図る小さな子を諭すようにキバナの額や頬を、キッチンの香りが仄かに残る少しひんやりとした手のひらで撫でながらスプーンを差し出してくるのだからたまったものではない。さっきから繰り広げられる自分にとって良いことしか起きないこの展開、熱が見せている妄想じゃないだろうか。と思うが、背中をさすってくれているこの手の温もりや優しい香りのするスープは現実にある訳で。キバナの情緒はジェットコースター並みに大混乱だった。
    「…イタダキマス」
    「よし、偉いな」
     最後は欲に負け、恥ずかしさも押し殺しながら恋人からの看病を受け入れたのだった。味は全く分からなかったけど幸せだった事だけはここに記したい。
     そんな二人の様子をニヤニヤしながらサイレントモードで撮影していたロトムには、その後回復し、酷く葛藤した顔をしたキバナによって少しお高めのバッテリーと急速充電器が渡されたのも蛇足でここにだけ記したい。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💞💞💖💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    肴飯のポイ箱

    DONEREVELЯY2411「COUNT DOWN vol.2」の書き手クイズ企画に提出した作品となります。
    お題「催眠 付き合ってないキダ」
    開催中はドキドキとしながら過ごしておりました!すごく楽しい企画でした☺️✨ありがとうございました!
    夜空、星二つ ガラルにしては気持ちの良い、からりとした青空が朝から広がっている日だった。ブラックナイトに関する諸問題で暫く奔走を余儀なくされていたキバナは、ようやく業務もひと段落し始めた。屋外での作業は晴れの少ないガラルでは何よりも優先したい事柄だ。そんなこともあって、キバナは温かな陽気の中、ナックルジムの中庭で膝と頬を土で汚しながらせっせと植物の剪定に明け暮れていた。元が城ということもあり、一般の人々が立ち入らない場所には未だに当時の面影を残す部分が多い場所だ。キバナが居る中庭もその一つで、ナックルのジムリーダーが代々手入れをしていくことがいつの頃から習わしとなっていると聞いていた。初めてその役割を聞いた時には正直乗り気では無かったキバナだったが、元々好奇心旺盛な方だと自覚していることもあって、やり始めてみればなんだかんだと楽しみを見つけ出し、気付けば少しずつこだわりも持つようにもなってきた。
    6909

    肴飯のポイ箱

    DONE12月オンイベ展示作品その②(新しいお話)
    みんなが寝静まった夜。こっそりひっそり楽しく過ごす不思議な生き物のキバナとダンデのお話
    「🎄ホリデー編🌟」
    ※ポ世界のクリスマス概念が曖昧な為、あえてクリスマスから正月までをホリデーと設定してお話をかいています。細かく考えず緩くお楽しみください🌟👻👻🎄
    それは賑やかな すっかり夜の帳が下り、静まり返ったとある家のキッチン。小綺麗に整頓されたそんな場所を小さな林檎程の大きさの何かが二つ、白い布を頭から被ってチョロチョロと薄暗いキッチンの中を動き回っている。
    「キバナ、息が真っ白だ!寒いなぁ」
    「今日も月が大きいなぁ。でも、流石に今日はみんな寝てるだろ」
     月明かりに照らされたキッチンを、キバナと呼ばれた大きい方がそれよりも少し小さなダンデの手を引きながらずんずん進んでいく。
     少し前にお菓子を貰ったキッチンは、同じように整えられていた。水切り籠にはジュラルドンとリザードンが描かれたカップが逆さまになって雫を落としていた。今日は、それ以外にもカラフルなカップや皿がたくさん並んでおり、いつもは食器棚の一番上で偉そうにしている白地に金の模様が入った大きな皿も、ピカピカに洗われて月の光を反射している。
    2994

    肴飯のポイ箱

    DONEオンイベ開催、アンド素敵企画ありがとうございます!
    この作品は、12.3歳ごろの2人がナックルシティの片隅にあるとある喫茶店を舞台にわちゃわちゃとしていくお話となっています。
    ※両片想いほのぼのです。
    ※ガラル市民がたっくさん出ます。
    ※視点がコロコロ変わるお話です。
    少しでも楽しんでいただければと思います☺️
    とあるナックルの片隅で◆ライラック色の髪をした少年の回想

    「あ、チャンピオンだ!」
    「チャンピオン!」
    「何かイベントでもあったっけ?」
     困った。
    俺は、大きな街の真ん中で冷や汗を掻きながら、どうしてこんなことになったのかをひたすらに考えていた。
     今日は午前中にシュートでのチャリティイベントに参加した。午後はスポンサーの会社が行うガーデンパーティへの参加が予定されていたが、そちらが主催者側の事情でのキャンセルとなったので、突発的に午後は丸々オフとなった。予定されていた休みより、こういうイレギュラーな休みって得な感じがして俺は好きだ。せっかくだから前々から欲しいと思っていた物を買おうと意気込み、勢いのままユニフォームで飛び出した。自分なりに人目が少ない道を探しながら、地図アプリと睨めっこ。しかし、俺の努力も虚しくうっかり路地から大きな通りへと出てしまった。途端に集まるキラキラとした眼差しの人、人、人。応援してくれる人達の期待の眼差しを裏切ることはできず、突発的に始まってしまったファンサービス。握手に写真、サイン。もみくちゃにこそされないけれど、このままだと行きたい場所に行けないまま休みが終わってしまう。顔には出せないが内心焦りつつも人混みは消えるどころが増えていく。どうしたものかと困っていると、人混みの奥から良く通る声が聞こえて来た。
    9874

    related works

    recommended works