happy Mary,/隼武 眼の前で。嬉しそうに、ホールケーキにナイフを入れる3号機を、何となく見つめた。
やっぱりクリスマスは生クリームにいちごだよな!と、コイツが拳を握りながら言った、あの一言は。誰も何も反対はなく―と言うか、あれは有無を言わせん迫力だった。こと食い物に関するコイツの情熱は凄まじいの一語に尽きる。本当に。
そんなこんなでその日のうちに予約されてきたのは、一番でかいサイズのホールケーキで。一体誰が頼んできたんだこんなでかいものを、と、サイズを見せられて辟易したのは、とりあえず黙っておく。まあ、これを注文したのはきっとムサシ本人か、ムサシと弟にはやたらと甘いミチルさんの仕業だろう。
「サンタのとこは、元気ちゃんな!」
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