Recent Search

    タオ_

    @taoshiraki

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 8

    タオ_

    DONEノボクダです。
    クダリくんが不意にノボリさんに好きって言っちゃったお話。
    ひとしずく 「ノボリ、すき」

     その日最後のマルチトレインでのバトルを終えた直後、クダリは言ったのだ。ノボリに向かってハッキリと、好き、と。挑戦者もかなり手強い二人組で、正直今までで一番白熱したバトルだったとノボリは思う。ジャッジが「勝者、サブウェイマスター ノボリ・クダリ!」と宣言した瞬間二人は同時に顔を見合わせた。

     ところでわたくしノボリは、それはもうクダリのことが可愛くて可愛くて仕方ないんですね。周りからは似ているだとか、見分けがつかないと言われることばかりですが、わたくしからすればどこが似ているのか! と叫んで差し支えないほどなのです。クダリはとても心の優しい子でございまして、その話も挙げだせばキリがないのですが、例えばつい昨日も大量の書類と戦っているわたくしにコーヒーを淹れてくださったのです。今そんなことで? と思った方がいらっしゃったかも知れません。ですがわたくしの状態を見て淹れてくれるコーヒーは甘さや濃さがその時その時で違いまして、これを心遣いと呼ばずして何と呼ぶのでしょうか。幼い頃から花が綻ぶように笑って、鈴が転がるような声でわたくしを呼ぶのです。そしてクダリといえば、わたくしのやることを何でも、すごいと手を叩いて褒めてくださり、カッコイイと褒めてくださり、さすがノボリ! と褒めてくださるのです。そうです、クダリはわたくしのやること成すこと全て褒めて認めてくださるもので、そんな笑顔の可愛いクダリを大好きにならない選択肢などございませんでした。そう、これは運命、デスティニー。
    5394

    タオ_

    DONEクダノボ風味ブロマンス寄り小説

    ※モブが喋ります、ネームドキャラとの会話もあります。捏造が多分に含まれますのでご注意ください。
    ジャックポット・ジャンキー さあ行きますよクダリ! なんてはしゃいでぼくの手を引く兄さんをあの時ちゃんと止めてれば良かった。兄さんの目の前に積まれていくチップの山と、ギャラリーの視線にクダリは頭が痛くなってきて、溜息を吐くとともにこめかみを押さえたのだった。

     いや、最初のうちはよかったのだ。赤か黒か、奇数か偶数か、ハイかローか。これはどうやるんですか? ノボリが慎ましやかに尋ねるものだから、黒服も初心者向けのルーレットの卓を案内してくれて、イチから丁寧にルールを教えてくれた。飲み込みの早いノボリはすぐにルールを理解して、持っていた二〇万円分のチップをあっという間に倍にした。あとから考えれば、まずそれが良くなかったのかも知れない。倍になった辺りでディーラーから声を掛けられて、今やっている一枚一〇〇〇円のチップから、一枚一万円のチップを使う卓に移動した。しかしそこでもノボリは勝ち続けて、あんた強いから向こうでやっておいでと、今は一枚一〇万円のチップを使っている。
    12116