世和「お前いっつもチャラそうって言われるよな。真面目なのに」
花葉「真面目そうって言われるよりマシ」
姫花「でもそれで色々損してるじゃん。好きな子に“花葉くんチャラそうだから”ってフラれたり」
世和「逆に“花葉くん女の子慣れてると思ったら全然そんなことなかった。付き合うと真面目〜”とかな」
成星「それはお前のこと表面しか見てないやつらだろ。お前の内面も見ているやつだっている。現に俺たちがそうだ」
花葉「わ、成星さん中身もイケメンかよ」
世和「さすが顔がいいな」
姫花「顔の良さは伊達じゃなかった」
成星「顔は関係ないだろ」
花葉「紺碧ちゃんそういう話ないのかよ?」
姫花「紺碧?だってイメージ通りの爽やか男子じゃん。表向きは」
世和「表向きはな」
姫花「紺碧、他人に全然素を出さないんだもん。まあ意図的に変えてるから別に苦労してるってわけじゃないんだけど」
成星「他人の顔色伺って生きてるということか?俺にはできそうにない」
姫花「成星と違って紺碧は自分は他人からはこう見えてるっていうのがわかってるんだよ」
花葉「その演技力?のおかげで色々上手くいってることもあるじゃん?現に紺碧ちゃんの情報収集力ハンパないじゃん」
姫花「周りに合わせて上手くやっていくことも生きる術。でもここにいる間は本来の紺碧でいられる時間があるってことでいいと思うよ俺は」
世和「ここでも素でいられなかったらさすがにしんどいだろ」
姫花「そうそう、だからここはいい居場所だって紺碧が言ってた」
花葉「…それ言ってよかった話?」
姫花「紺碧は俺にしかこういうの話さないんだもん。もっと素直になればいいのにねぇ。いや、ここでツンツンしちゃうのが紺碧なのか」
成星「1人で納得するなよ」
姫花「それで、花葉がチャラそうに見える原因だっけ?俺も兄貴も花葉と割と見た目似てるけどチャラそうとか言われたことないしなー」
世和「花依斗はいかにも堅物ってオーラ漂ってるもんな」
花葉「兄貴の堅物は度超えてる」
姫花「ガード超硬いよね〜。兄貴」
世和「でもモテるよな」
姫花「兄貴?モテないよ?“美人すぎて好きになるのが恐れ多い”とか」
花葉「“視界に入れるだけでありがたい存在”とか言われて」
成星「あいつは神か何かなのか?」
姫花「美人すぎて逆に損してる的な?」
花葉「うわ〜、そんなこと言ってみてぇわ…」
世和「いっそイメージ通りチャラくなっちゃえって言おうとしたけど花、真面目だもんな」
姫花「むしろ世和の方がチャラいし。花葉はいつものノリはチャラいんだよ。でも女の子にはピュアで真面目…ん?これいいギャップじゃね?」
花葉「え〜…じゃあ俺は…」
姫花成星「今のままでよし」
世和「いーじゃん。解決解決〜。...って俺チャラいの?」
成星「あいつの距離感頭イカれてる...とか前は言ってたな。今は随分慣れたみたいだが」
花葉「もしかして今の兄貴のマネ?」
姫花「似てる」
世和「お、すげー。弟たちからのお墨付きじゃん」
成星「...そんなに嬉しくないな」
姫花「ところで世和は気にしてることなんかあんの?」
世和「俺?うーーーん。あんま悩みとかな…あ、あったわ」
花葉「お、珍し。ちなみに何?」
世和「髪解くと美人って言われる」
花葉「...はぁ?」
姫花「...ケンカ売ってんの?」
世和「いやいやいや、割と気にしてんだからな!?胸ぐらをつかもうとするな、その拳下ろせ」
成星「何が気になるんだ?」
世和「それ言われても反応に困るっつーか…俺美人だわ〜とか思ったことないし」
姫花「兄貴みたいに俺は今日も美しい!ってドヤ顔してればいいんだよ」
花葉「お前のそれは完全にバカにしてる」
姫花「あはっ、してないって〜。兄貴はちゃんと美人だもーん」
成星「その言い方が既にバカにしている感じする」
世和「花依斗はさ〜超美人じゃん。俺でもそう思うし」
姫花「顔の良さなんて微塵も興味ない顔がいい成星まで認めるくらいだもんね〜兄貴は」
成星「そうだな。あいつは美人だと思う」
花葉「そのなんの恥ずかし気もなく言えんのすげーわ」
姫花「本人にも普通に言うし」
世和「それもう口説いてるだろ」
姫花「世和だって俺に可愛いとか普通に言ってくんじゃん」
世和「あれは口説いてるんじゃなくて思ったこと言ってるだけ」
成星「俺とやってる事変わらないだろ」
花葉「成星さんは顔いいって言われまくってるけど実際どう思ってんの?」
成星「別にどうも思わない。俺の顔は普通だからな」
姫花「ここにもケンカ売ってるやつがいた」
花葉「こんだけ顔がいいって言われて普通だと思い続けるの強いわ」
世和「...頑固なだけじゃね?」
成星「お前たちの顔も悪くないと思う。花依斗には及ばないが」
世和「お、顔がいい成星に褒められた」
姫花「これ言ってるの成星じゃなかったら完全に嫌味なんだけど」
花葉「たしかに成星さんだからってわかってないと嫌味っぽいよな…」
成星「どこが嫌味なんだ?褒めただろ?」
姫花「はいはい、ありがと〜。褒め言葉として受け取っとく」
成星「…なんか流された気がする」