朱優「梓紗」
梓紗「ん?なに?」
朱優「なに?じゃねえよしれっとお菓子を持っていこうとするな」
梓紗「え〜、さっきからずっと食べてたじゃん」
朱優「だからだよ。それ以上食べると太るぞ。太ったら浮遊できなくなるんじゃないか?」
梓紗「僕の能力は重さ関係ないもん!」
朱優「…多分関係あると思う」
梓紗「うぐ…そ、それに〜、僕はこんなんじゃ太らないし太ったとしてもかわいいし?」
朱優「世和は太っていない方が好きかもな」
梓紗「うぐぐ…せなはどんな僕でも好きだもん!あ、せな〜!」
世和「お、どうした?」
梓紗「僕は太っても可愛いよね!?」
世和「へ?太ってない方が…いや、お前はいつも可愛いよ」
梓紗「ふふーんやっぱ僕はいつでも可愛いよね〜♡せな大好き!」
朱優「また甘やかしたな」
世和「その分お前が厳しいからプラマイゼロ」
朱優「お前のそういうところがこいつをな…!」
世和「あー、はいはいはい。わかったわかった気をつけまーす」
朱優「…今度誓約書でも書かせるか?」
梓紗「しゅう、お母さんみたい!」
朱優「誰が母さんだ」
梓紗「みんながしゅうのこと“何でも屋のママ”って言ってるもん」
朱優「お前らがだらしないんだよ…」
世和「…朱優は俺たちの母さんよりずっといいやつだよ」
朱優「…」
梓紗「せな?どうしたの?」
世和「あ…いや、なんでもない」
朱優「…梓紗」
梓紗「ん?なに?」
朱優「父さんと母さんのこと覚えているか?」
梓紗「うーーーーん、あんま覚えてない。一緒に住んでいても話したこと…あんまない。でも、僕と同じで世和のこと大好きだったみたい」
朱優「ここに来てみてどうだ?」
梓紗「どうって?」
朱優「楽しいとか辛い、とか」
梓紗「ちょー楽しい!ここに来てひめとかきょうとか、友達たくさんできて、あおいともまた遊べるようになったし、みんな僕のことたくさん褒めてくれて、遊んでくれるし、せなとずっと一緒にいれるもん!一緒に住んではいたけど、僕たちこうやって一緒にいれる時間が増えたのはここに来てからだよね!」
世和「…そうだな」
梓紗「うん!だからね、僕ここに来てよかったよ!せなが一緒に行こうって言ってくれたからだよ。せなありがと!」
世和「ああ、お前が楽しいならよかったよ。戦闘とかでケガしてないか?」
梓紗「へーき!僕はしゅうと特訓して強くなったから!ね、しゅう!」
朱優「まだ未熟なところもあるけどな」
梓紗「もう!しゅうは全然褒めてくれないよね!みんないっぱい褒めてくれるのに!」
朱優「その分大好きな兄ちゃんにいっぱい褒めてもらえよ」
梓紗「そっか!そうだよね!しゅうたまにはいいこと言うね!」
朱優「偉そうに言いやがって…」
梓紗「せな!」
世和「ん、どうした?」
梓紗「僕のこといっぱい褒めて!」
世和「そうだな。お前はいつも頑張ってるもんな。…お前はほんと偉いよ」
梓紗「えへへ〜。僕せなに頭なでてもらうの大好き!もっと褒めて〜!あ!あとギュッてして!」
世和「おう、いくらでもしてやるよ」
梓紗「やった〜!せな大好き♡」
世和「ほらお前もやってやれよ」
朱優「は?なんで俺が」
世和「お前も梓紗の兄ちゃんみたいなもんだろ」
朱優「こいつの兄になった覚えはない」
梓紗「え〜、今ならこんなに僕ことギュッてし放題だよ?」
朱優「そんな特典いらん」
梓紗「も〜!しゅうは素直じゃないんだから〜」
世和「あ、じゃあ代わりに俺のことギュッとしとく?」
朱優「それは1番意味がわからねぇ」
世和「はは、いいつっこみ〜」
梓紗「ほらほら〜、しゅうもぼくのことギュッてして?」
朱優「チッ…この兄弟覚えとけよ…」