世和「うーーーーーん…」
花葉「な、何だよ。人の顔じっと見て」
世和「なーんか今の顔、誰かに似てんだよな…めっちゃ美人だなーって思ったんだけど…」
花葉「は、はぁ!?何が美人だ…」
世和「あ、思い出した。姫花だわ」
花葉「…全っ然嬉しくねぇ…」
世和「なんでだよ、美人って言ったのに」
花葉「俺は大人っぽくてかっこよくなりたいの!」
世和「贅沢な悩みだなぁ。美人だっていいじゃん。なぁ?」
朱優「ブサイクよりはいいんじゃないか?」
花葉「美人とか可愛いとか言われてもあんまピンとこないんだよ…そんなこと思ったことも言われたこともないし」
世和「だから俺が今言ったろ。てか姫花とか花依斗だって年中美人とか言われてるじゃん。だったらお前も言われるのは必然というか…」
花葉「お前だって大人っぽいとか美人とか言われてんじゃん」
世和「え、そうなの?」
朱優「黙っていればな」
花葉「んー、お前は背高いから大人っぽく見えんのかな。俺ももうちょっと背高ければなぁ…」
世和「姫花みたいにヒール履けば?」
花葉「それじゃ美人コースまっしぐらだろ。なぁ、朱優。どうしたらかっこよくなれんの?」
朱優「なぜ俺に聞く」
花葉「お前かっこいいじゃん」
朱優「…頭でもおかしくなったか?」
花葉「なってねーわ!あー、そうか、こういうツーン…ってしてる感じがかっこいいって思われるのか」
世和「花が朱優みたいになったら全員に心配されそう」
朱優「具合でも悪いと思われそうだな」
花葉「はぁ〜…俺は大人っぽくてかっこよくなれる日がくるのは遠そうだな…」
世和「花依斗がそうならお前もなれんじゃね?」
花葉「いやいや、兄貴はもう人間じゃないじゃん」
世和「それ褒めてる?」
花葉「最高に褒めてる」
朱優「花依斗さんは容姿も性格もできあがっているからな」
花葉「俺も兄貴みたいに口悪くなればいいのかな〜…」
朱優「そこかよ」
世和「お前いつも姫花に胸ぐら掴まれて尻に敷かれてんだからその時点で無理だろ」
花葉「あいつは強すぎんの。…いや、兄貴はそれ以上に強いのか…うーん…やっぱ無理かも…」
世和「そういやお前、梓白みたいになりたい〜って言ってたじゃん」
花葉「1番理想なのは梓白みたいに大人っぽくてスマートなあの感じなんだよ」
世和「たしかにな〜、梓白っていつも余裕あるよな」
花葉「だろだろ、ああいうのかっこいいよな。おまけに謎の色気があるし」
世和「うーん、色気ねぇ…あ、じゃあとりあえず梓白みたいに胸元開ければ?」
花葉「え、いや…それはちょっと…」
朱優「憧れているんじゃなかったのか?」
花葉「憧れてるけどさ…俺見せるほどいい体してないし」
世和「まぁ花は魔法特化だから筋肉ないのも無理ないっていうか…」
朱優「あいつも魔法特化だけどな」
世和「あ、そっか。梓白も魔法特化だったわ。でもあいつの蹴りエグくね?」
朱優「あれは力があるからやってるんじゃねえよ」
世和「ふーん、そうなんだ。あ、たしかにお前も細いけどすげえでかいやつぶん投げるよな」
朱優「コツさえ教えればお前はできると思う」
世和「え、あれぜってーそんな簡単じゃないだろ」
花葉「うーん…なぁ、色気ってどうしたら出るの?」
世和「え、それ俺に聞く?わかんねーよそんなの」
花葉「だよなー…なんかお前は出したくて出してるんじゃない感あるし」
世和「出した覚えねーけど…?」
花葉「ほんっとお前ってさ、なんか…全部もってるよな」
世和「え、何?どういうこと?」
朱優「花葉。嫉妬は見苦しいぞ」
花葉「あーあー。俺が世和だったらもっとそういうとこ活かすのに…」
世和「お前ら今何の話してんの…?」
花葉「お前の話」
世和「どこが?」
朱優「ふ、お前はそうやって分からないから逆にいいのかもしれないな」
世和「え、マジでどういうこと…?」