成星「…」
世和「おはよ、成星。…って寝てんなー。もう朝飯来るぞ?」
成星「うーん…?かいと?」
世和「花依斗じゃねーよ。俺だよ、世和」
成星「…せなじゃない」
世和「はぁ?俺だっての。寝ぼけすぎ」
成星「…」
世和「まーた寝てるし。ほら起きろー」
陽「おはよう、世和くん。あ、成星くんまた寝ちゃった?」
世和「おはよ。また寝てるよ」
陽「ふふ、成星くん本当に寝起き悪いよねぇ…」
世和「お前いつも起こしてんだろ?」
陽「うん。今日も起こしてここまで連れてきたんだけど…」
成星「…はるの声がする」
陽「おはよう、成星くん?朝ごはん来るよ?」
成星「…あんただれ?」
陽「はぁ…僕だよー。七瀬陽です」
成星「はるじゃない」
陽「もう…いい加減この髪型も慣れてよ」
世和「なぁ、俺さっき花依斗と間違えられたんだけど。お前のことも誰かと間違えてんの?」
陽「ああ…成星くんね、このふにゃふにゃの状態だといつもと髪型違うだけで誰だか分からなくなっちゃうみたい」
世和「マジ?」
陽「マジ。世和くん今髪結んでないでしょ?だから花依斗くんだと思ったんだと思う」
世和「あ〜、そういうことね…。でもお前のこと誰?って言ってるけど?」
陽「髪セットしてないと僕だって気づいてくれないみたい」
世和「や、まあたしかにいつもふわふわなのがストレートだから雰囲気は全然ちげーけどそこまでかよ…」
陽「ほんと、成星くん寝起きはポンコツなんだよねぇ…」
成星「誰がポンコツだ」
世和「あ、起きた?」
陽「おはよう、成星くん。これでいつもの成星くんだね」
成星「あんた、今日はその髪型なのか?」
陽「支度してる途中。今は僕だってわかるんだね?」
成星「あんたは髪セットしてないと誰だかわからない」
陽「それは成星くんが寝ぼけすぎ」
世和「で、俺のは誰に見えてんの?」
成星「世和だろ」
世和「お、ちゃんと起きてんだなー」
成星「…?さっき花依斗いたよな?」
世和「だーからさっきお前が花依斗って言ってたのは俺だって」
成星「は…?そんなわけ…たしかに髪解いてるとなんか似てるな」
陽「世和くんが髪結んでいないの珍しいね?」
世和「俺も準備中。朱優が先に朝飯食えって言うから来たんだよ」
陽「ふふ、朱優くんの朝ごはんはいつも美味しいよね」
世和「ああ。だから食べ損ねんのは嫌だし先に来た」
成星「あいつはいつも何時に起きているんだろうな」
陽「ほんとね。僕たちより寝るの遅いだろうに僕たちより早く起きてる」
成星「お前は何か聞いてないのか?」
世和「いや、そこまであいつの生活リズムは把握してねーけど。あんま寝なくても平気らしいな」
陽「へぇ、ショートスリーパーやってやつかな?」
世和「らしいな」
陽「成星くんはもう少し見習ってほしいね」
成星「なぜだ?」
陽「成星くん、寝るの早い方なのに起きるの遅いし寝起き最悪だから」
世和「ぶっ…陽に最悪とまで言われてる」
成星「ショートスリーパーはなろうとしてなれるものじゃない。体質だ」
陽「あ、そうなんだ?じゃあ成星くんはなれないのか。残念。せめてもう少し寝起きがよくなってほしいけどなぁ…」
成星「そんなに大変なら放っておけばいいだろ」
陽「そしたら成星くん寝坊しちゃうでしょ?いつも寝坊しくる成星くんなってかっこ悪いよ。こんなに顔がいいのに」
成星「今の顔は関係ないだろ」
陽「ふふ、いいツッコミだね」
世和「お、陽も成星のこと顔がいいいじりするんだな」
成星「俺にはいつもこんな感じだ」
陽「そりゃね。いつもふにゃふにゃ成星くんのことお世話してるんだからこれくらいはさせてくれないとね?」
世和「他のやつにもそんな感じでもいいと思うけどな?」
陽「そう?」
世和「おう。なんか陽って傍から見たらキラッキラの王子様だからさ?そういうの言うイメージなかった」
陽「世和くんとはギベオンで関わることが増えたと思ったけど僕のことまだそう見えてるの?」
世和「や、俺はお前がそういう感じなの分かってるけどさ。依頼とかであんま組まないやつはまだそう思ってるやつもいるよ」
陽「うーん…そうか…僕ってそんなに王子っぽい?」
成星「ああ。王子であることは否めないな」
世和「成星が言うくらいだから本物だろ」
陽「うーん…僕、それ結構気にしているんだけどなぁ…」
世和「王子って言われるの嫌なん?」
陽「僕王子じゃないもん」
世和成星「王子だろ」
陽「ああ、また言われた…」