梓紗「ふんふーん♪」
花葉「よ、あず。なんかご機嫌だな？」
梓紗「えへへ〜。見て見てはなば！僕ね、バレンタインのチョコもらったの〜♡」
花葉「お、いいじゃん。なんか、何でも屋に来てからこういうの貰えること増えたよな〜」
梓紗「うんうん！僕たちみんなの役に立ててるのかな？」
花葉「へへ、そうかもな」
紺碧「よぉ、花葉」
花葉「お、紺碧ちゃんじゃーん。ってそのドヤ顔っぷりはまさか…」
紺碧「今年も貰った」
花葉「はいはい、お前もバレンタインな」
紺碧「何だよその余裕げな反応は」
花葉「ふふーん。実は俺も貰ってんだよねー」
紺碧「な…！」
梓紗「2人ともお互いのチョコ自慢し合っててなんかダサーイ」
花葉「…最初に見せてきたのお前だからな？」
梓紗「あおいは毎年貰ってるよね〜」
花葉「もしかしてそれ、家族とか親戚だったりして」
紺碧「そんなわけないだろ。ちゃんと送り主の名前だってあるし。…いつもくれる人だよ」
花葉「へー、紺碧ちゃんのこと大好きじゃん」
梓紗「その人、あおいの大ファンなんだね！」
紺碧「別にそんなんじゃ…まぁそうだったら嬉しいけど」
雪音「随分賑やかだな」
花葉「あ、雪ちゃん。ごめん、うるさかった？」
雪音「いや、楽しそうだから来てみただけだ。何をそんなに盛り上がっていたんだ？」
梓紗「僕たちね、お客さんからバレンタイン貰ったの！」
紺碧「雪音の持ってるそれは…？」
雪音「ああ、俺も貰ったんだ」
花葉「貰っても全然余裕そうなのさすが…」
梓紗「ゆきはこういうの慣れっこなんだね〜」
雪音「…いや、もちろん俺も嬉しいと思っている。ただ俺がこんな大事なものを受け取ってしまっていいのか…」
花葉「…雪ちゃんってたまに謎にネガティブだよな」
紺碧「それお前もだけどな」
梓紗「いーの！ちゃんとゆき宛なんだから喜ばなきゃ逆に失礼！」
雪音「…そうだな。ありがたく貰っておこう」
紺碧「てか、お前こそそういうの慣れてんじゃねーの？」
梓紗「かいととかひめはよく貰ってるもんね！」
花葉「や…。まああの2人はよくもらってたけど俺はあんま…」
雪音「そうなのか？」
花葉「うん…。こうやって俺宛に貰えるようになったのは何でも屋に入ってからだよ。だからその…こういうのどうしたらいいかわかんない」
紺碧「…なんかお前って無駄にピュアだよな」
花葉「無駄にって何！？ならそういう紺碧ちゃんは慣れてるってことだよな？」
紺碧「いやまあ…俺も同じようなもんだけど」
花葉「なんだよ、じゃあ紺碧ちゃんもよくわかんねーってことじゃん」
梓紗「もー！こういうのは素直に喜ぶものなの！」
紺碧「そういやお前甘いの苦手じゃなかったけっけ？」
梓紗「うーん、あんま好きじゃないけど…食べられないわけじゃないし、せっかく僕にくれたんだからそれはちゃんと食べる！」
花葉「あずはそういうとこ偉いよな、普段わがままなのに」
紺碧「真面目だよな」
梓紗「べ、別に僕はマジメじゃないもん…」
紺碧「そうやって言うやつは大体真面目。こいつと一緒」
花葉「は、はぁ〜？俺だって真面目じゃないですけど〜？紺碧ちゃんはもう真面目が服着て歩いてんじゃん」
紺碧「否定はしない。俺はちゃんと真面目だから」
梓紗「…ほんとはツンデレのくせに」
花葉「…普段は猫かぶってるくせに」
紺碧「あ？」
梓紗花葉「なんでもないで〜す」
雪音「ふむ、たしかに友達や家族に渡すのもいかもしれないな。朱優はいつもこの時期はバレンタインにちなんだデザートを作ってくれるのもそういうことか」
花葉「ま、あいつは好きでやってるだけだと思うけど」
梓紗「えへへ、しゅうね、僕には甘さ控えめなやつ作ってくれるんだよ！」
紺碧「朱優、花依斗さんが美味しそうに食べてるときが1番嬉しそうだよな」
花葉「朱優は兄貴超リスペクトしてるからな」
梓紗「僕はいつもせなにあげてるよ！」
雪音「ふむ、それなら俺は紫音に…」
花葉「い、いや〜…それはやめた方がいいかも…」
雪音「…？紫音はチョコが苦手だったか…？そんなことはなかったと思うが…」
紺碧「いや…雪音からチョコなんて貰ったらあいつ絶対食べないで一生とっておくだろ」
雪音「…俺のチョコが美味くないかもしれないから？」
花葉「いやいやいや、そうじゃないって」
梓紗「んふふ、しおんはゆきのこと大好き過ぎて食べれないんだよ」
雪音「好きなやつからのは喜んで食べるものじゃないのか？」
紺碧「紫音の雪音に対する好きってなんかもうそういう次元じゃない気がする」
雪音「どうせ渡すなら食べてほしいが…」
梓紗「ゆきが一緒に食べるって言えば食べてくれるんじゃない？」
雪音「俺が渡すのに俺も食べていいのか？」
花葉「むしろしーちゃんはそっちの方が喜びそう」
雪音「そうか、では一緒に食べられて紫音が喜びそうなものを選んでこよう」
花葉「しーちゃん、雪ちゃんからならなんでも喜びそうだけどなぁ…」
梓紗「あ、しおんは紅茶好きだから紅茶に合いそうなのがいいんじゃない？」
雪音「たしかにそうだな。ありがとう、探してみる」