「グレッグの手って大きいね」
一日が終わり、休息の時間。
素っ裸で寄り添って、言葉と共に合わさる手。
ロージャはその体にふさわしく手も大きい。私の腰程度なら両手で掴みきれてしまう。
そんな彼の手と比べたら随分と小さいが、彼の感覚では大きいらしい。
「普通だろ」
「そう?」
合わせた手を、そっと指が絡んでいく。
すっぽりと包まれるような感覚が温かい。
やがて、うと、うと。
「もう寝る?」
「うん……眠い」
高い体温と消耗した体力が穏やかな夢を連れて来る。
手を握ったまま、彼が前髪に口づけた。
「おやすみグレッグ」
とろけるような甘い声。
好ましい体温と、大きな手。
寝てしまうのが勿体ないくらい穏やかな時間におやすみと。
全身の力を抜いて、彼の隣で夢を迎えた。