許せない誤解シニアの同期から届いたメッセージを見て、桃吾は腸が煮えくり返るどころか蒸発しかねないほど怒っていた。そして相談されたことに対して、自分の手には解決の手段がないことも苦々しく思っていた。こんなことになるならあの時の写真撮影に入っていたらと思うものの後の祭りで、その写真を撮った綾瀬川が風呂から戻ってくるのを待つしかない。
あいつ風呂どんだけ長う入っとんねん。
綾瀬川の入浴時間は特に長いわけではないのに、怒りと早く解決したいという焦りで一秒経つのさえひどく長く感じる桃吾は、正確な時間感覚が飛んでしまっていた。風呂場に乗り込んで話せる話題でもないため、部屋で綾瀬川が戻ってくるのをただ待つしかなく、起こってしまったことだけしか考えられなくなりより気持ちが焦っていく。
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