■桃吾の移籍
高校卒業してプロ入りし、円と同じチームになるぞと頑張っていたニ年目のシーズン序盤に、トレードで綾のいるパンサーズに移籍することになる桃吾。
パンサーズは諸事情でキャッチャーが一人離脱して急遽補強が必要な状況で、一方桃吾の側の球団は捕手が潤沢だったのでトレードが成立した。
高校卒業時にしっかりとお別れをしたのに、わりとすぐにまた同じチームになったことに綾も桃吾も最初複雑な気持ちで再会する。
移籍して寮に入った日の会話
「久しぶりー。あんな風にお別れしたのに、またすぐ一緒のチームになるなんてね」
「……今度は、オレがそうしようと思ったわけやあらへん」
「うん、わかってる。それは高校の三年間だけだったって」
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