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    iduha_dkz

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    https://poipiku.com/7684227/8580741.html と同軸の告白させてもらえなかった中学時代のお話
    お互い好きだけど、少しすれ違ってます。

    10話更新直前にこれ考えてたので大変なことになりました助けてください。

    #円桃

    中学時代の円桃練習が終わった後一緒に帰ろうというところで、桃吾に寄りたいところがあると伝えられた。言われた場所はそこで告白すると別れないと最近噂になっている場所で、それを円に伝える桃吾は見るからにそわそわワクワクしていた。

    どうやら最近どこかで円の気持ちが桃吾にバレたらしいと、円はすぐに気がついた。
    桃吾が円のことを好きなのは円本人にはとても分かりやすく、だから円は気づかれないように気をつけていたのだ。

    片思いだと思っているうちは何も行動しなくとも、両想いだとはっきりしたら自分からさっさと行動に移す。雛桃吾はそういう存在だ。

    移動中の桃吾は、すごく落ち着きがないのにキラキラきらめいて見えて、円の心を落ち着かせなくさせる。付き合いはじめたら、きっと楽しいだろう。それはとても魅力的な未来で、けれど円は自分の気持ちを桃吾に隠すのを決めた時に、綾瀬川に勝つまでは付き合わないと決めていた。

    桃吾が好きになった円は、綾瀬川に会う前の円で今の円ではない。今円に桃吾の気持ちが向いているのは、同一人物だからというだけだ。
    綾瀬川に出会ってから、桃吾はよく円に「円がいっちゃんええピッチャーや」と言うようになった。それを言っている時の桃吾の気持ちは、正確なところはわからない。けれど、それを言う時の桃吾の表情は、円を褒めているのにまったく楽しくなさそうで、円はわかってしまったのだ。

    桃吾は円が綾瀬川に勝って、それで元の円に戻るのを望んでいると。

    桃吾本人にはきっと自覚はない。けれど、現状で付き合いはじめて桃吾に何か違うと思われるのも、付き合っていてもどこかで綾瀬川のことを考えて桃吾を見ない瞬間が生まれるのも、今すぐ付き合いはじめたら起こりうることだ。

    公園につくまでの間に、円は告白する気まんまんでいる桃吾にどう納得してもらうか考えていく。幸い緊張している桃吾は口数がいつもよりずっと少なくて、じっくり考える時間をたっぷりとれた。



    「桃吾、小学生ん時と今、わしとやる野球どっちが楽しい?」

    夕焼けの中、大事なことを切り出すタイミングをはかっていた桃吾に、円が急に質問をしてきた。急に聞かれた何を知りたいのかわからない、でもとても真剣な顔をした円の問いに、桃吾は不思議に思いながらも思っていることをそのまま伝える。

    「急になんやねん。円とやる野球は、いつでも楽しいわ」

    円にはこの返事が予想外だったようで、少し目が見開かれた。この質問への桃吾の答えはこれしかないと、本来円がわからないわけはない。何か判断するのに必要な要素が欠けていること、円がいつになく緊張していること、それらがわかったので桃吾は自分の言いたいことを一度引っ込めて、円の言葉を待つ。

    「わしの言い方が悪いの~」

    円はそう言って考え込み始めた。どう桃吾に伝えるべきか、珍しくだいぶ言葉に悩んでいるらしい。
    桃吾は夕日が沈んでいく中、急かすことはせず円を待つ。二人を真っ赤に染め上げる光の中、円はそっと口を開いた。

    「桃吾、綾瀬川と会う前と後、わしと野球やる時何を考えとる? 答えんくてええけど、それで今と昔どっちが楽しかったか考えてみてくれんか?」

    ここで綾瀬川の名前が出たことが、まず桃吾には不満だった。
    円だってすごいピッチャーなのに、自分の強みなんて価値がないとばかりに綾瀬川みたいになりたいと言って、綾瀬川のことばかり追いかけている。今の円は、みんなで野球をしているはずなのに、桃吾には時々ひとりぼっちに見えていた。
    それになにより、好きな野球をしているはずなのに円は苦しそうで。

    そのことを考えざるを得ない今の野球は、確かに昔の綾瀬川がいなかった時よりも楽しくないと言えるだろう。

    伝えたかったことに桃吾が気づいたと見抜いたのか、円は改めて口を開く。そして、この話を持ち出した意図をはっきりと言った。

    「じゃから、今はまだあかん。いっちゃん楽しい状態に、今はなられへん」

    それを言われた桃吾は嬉しさと悲しさがごちゃ混ぜになって思わず円の手をとろうとした。円が桃吾のことを大変大切にしていて、だからこそ今ここで告白しようとしていた桃吾の行動を止めたい、というのはなんとなくわかったのだ。

    雑念が混ざりそうな状況ではなく、二人だけできちんと向き合えるようになってから付き合いたい。円のその気持ちは嬉しくて、だがそんなもの関係なく恋人という立場になりたいとも桃吾は思う。

    でも。

    「大丈夫になったら、その時はわしから言うけ。待っとってくれんか」

    円がこう言ってくれるなら、待ってみようと桃吾は思うのだ。円の手をとろうとのばした手をおろして、桃吾は力の籠った目で円を見る。

    「待つ。あと、オレはこの約束、絶対忘れへん……」

    今日手に入ると思って楽しみにしていたものがすり抜けてしまって、円への返事は震えていた。
    着いたときは夕焼けだった空は日が沈み、周りが暗くなっている。街に灯りは灯っていたが、今の二人には小さくて頼りない光だった。
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    iduha_dkz

    MOURNING話が進んで解釈変わる度に書き直される円桃。
    枚方シニア戦が終わったら完成します。たぶん。

    5/13追記
    13話で解釈が変わったので、この流れのままで書き換えるのはここで終了です
    今後はこちらで→https://poipiku.com/7684227/8748586.html
    枚方シニア戦の夜の円桃構えたところでピタリと静止し、そこに吸い込まれるかのように、豪速球が投げ込まれる。ミットにボールが納まる音だけが繰り返されて、U12と枚方ベアーズの試合は終了した。
    格上相手を当然のことのように抑えたエースピッチャーに対し、ある人は球威の凄さに圧倒され、ある人は球種の豊富さに目を奪われ、またある人はそのコントロールの正確さに魅了されていた。
    とにかく鮮烈だったのだ。綾瀬川次郎という才能は。
    だから、綾瀬川の活躍の裏で当然のことのように行われていた異常なことに気づいたのは一握りのよく見ていた人だけで、円が気づいたのも桃吾と常日頃から組んでいて、彼のことをよく知っていたからだ。
    枚方ベアーズ戦の桃吾のリードは、これまで円に対して行われたものより、ずっと厳しい要求がなされていた。ストライクギリギリの下半分に集められる投球は、打者にも打ちづらいが投手にだって投げにくい厳しいリードだ。
    1982

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    iduha_dkz

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    5/13追記
    13話で解釈が変わったので、この流れのままで書き換えるのはここで終了です
    今後はこちらで→https://poipiku.com/7684227/8748586.html
    枚方シニア戦の夜の円桃構えたところでピタリと静止し、そこに吸い込まれるかのように、豪速球が投げ込まれる。ミットにボールが納まる音だけが繰り返されて、U12と枚方ベアーズの試合は終了した。
    格上相手を当然のことのように抑えたエースピッチャーに対し、ある人は球威の凄さに圧倒され、ある人は球種の豊富さに目を奪われ、またある人はそのコントロールの正確さに魅了されていた。
    とにかく鮮烈だったのだ。綾瀬川次郎という才能は。
    だから、綾瀬川の活躍の裏で当然のことのように行われていた異常なことに気づいたのは一握りのよく見ていた人だけで、円が気づいたのも桃吾と常日頃から組んでいて、彼のことをよく知っていたからだ。
    枚方ベアーズ戦の桃吾のリードは、これまで円に対して行われたものより、ずっと厳しい要求がなされていた。ストライクギリギリの下半分に集められる投球は、打者にも打ちづらいが投手にだって投げにくい厳しいリードだ。
    1982

    成蹊子

    DOODLEsummary:"都是明白人,这点谎言不去拆穿,不应该是基本礼仪吗?"

    炮友文学,批瘾发作半夜上头怒写一通,Cuntboy理。
    【砂理/r】今夜谁人坠入情网维里塔斯·拉帝奥第一次见到那个赌徒是在公司的酒会上。那时这男人尚未评上p46的职称,还是个初来乍到的新人,那张勾魂摄魄的脸年轻到甚至可以称之为稚嫩,还没有后来那么锋利的线条,只有那双独特的眼睛里闪着异样的光芒。后来他迅速地升职,这种场合他带着蜂蜜般的发色和橙胸绿鸠的眼睛穿过人群的窃窃私语从容而至,拉帝奥清楚那都是些什么样子的非议——下贱的茨岗尼亚奴隶,被判了死刑的罪犯,尸山血海里走出来的疯子——席间觥筹交错,看着那个小奴隶在一片纸醉金迷间得体地应酬着这群自诩文明社会人话间百转千回的讽刺,维利塔斯皱了皱眉。

    他不喜欢那家伙——尽管青年生着一张过于漂亮的脸蛋,金发的尤物,异域风情的甜心,他讨厌和他的交往与周旋,砂金讲话时那种拿腔做调的浓情蜜意让人有点恶心,拉帝奥的同事曾阴恻恻评价道这新人应该和打着绸缎蝴蝶结的哈巴狗待在一起摇头摆尾,乖乖做贵妇的玩物。然而拉帝奥更不喜欢的是他轻浮外表下隐藏的锐利,就像他粉色墨镜下那双妖冶的眼睛。真理医生有预感,当眼前笑眯眯的人收起伪装的随和,粉色紫色的迷人荧光水母随蔚蓝海潮褪去,原地只会留下深黑不见暗礁的灏溔域;犹如一个漩涡,海妖的歌声引诱着船只,稍有不慎就会粉身碎骨。
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