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    暁ルナ

    @kaikunperopero

    暁ルナです
    短編とかオチが考えられなかったのを投稿していきたい(願望)
    鬱い櫂くんや可哀想な櫂くんがメイン⋯のはず()

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    暁ルナ

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    2023年8月27日の櫂受祭の展示用小説
    櫂くんどんなケーキ好きなんだろう?から派生したお話です
    いつも通り誤字脱字妄想捏造キャラ崩壊だらけと思うのでお気をつけください
    櫂くん愛されかなぁ⋯()

    #櫂受祭
    scullSacrifice
    #櫂トシキ生誕祭2023

    ケーキがいっぱいだよ!やったね櫂くん!日がかんかんと照り始める時間帯、遠目に見える道路がゆらゆらと揺らめく様をぼんやりと眺めながらカードキャピタルへ歩みを進めていた。
    普段であればもう少し涼しく、早い時間帯に家を出るのだが、いつもと違う暑い時間帯にカードキャピタルへ向かっているのには訳があった。

    1週間ほど前、三和に
    「次の日曜日空いてるかー?空いてるなら次の日曜はカードキャピタル集合な!あ、時間は11時以降なら全然大丈夫だから!」
    と無理やり約束を押し付けられたからである。特に用事もなければ課題も済ませていたため拒否する理由も無かったが疑問もはぐらかすばかりであまりにも強引だったためムカついたため三和の飲み物であったアイスティーに一味唐辛子を入れるという暴挙を犯してしまった。匂いには気づかなかったのか、それとも思いっきり飲んでしまったのか、飲んですぐむせていた。
    「予定は無いから行ける。が、はぐらかすお前が悪い。」
    そう言って三和の抗議は全て無視し、その日の昼食分の皿洗い、そして3日後に行われる3校合同ヴァンガード合宿に向けてデッキ調整に勤しんだ。


    (11時以降なら大丈夫だと言われたが⋯)
    予定を捩じ込んだ三和本人11時に来る可能性が高い。
    そうすると三和はずっと櫂が来るまで待つことになる。夏休みでさらに日曜日である以上、メイト達やそれ以外の人も集まっていると思うが、1人で待たせることには些か抵抗がある。
    そのため、合宿後も家に篭もり、悩み抜いて改良を加えた新たなデッキを持って指定された時間の15分前に着けるようにと家を出たのだった。

    しかし、さすがに朝とはいえ昼前になり始めたからか暑い。
    (さすがに飲み物でも買うか⋯?いや、このぐらいならさっさと中に入って三和と合流するまで涼んでからの方がいいか⋯)
    そうぼんやり考えながらカードキャピタルに足を踏み入れる。
    「いらっしゃ⋯じゃなかった。ごめんね、今日は貸し切り⋯え?櫂?」
    「「「えっ⋯!?」」」
    何気ない挨拶がいつもと違うことに首を傾げる。
    「かしきり⋯?」
    慌てて店外の窓ガラスに目をやればそこには貸し切りのためお休みです、と貼り紙が貼ってあった。辺りを見回すと飾り付けを行っている様子のアイチ達宮地学園の面々やテーブルを運んでいる森川や井崎、カムイ達後江高校の面々、大文字ゴウキやその妹のナギサなどもいる。しかし、肝心の三和は居ないようであった。
    「三和に呼び出されたんだが、間違えたようだ⋯。邪魔してすまなかった。」
    少し恥ずかしさを覚えつつ、後で絶対三和を殴る⋯!と決意して元来た道を戻ろうと背中を向けたところ、アイチから呼び止められる。
    「ま、待って!その⋯い、一応櫂くんも関係者⋯というか、今日の主役だから帰らなくて大丈夫だよ!」
    「⋯は?」
    聞き覚えのない、というか主役というよく分からない単語に首を傾げて向き直る。
    「え、っと⋯その、今日が何日で明日が何の日か、覚えてる⋯?」
    「今日、は⋯27日だな。そして明日は⋯⋯俺の誕生日、か⋯?」
    「そう!そうだよ!櫂くんの誕生日をみんなでお祝いしたいなぁ、って。でも、夏休みとはいえ平日だと塾や学校に行かないといけない人も居るでしょう?」
    「そう、だな。特にアイチ達宮地は進学校だからよく学校に出ていたな。」
    「そうなんだよね⋯。だから、日曜日にみんなで櫂くんの誕生日を祝おう!ってなって。1日早いけど、三和くんにも櫂くんのこと誘ってもらったり今日は朝から飾りつけしたりしてたんだ。」
    「⋯なるほど。それなら、三和は?呼び出したのはアイツだ。三和はどこに行ったんだ?」
    「ちょうど櫂くんが来る10分くらい前に三和くんはケーキを取りに行ったんだよね⋯。」
    「そうか⋯つまり俺は早く来すぎたのか⋯。」
    「そうなるね⋯あとまだ来てない人もいて⋯。」
    「そうか⋯。」
    「ごめんね、サプライズで驚かせたかったんだけど⋯。」
    「いや、謝るのは俺の方だ 。せっかく準備してくれていたのに台無しにしてしまった。」
    「う、ううん!僕達が時間ギリギリなのに準備ちゃんと出来てないから⋯。」
    「折角だ。お詫びも兼ねて俺も手伝おう。」
    「えぇ!?櫂くんは主役なんだから手伝わなくていいよ!」
    「だが⋯。」
    「はいはい、2人ともそこまで!メインとも言えるケーキを運んできましたよ、っと。」
    アイチと遠慮合戦が始まりかけた瞬間背中を軽く小突かれる。
    「⋯っ!三和!」
    「ちょっ、そんな怒るなって。ケーキ崩れちゃうから!」
    思わず睨めつけて殴ろうか迷うが、ケーキの言葉を聞き一旦拳を収める。
    この借りはファイトで返せばいい。暴力はいけない。そう思いながら三和を燃やし尽くすイメージをして心を落ち着ける。
    「⋯なぁ、櫂。今悪い顔してるのわかってる??」
    「あぁ、俺は大丈夫だ。後で覚えていろ。」
    「何が大丈夫なんですかね〜⋯。まぁいいや。ほら、ケーキも来たし主役ももう来ちゃったから飾り付けもそこまででいいんじゃないか?あ、テーブルの準備だけはしっかりしといてくれよ〜?」
    「「「うーっす(わかった)(はーい)。」」」
    飾り付けできなかった物を皆が片付け始めるのを横目にアイチが再び申し訳なさそうに顔を伏せる。
    「うぅ⋯中途半端な飾り付けでごめんね櫂くん⋯。」
    「いや、いい。お前たちの心は伝わった、と思う。だから、気にするな。」
    「うぅ⋯ごめんね櫂くん、ありがとう⋯。」
    「それより、まだ来てない奴もいるんだろう?そこはどうするんだ?」
    「そろそろ来ると思うぜ?一応11時集合にはしてたし。とりあえず中に入って待っとけって。」
    ほら、と三和が指を指す。それにつられて時計を見ればもう少しで短針が11時を指すところだった。そして、まだ入口付近だったため、ずっと居ては三和の時のように邪魔になるだろうと考え、とりあえずあまり邪魔にならない様入口側の部屋の隅っこで待機しておく。
    何も手伝わないことに少し罪悪感を覚えていると、
    「こんにちはー!すいません、ちょっと遅刻しちゃったかな?まだ始まってないと良いんだけど⋯。」
    そう言いながらチームカエサルの面々が入ってくる。
    「あぁ、いらっしゃい。主役は来ちゃったけどまだ始まってないよ。」
    「え?あっ櫂くん!?早いんだね!遅くなってごめんね、ひと足早いけど誕生日おめでとう!」
    「あ、あぁ⋯ありがとう?」
    「あ!ちょっと光定さん!抜け駆けですよ!?みんなで言うんですから!」
    「あ、そうだった。ついうっかり。」
    「全く、光定さんってば⋯あれ?光定さん、その大きい箱は?」
    「あ、気づいた?これ、ケーキ買ってきたんだよ!櫂くん料理とか結構凝ってるし生クリームとか甘すぎるのはあまり食べなさそうだからザッハトルテっていうの買ってきたんだよね。」
    「光定⋯その⋯。」
    「あ、もちろん誕生日プレゼントも用意してるよ!」
    「いや、その⋯皇帝さん?ケーキはこっちで準備しちゃってるんですけど⋯。」
    「えっ!?」
    「そりゃあ、まぁ、俺らが主催ですし⋯?」
    「そ、そうか⋯!そうだよね!個人個人で用意してたら櫂くんも食べきれないか!いやぁ⋯うっかりしてた。」
    「まぁ、みんなが食べれる分と種類が増えたと考えればいい、のかな⋯?」
    「流石に1人で丸々一個はきつい⋯光定には悪いが皆で分け合う方向にしてくれ⋯。」
    「うぅ⋯次は気をつけます。」
    ちなみに三和達で用意したのは王道のショートケーキらしい。とりあえず俺の胃が壊れるから今度から気をつけて欲しい。
    「そうしてください⋯。あとは、レンさん達かな?」
    「レン達も、か⋯何となく嫌な予感がしないでもない⋯。」
    「さすがにテツさんが気づいてくれると思うよ⋯?」
    「あいつはわがまま言い出すと止まらないし誰にも止められないからな⋯。」
    「そっか⋯。」
    そう暗い面持ちで話していると、
    「お待たせしましたー!櫂のためにすっごく美味しくてすっごく大っきいケーキを持ってきました!これで櫂どころかみんなおなかいっぱい食べられます⋯よ?」
    誰の声かはっきり分かるくらい大きな声で登場したのはやはりレン達、福原高校の面々だった。しかし空気を読んだのか、はたまた机に並ぶケーキ⋯の箱を見て察したのかレンの勢いが珍しく止まる。
    やはり、予想した通りのことをしでかしてくれたようだ。
    「レンさん⋯」
    「ほら⋯コイツは善意でとんでもないことをしでかすからな⋯安易に言葉に出すと予想だにしない形で返してくる。だからしっかり伝えたり言葉に気をつけるんだぞ⋯。」
    「うん⋯。」
    「ちょっとちょっとー?僕の悪口ですかー?櫂の好きそうなサックサクのクッキーにチーズケーキの載ったヤツなんですよー?他の人達も喜んでくれていいんですよ??」
    「あのね⋯レンさん、もうケーキ、あるんだ⋯。レンさんので3つ目なんだ⋯。」
    「3つ目!じゃあ本当にみんなおなかいっぱい食べられますね!残りを櫂が持って帰るにしても明日の分まであるんじゃないです?明日買う必要が無くなりましたね!」
    「レンさん前向きだね⋯見習いたい⋯。」
    「アイチ、見習うんじゃない。レンもだ。ものには限度がある⋯俺を糖尿病にでもするつもりか?」
    「まぁ、そんなにケーキ尽くしが嫌なら今日みんなで頑張って食べちゃえば良いんですよ!」
    「くっ⋯こいつ⋯!」
    「櫂くん!?おさえて!おさえて!僕らも頑張って食べるから、ね!?みんな!!」
    「「「えっ」」」
    「櫂くんを糖尿病なんかにはさせない!僕が阻止してみせる!」
    「俺だってメイトだ!櫂の障害は今度こそ俺が取り除いてみせる!」
    「むー僕を除け者にしないでくださいー!僕だって櫂のメイトです!しっかり食べてみせます!」

    こうしてこの日のカードキャピタルではカードではなくケーキを食い尽くす大会が開かれたのであった⋯。
    おしまい

    ちょっと頬を膨らませつつもぐもぐする櫂くんが居てもいいと思いましたまる
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