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    じろ~

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    マシュフィン小話。何番煎じかわからない、キャベルくんあたりの時間の話です。フィンくんが考えているだけ

    #マシュフィン
    marshmallow
    ##マシュフィン

    傷つけてはいけない人 もう傷つけたくないと思った。
     恐怖と保身のために裏切った自分に、彼——マッシュ・バーンデッドは「いい人」だと言った。
     いい人とはなんだ?
     思い返してみても、フィンは出会った時から当たり障りの無い受け答えしかしていなかった。箒の件は、貸して欲しいと言われたから貸しただけだ。特別なことなんて一つもしていない。
     自分の方だ。マッシュに「いい人」だと、「誰より純粋な人」だと言いたいのは。
     何もしていない自分に、彼は好物だというシュークリームを二度も分けてくれた。分ける度に彼は自分を「いい人」だと言って、心を救ってくれた。
     フィンの何気ない行動を、マッシュは心から善意として受け取ってくれる。自分を「いい人」でいさせてくれる。
     だからこそ、彼を裏切ってはダメだとフィンは思った。これ以上、彼を傷つけてはいけない。いい人だと言ってくれた彼に、報いなくてはならない。今度こそ、本当の善意で。
     フィンは震える手で、先ほどもらったばかりのシュークリームの袋を開ける。一つ取り出して、小さく齧る。
     甘いはずのそれは、なぜか少ししょっぱかった。
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    じろ~

    PAST昔出した倫慎本に載せた小説です。支部に載せているものと同じですがせっかくなのでこちらでもポイポイしておきます!
    最果てに咲く 今日もいつも通りの時間に目が覚めた。ベッドから起き上がり、体温を測る。もう何年も身体の心配をされる生活を続けてきたため、朝に体調確認をする癖がついていた。今日は平熱で、頭痛も何もない。健康そのものだ。
     良かった、今日も無事に訓練が出来る。そう思い、慎は手早く準備を済ますと合宿所に向けて出発した。何も変わったことのない、いつも通りの一日が始まった。
     この時は、そう思っていた。
     
     
     誰よりも早く訓練施設につき、準備運動を始める。慎は他のヒーローと比べて訓練期間が大幅に遅れている。少しでも皆に追いつくために、訓練日は早く来てグラウンドを走ったり、筋トレを行うなど、体力づくりを自主的に行なっていた。
     朝のルーティンワークをこなしている間に、他のヒーローが次々と集まってくる。良輔と挨拶を交わした後、「あんまり朝から飛ばすと大変だぞ。無茶するなよ」と釘を刺され苦笑した。良輔は今でも慎の体調をよく心配してくれる。その優しさに感謝しながらも、良輔自身ランニングをしてきたのか既に薄ら汗をかいてるのを見て、敵わないなぁと慎は胸中で軽くため息をついた。彼のようになるには、何倍も努力が必要なのだ。自分も、もっと頑張らなくては。
    10911