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    mbyu6182

    @mbyu6182 私はめんだこ。人見知り過ぎて交流もリスインも頼めない童顔アラサー殺すぞ吾/何でもありの雑食/腐・夢・18↑・G/地雷の多い方と未成年は踵を返すがよろし/落書きや文章等々/FRB,RT,リプご自由に/無言失敬。
    表:@mbyu618
    D:@mendako_disney

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    ハナマルの夜遊びと自覚
    《caution》娼館描写あり

    #aknkプラス
    aknkPlus
    #aknk夢
    ##悪魔執事はダウナー系アラサー主と共依存する
    ##執事のひとりごと

    Night out of Hanamaru ハッキリ言って、俺の生活は、前よりは裕福になった。給料もちゃんとあるし、休暇もちゃんとある。育児には給料や休暇は無い。その点、今の俺には色々と余裕がある。そして俺は、その余裕の潰し方も知っている。酒に賭博に女、金があれば余計な事は要らない。酒を呑みながら、そんな事を考える。
    「それで、お兄さんは貴族の方なのかしら?」
    「いや、俺がそんなお堅い身分なわけないっしょ〜」
    「そうなの?お衣装も素敵だし、何より品のある顔してるから…貴族の方がお忍びで来てるのかと思っちゃった」
    まぁ、そういう奴が多いんだろう。俺が昔出入りしてた娼館とは格が違う。仄暗い裏路地で客引きもやってなけりゃ、落ち窪んで疲れた目もしてない。きらびやかに着飾って、美貌を武器に、搾り取るタイプだろう。
    「貴族サンじゃないなら、あたしをお兄さんの女にしてよ」
    「へぇ〜?面白い事言うねぇ。」
    「本気!超タイプだもん」
    「ガキが4人居たとしても?」
    「ウソ!4人もスゴイ‼やっぱりお兄さん貴族でしょ!」
    少し、拍子抜けした。どういう事だろう?子供が居る相手を選ぶなんて、どうかしている。
    「ねぇ、お兄さんの妾にしてよ。お願い!あたしもイイコ産むよ?お兄さんとの子供ならきっと美人だし」
    なるほど、と思う。ここではガキはステータスなのだ。養う子供が多ければ多い程、側妻が居る裕福な男という事なのだろう。だが、こんな所に通う男に身請けされたとして、この女は幸せになれるのだろうか。たとえ妾になったとして、男が女遊びをやめる事は無いだろう。子供を産んだとしても、新しいお気に入りが出来りゃ、愛人なんてすぐに捨てられる。躰を売って生きてきた女が、他の仕事に就けるとは思えない。きっと、俺が昔行ったような裏路地で客引きをするのだろう。老いた妾は娼婦に戻り、だとすると、その子供は…?
     そこまで考えて、あの教会が頭に浮かぶ。守れなかった命。でも、愛されなかったわけじゃない。けれど…望まれていたわけではないのかもしれない…。そんなのよくある話だ、と思う。パレスの人間だって、そんな生い立ちが多いだろう。望まれない、愛されない。愛されたとしても、失う。戦争孤児も多い世情、テンプレートな不幸だ。自嘲して、俺は席を立つ。
    「悪い、やっぱ今日はやめとくわ」
    「えー、何でぇ?お兄さんみたいなイケメン、たまには抱かれたい〜」
    「ごめんな、気分じゃなくなっちまった。ほら、小遣い追加しとくから。」
    「やった!流石、お兄さん大盤振る舞い!また来てよね!」
    「そうだな、またな」
    娼館を出てパレスに着くまで、指先の感覚がまるで無かった。何に怖気づいているんだろう、今更。
     死だって覚悟出来ているのに。
    「ただいまぁ〜…って、もう寝てるか」
    別邸に帰ると、ユーハンが書き物をしていた。勤勉なことだ。
    「まだ起きてたのか…あんまり小言は聞きたくないんだけどねぇ」
    此方を見もしないで、ユーハンは言葉を放つ。
    「夜遊びに対しては、私は何も言いませんよ。節度を守って頂けてれば。主様からも言われているんです。」
    「へぇ〜?主様が?俺の事?なんてなんて?」
    「『色々と溜まっているだろうから夜遊びは少しくらい多目に見てやってくれ』だそうです」
    「へぇ…あっそ」
    聞かなきゃよかった、と少し後悔した。大切な、とか言いながら、あの人は俺が女の尻追っかけてても構わないと云う。
    (否、違う、これは主様の気遣いだ)
    気にしちまった方が負けだ、こんな物は。切り替えたくて、風呂にでも入ろうかと考える。湯が沸いてなくても、取り敢えず色々と洗い流したい気分だ。
     そんな時にばかり、主様は俺の前に現れる。
    「あれ、ハナマル、こんな時間にどうしたの?」
    「あー…いや、ひとっ風呂浴びようかと思って、な」
    「そっかそっか、うんうん。ハナマルは頑張り屋さんだからねぇ」
    近付いた主様はそっと俺の手を取った。
    「あんまり煮詰めても良くないからね。サウナでも入ってひと汗かけば、少しはスッキリするんじゃない?」
    撫でる手が優しい。愛しそうに手のマメに触れる。俺がこの人の知らない女を抱いたかもしれないのに、その手を優しく撫でる。だめだ、こんな感情───
    (こんな?今、何て思った…?)
    一瞬、惹き込まれそうになった感覚。そんな目で見ないでほしい、そんな風に撫でないでほしい。もっと、じっとりと、見定めるように…
    (嫉妬して欲しかったのか、俺は)
    これじゃあ、まるで、
    (まるで、こんなの、)
    …笑わせてくれる。こんなナリでも一応、弁えてるつもりだ。…つもり、だった。こんな、取り返しがつかなくなる前に、手を打つべきだった。違う、わかってたのに、野放しにしたんだ。俺の甘さだ。この人の優しさに甘えて付け込んだ。そんなの、返り討ちに合ったって、文句は言えない。
    (馬鹿か、俺は)
    上手い軽口も思い浮かばなくて、
    「じゃあ一緒にサウナ入る?」
    茶化すには浅はか過ぎる。もっとマシな言い回しがあるだろうに。
    「我慢比べする?いいよ、今夜は暇なんだ」
    そんな言葉を返す主様に、俺は苦笑いをした。
    「そりゃ御遠慮願いたいねぇ。主様がぶっ倒れたら、俺の身が保障できないからな。」
    別に平気じゃない?という主様の頭をワシャワシャと撫でた。子供扱いするみたいに。自分の気持ちを見なかった事にして、いつもの様に嗤って誤魔化す。大丈夫だ、まだ。きっと。引き返せる。多分。この怒りがある間は。俺が剣を握っている間は。偽れる。そう決心して、主様の頭から手を離した。



    2024.01.15 END
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    DONE #aknk版深夜の創作一本勝負 よりお題をお借りしました
    「逃げてもいいんだよ」バスティン夢
    ※秋のホーム会話のネタバレを一部含みます
    向こうでいろいろあった主様が、バスティンと馬に乗っているうちに元気を取り戻す話

    主様といるときか、動物を相手しているときだけ、柔らかい空気を纏うバスティンに夢を見ています。彼は穏やかな表情の奥に激重感情を隠してるのがずるいですよね……
    安息の地を探して 天高く、馬肥ゆる秋。
     近頃の馬たちは元気いっぱいで、よく食べ、よく走り、よく眠る。前後の話の流れは忘れたが、先日バスティンは主人にそんな話をした。
     彼女がいたく興味を引かれた様子だったので、ならばとバスティンは提案したのだ。次の休日に、馬たちの様子を見に来るか、と。
     それを聞いて、元より動物好きの主人は目を輝かせた。馬たちのストレスにならないのなら、触ったり乗ったりしてみたい。そう話す彼女はすでに楽しそうで、無表情が常のバスティンまで、つられて笑みを浮かべてしまうくらいだった。
     だというのに――これは一体、どうしたことだろう。
    「……主様」
    「あ……うん。ごめん、ちょっとボーっとしてた。せっかく時間を取ってくれてるのに、ごめんね。今度はちゃんと聞いてるから、もう一回説明してもらえる?」
    2707

    住めば都

    DONE #aknk版深夜の創作一本勝負 よりお題をお借りしています。
    「おかえり」ユーハン夢。
    予定の時間を過ぎても帰ってこない主様を待ち続けるユーハンの話。

    翌朝、ほかの執事からもユーハンがずっと待ってたと話を聞いて、主様は某ワンちゃんを思い浮かべたとかいないとか。
    待てと言うならいつまでも 主人の帰宅時刻五分前になったのを確認し、ユーハンは出迎えのため本邸の玄関へ向かった。
     今朝、主人は「帰宅はいつもどおりだと思う」と告げ出掛けていった。彼女が「いつもどおり」というときは、十分から二十分くらいの誤差はあるものの、だいたいこのくらいの時間に帰ってくる。
     ユーハンは姿勢よく立ったまま、主人の帰宅を待った。だが、十分経っても、二十分経っても、彼女が戻ってくる気配はない。尤も、不思議な指環の力で二つの世界を行き来する彼女の帰還は、予兆も気配もなく、突然であるのが常なのだけれど。
     そのうち帰ってくるだろうと思っていたユーハンだったが、予定の時間から一時間が経って、さすがに不安を感じた。
     事件や事故に巻き込まれたのではないか。突然の病気や怪我で、身動きが取れなくなっているのかもしれない。彼女を狙う不届きな輩に襲われて、恐ろしい目に遭っていたとしたら。
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    DONEあくねこ、ハウレス夢
    本編2章の直後くらいに、セラフィムの騙った主様の処刑を夢に見るハウレスの話。

    始めたばっかりですが、生きてるだけで褒めてくれるあくねこくんにズブズブです。
    本編は3章1部まで、イベストは全て読了、未所持カードばっかりだし執事たちのレベルもまだまだなので解釈が甘いところも多いかと思いますが、薄目でご覧いただければと思います( ˇωˇ )
    悪夢のしりぞけ方 ハウレスはエスポワールの街中に佇んで、呆然と雑踏を眺めていた。
     多くの商店が軒を列ねる大通りは、日頃から多くの人で賑わっている。幅広の通りはいつものように人でごった返していたが、いつもと違い、皆が同じほうを目指して歩いているのが奇妙だった。
     なにかあるのだろうか。興味を引かれたハウレスは、足を踏み出して雑踏の中へ入った。途端に、周囲の興奮したような囁き声に取り囲まれる。
    「火あぶりだってさ」
    「当然の方法だよ。なにしろ奴は人類の敵なんだから」
    「天使と通じてたなんて、とんでもない悪女だな」
    「許せないよ。死んで当然だ」
     虫の羽音のような、不快なさざめきが寄せては返す。悪意と恐怖、それから独善的な正義。それらを煮つめて凝らせたような感情が、人々の声や表情に塗りたくられていた。
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