醒めない夢をふたりで僕の愛しい恋人が倒れたと、
人づてに聞いたのは一体何時間前のことだっただろうか。
目の前に広がる風景に唇を噛む。
はーっと意図的に息を吐き出してから、
病室の白いベッドですやすやと眠る彼の頬にそっと口づけを落とした。
ぱた、とその頬に涙が落ちる。慌てて拭う。
触れた肌はいつも通り、氷のように冷たいままだった。
「Uki!大変だ」
家の前で突如としてサイレンが鳴り響いた。
驚いて窓を開けると、そこには警察としていつも街の平和を守ってくれている友人の姿があった。
「どうしたのSonny?パトカーで来るなんて初めてじゃない?」
驚きながらも、親友の声に少しほっとして、2階の窓から大きな声で返事を返す。
「無理を承知で仕事中に出てきたんだ!頼むから落ち着いて聞いてくれ」
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