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    DuzB1b

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    hrakのために島をかっちゃうtkhs
    支部に上げる前はプロットレベルなので・・・本当に読んでも面白さはないです!

    ざざーん、と波音と、潮の臭い。
    日に照らされてキラキラと光る透明な青と砂浜の白のコントラストをなぜか恋人に小脇に抱えられたまま見ているの is 何?
    そう。荷物よろしく小脇に抱えられているのである。
    ちなみにここに移動してきた道のりも分からない。昨夜自室で就寝して、起きたと思ったら恋人の小脇に抱えられたままどこかの海で起床ってどういうことだよ。疑問しかないよ!

    「気に入った?」
    「え~っと、突っ込みどころが多すぎてなんも言えないよ。」
    「あははは、そう?」

    いや笑いごとじゃねえ。

    「そうだよ。まずここからしてどこ?島内じゃないよね?」
    「そっかぁ~。お兄さんはそこが気になるのか。ちなみに島内じゃないよ。ここはね僕の島のプライベートビーチ。」

    プライベート?ビーチ?
    その意味するところ

    「ふぁ!?え?君、島持ってたの?」

    もともとがお坊ちゃんではあるし
    現在では妖怪専門の病院はほぼ明君が経営しているって言ってたし。
    なんならたびたび僕に分不相応なレベルのプレゼントを「えへへ。お兄さんに似合うと思って買っちゃった」なんて持参する明君にたいしてもらえにと固辞すれども「そんな高いものじゃないしね」なんて受け取ってしまえば後日、同僚ズからプレゼントの値段を聞いて驚いたことだって一回や二回じゃない。

    だけど流石に島までを持ってるとは思わなかったけど。

    と思っていたんですよ。
    ええ、間違いなく。

    だけどその後
    「持ってたっていうか買たんだよ~」
    ーだってお兄さんは海で僕と遊びたいんでしょ―
    ぺた、と僕を小脇に抱えたまま明君はサンダルを脱いで白浜に降りながら
    「う~ん、この暑さだとお兄さんは火傷しちゃうかもしれないから、波際まで連れて行ってあげるね」なんて遠くに聞こえるけれど、僕の頭はそれどころじゃない。

    だって

    島を買う?
    え?しまって買えるんだっけ?
    いや・・土地だから買えないことは無いんだろうけど
    一個人が買うレベル?
    というか

    (僕が望んだから、、ってコト?)

    確かに『海、いいね』って言った、気がする。
    しかも2,3日前に。
    晩御飯の後、だらだらと視聴していたニュースのコーナー特集が『海』だったわけで。
    海スポットだとか、グルメだとか。アクテビティとかの中で『恋人との海の楽しみ方』なんてのもあるわけで。
    日差しの下、楽しそうに笑う恋人たちの、その健全さにいいな、と思ったのは嘘じゃない。

    別に僕だって大人だから、きゃっきゃうふふ捕まえてみなさ~い♪なんてことは望まない、と言い切れない。だって陽光の下で健全に遊んで戯れてみたいって思うもん。
    デートはするけれどお互いの仕事の都合もあって大体が夜だし。
    夜だと行けるところは限られるから、大体がアルコールを含めた食事をとって、夜道を散歩して、そしてまぁその後は大人の時間というやつで。
    嫌なわけない。
    アルコールを摂取していつもよりふわふわになった君をみるのも。
    僕の食事する姿を見て嬉しそうに笑う姿も。
    その後の諸々だって、まっとうに好きだよ。

    だけど

    (恋愛に慣れてるなぁ)なんて。
    恋愛偏差値の差をまざまざと見せられて何も思わないって訳でもないほどには僕だって君が好きだもん。

    だけど

    「僕が言ったから?」
    「ん?」
    「僕が海に行きたいって言ったから島買っちゃったの?」

    荷物のように小脇に抱えられたまま明君を見上げれば、ばちりと視線があう。

    ざざーん、ざざーん、なんて潮騒が数回聞こえた後

    「そうだ、って言ったら?」

    ゆるうりと血のように赤い瞳が弧を描く

    「ちょっと、困る」

    可愛くないことを言っている自覚はある。
    だけど、たったあれだけの。僕がぽつりと漏らした言葉ですら叶えてくれるほどにドロドロに甘やかされて、愛されて。その甘やかさに溺れる日がきっとくる。

    「そっかぁ~困っちゃうか」

    明君の足音がさらさら、からじゃばじゃばと水の中をかき分ける音になって。

    「うん。君の与えてくれるもので溺れちゃいそうになる」
    「へぇ」

    ぱ、っと手を離されて水の中に一気に落とされる。

    「ぷは!え?な・・・」

    何?と続けようとした言葉は片手で僕の着ているシャツの襟首を、もう片手では僕の後頭部を押さえつけて唇は塞がれて。
    海水でずぶぬれになった身体から流れる雫がちゅ、ちゅと繰り返される口の中に入ってきて酷く塩辛い。

    最後に少しだけ長めの口づけをした後
    いつもと違う顔をした明君は言った

    「溺れてよ」


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