共犯者敵を倒していくたびに白銀の髪が揺れる。郊外ではためく赤から目が離せない。
その瞬間灰色がかった世界の色が確かに鮮やかになった。
ビリーを追いかけていくうちに理解した尊敬と憧れとそれらと
同時に産まれた不要な感情。
膨張していくその感情を見ないふりをして気づかないことにする。
だってこの人は自分のような人間が好きになってはいけない人だったから。
「なぁライト!今度スタナイの映画観に行こうぜ!!」
「いいっすよ」
自分を選んでくれるたびに喜ぶそれに不快感が巻き付く。
いくら隠しても、知らないフリをしてもビリーと会った時、思い出した時、関連したものを見た時そんな些細なきっかけですぐに顔を出すそれは日に日に醜くなっていく。
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