崩壊まで残り21日の夜に狂わされたオタクが共犯ルートを語る本の全文※この妄言を摂取することで得られそうなもの※
① オタク狂気と苦しみ
→有益な情報や解釈とかは何もないよ!
② なぜ四季・玖苑の2人を『共犯者』と呼びたがっているのか
→そもそも『共犯者』とは√本編において四季が罠を仕掛けるにあたり「共犯者になってもらわなきゃ」と言っただけである。それだけでこの二人の関係性を共犯者と名付けてしまっていいのかという疑問はあると思う。当怪文書を通じてこの2人を共犯者呼びしている根拠をお伝えしたい。
③ 今後各種カウントダウンで残り21日に敏感になる
今後何かの機会に開催までのカウントダウンが発生した際には、残り21日の夜に思いを馳せていただきたい。この日、2人の関係性は確かに動いたのだ。
各々√を振り返って四季・玖苑√の良さを改めて噛みしめていただきたい。またオタクは本作であぁは言ってたものの、本編読んでみたら幻覚やんけみたいな部分も多々あると思います。そんな時、あなたの「こう思う」をぜひXへポストしていただいたり、作品をアップしたりしていただきたい。そして各種投稿サイトを、共犯者というハッピーで埋め尽くしたいよね!! というのが本書の狙いです。
誰かスペとかもくりとかやるならやってほしい!! いつでも駆けつけます(余談)
※本書のレギュレーション※
・オタクは腐っているので結論としてこの2人はパートナーとして結ばれるものと信じています。ただ今回の本編ではその左右について言及はせず、あくまで『共犯者』としてお話しします。
・あくまでオタク個人の感想です! 良い子は絶対に真に受けないでください。
四季・玖苑√とは何か? 結論
① 『主人公 舎利弗玖苑がバディを見つける話 第一章』
媒人なら周知の事実であり全ルートに言えることですが……結合くん、話が上手すぎる問題。
ストーリー中心のゲームだしプロフェッショナルなのは勿論としても文章が美しい。『美事』だよねマジ(度々出てくるこの『美事』って好き)全√手厚い描写と納得の関係性構築。話の構成・EDの手数の多さ。特に空縁における地獄の手数の多さにオタクは震えちゃったな……。
結フラにて各々のキャラクターの過去が語られる中、玖苑さんだけちょっと様子がおかしい。確かにゲーム本編から見れば過去の話にはなるけど「華麗なる……事件簿」とは? 挿絵の顔面が美しすぎるとか話し出すと長くなるので割愛。絆の深まりでも怪盗と探偵のやりとりはあったものの、探偵で思い出すのはやはり結フラ。あの事件簿がまさかうっすらとこのルートに繋がってくると思わなかった。
【余談】交結挿話2『微笑む仮面』→四季が劇団にスカウトされる話。
国立大劇場の休憩で四季が玖苑に「劇場の係員と揉め事?」って聞いて玖苑さんが「スカウトされた」ってくだりがあるけど、この交結では逆パターンの話をしてるんですよね。こういう対比みたいな話の構成がホント結合くん上手い。
四季・玖苑√は『玖苑さんを主人公とし、玖苑さん視点で四季の謎に迫っていく』話だと思います。
他√もそうだけど基本的にロストして残される側が舞台に立ち続けることになるので主人公になるのかなと。四季に対して玖苑さんは一貫して「もっと知りたい」のスタンスで話が進行していく。「自分と四季は違う世界に住んでる」と語っていることから、四季との交流は玖苑さんの好奇心を掻き立て、子供の頃に戻ったかのようなワクワクする日々だったんだなという印象です。
よって結フラの事件簿を『舎利弗玖苑が探偵として目覚めるepisode0』と位置づけた上で、
四季・玖苑√は『主人公 舎利弗玖苑が四季を助手として見つける話 episode1』だと思うのです。
② 現実にシビアな大人同士の内にいるインナーチャイルドの邂逅
これはルート全体に要素が散りばめられていて特定のエピソードで語ることができないのでここで結論として先に話してしまいます。
四季の時間が藍参を失ったあの時点で止まってしまい、ウツロ街に迷子の四季が留まっているのは補記によって周知の事実かと思います。ただこの四季•玖苑√を通じて、四季のみならず玖苑さんの中にもインナーチャイルドの存在が垣間見えるんですよね……。
玖苑さんは芝居や音楽といった芸術を楽しむ一方で非常に現実的な側面を持っていて、真面目な話では最短距離で核心に迫っていくし、お母様が「天国に旅立ってしまった」と表現を使いながらも空縁では「あの世なんてものが本当にあればいいのに」と現実として存在しない認識を有していることがわかります。
√中で玖苑さんは四季との交流の中にワクワク感を求めていて、そのような自分を「子供みたい」と表現してることから、内にある子供の自分の自覚がちゃんとあるんですよね。自分の知らない世界に生きる四季の人柄に触れることは、玖苑さんが童心に帰ることができるひとときだったのかもしれない。志献官として前線に立ってきた10年で厳しい現実に直面し、彼もまた早くから大人にならざるをえなかったであろう一人なのだと思うわけです。
この√は、いい大人が技術をフル活用して全力でイタズラに興じ、事件解決という名の冒険をする話でもあるのではないかと。リアリストな大人のインナーチャイルド達が出会ってしまった話でもあるのかなという印象を受けてます。
めちゃくちゃ平たく言うとクソガキ2人の友情結合な話。まぁオタクはカプにするわけですが……。
③ 四季と玖苑は『共犯者』というベストパートナーである
オタクによる玖苑さんの好きポイントのサビなので以降この話は4億回くらい擦っていきます。
玖苑さんは『ボクがルールブック』な人です。この人の善悪を含んだ物差しは法や倫理、道徳といったものではなく、あくまで『自分が良しとするか否か』です。四季のスリ・ピッキングは人の世では犯罪行為であるが、玖苑さんは「悪用しなければ技術」と言い切っています。そうした周囲を取り巻く何者からも一切の影響を受けることなく、己の目と価値基準によって相手のことを自信を持って全肯定するところがね……推せるんですよ。わかりますね?
後述の頭に混モブの事件解決もスリで場を納め、ピッキングによって真相究明をしているので道徳的に見れば「善か悪か」で言えば完全な善ではないしなんならそこそこに悪。結果としては解決したものの、犯罪行為をしてるわけだしね。
探偵と助手とかパートナーとか呼び方はそれぞれあるけれど「いけないコト」が大好きなこの二人の関係は『共犯者』と呼ぶに相応しいのではないかと思うのです!!
反応結抄 絆結錠壱
上から玖苑様〜2階から舞い降りた神様〜
四季が混モブことゴロツキに絡まれ、スリと玖苑様で追い払ったと思ったら玖苑さんに絡まれた話
・四季「昔のことを知られたところで痛くもかゆくもない」
百冬実戦にて四季がミラーズから戻る際、百冬実に「昔の自分を恥じてない」って言い切ってたので、ここでの混モブに対する発言は四季の紛れもない本心なんだと気づいてしまった。
宇緑ーっ!てなるよね。そら混モブもその涼しい顔を一発殴りたくなるわ(そして抱きしめたい)
【余談】 四季の好きポイントについて
公式で「人当たりがいい」と言われているだけあって、実際ごく表面的な人当たりはとても良いし、外面宇緑の滑らかで柔らかな口調はとても好きなんですよね。ただこの口調の滑らかさがそのまま煽り性能に直結しているので騙されてはいけない。「玖苑様! そいつは犯罪者です!」って混モブが言ってただけど悪い男であることには違いない。
・混モブ、嫌いじゃない(むしろ好きになってきたまである)
共犯者をくっつけてくれた混モブ、お前こそ真の触媒の志献官説ある。というか玖苑様ヲタしつつ宇緑に絡むってお前さ……顔のいい男が好きだな? 目の付け所がいい。むしろ玖苑様への愛が極まって宇緑の反転アンチになった説ある(?)もしかしたら同担になりえるのではないかと思うと一周回って愛おしさがこみ上げてきた今日この頃。お前も共犯者のオタクにならないか?
・四季のスリレベルの高さは異常。
これまでオタクはあらゆるジャンルで『特技:スリ』なキャラを好きになってきたのですが、宇緑四季の技術力はその中でもトップ集団に位置するのではないかと思っています。玖苑さんの財布をスッた時みたいに接近したり、すれ違い様にぶつかる描写があれば「今ヤったな」ってのがわかるんだけど、混モブに対してはモブの拳を躱してただけでいつ盗ったか全くわからなかった。
突然キレイな顔面があの声帯で「これ、なんだと思う?」って財布チラつかせるの……さすがにカッコイイでしょ。一度は言ってみたい台詞TOP10に入るわ。知らんけど。
そりゃ玖苑様も思わず2階から降ってくるんだよなぁ。
・神が降臨なさった
俺はわかるぞ混モブ。こんな美人がいきなり空から降ってきたら「神様かな?」って思うよな。やっぱ同担だなお前。この場でわかってないのは宇緑だけですわ。
玖苑さん、もうほぼほぼ最初から二人のこと上から野次馬してて可愛いし、スリのスキルに感動して思わず降りてきちゃったのも可愛い。でも上から俯瞰で見てても四季が財布スった瞬間がわからなかったってやっぱ凄い。宇緑の技術の高さがわかる。
しかも玖苑さん、見るだけじゃ飽き足らず、自分もやりたがってるのが面白い男。男児はカッコイイことしたいもんな。玖苑さんって完璧、つまりカッコイイ自分でありたい人だと思っているので、だからこそ自分もアレできるようになりたいって思っちゃったのだろうか。
玖苑さんにはできないことも勿論あるのだけど、基本的に「なんでもできちゃう人」だからこそ自分も習得できるのか? って好奇心を掻き立てられてしまったのかもしれない。絵画や音楽みたいな芸術面やセンスが問われるものじゃなくて手技的な要素だから特にね。
この√の玖苑さん、ずっと「悪いことしたがる子供」であり、廻遊庭園巡回で四季が言ってた「猫を追い回す天真爛漫な子供」なんですよね。終盤自分でも「子供みたい」って自覚ある発言ちらほらしてるしね。童心のアラサー美人可愛いな。
ところでさ……2階から飛び降りて無傷で平然と登場するの、普通に怖くない?
それこそ初見の時は「どうやって…鞭で衝撃緩和したとか? それとも元素術を?」とか思ってたけど「あ、賦活処置……」ってなったし、最近「賦活処置=人で無くなる」の概念を得てから、「そっか~人じゃないもんな!」で納得できるようになってしまった。辛いんだわ。
・ボクの財布と共に心もスリ盗った怪盗、宇緑四季。
日誌や巡回もそうだけどここ2人が絡む時、大体は四季が逃げ回ってて玖苑さんが追い回してるので一体どんなルートになるんだろうって思ってたんですよ。反応結抄壱、開幕でお出しされたのがお決まりの構図で、やっぱそうなんだってニッコリした。共犯者における様式美(公式)
四季、身軽で俊敏ステ高いのに捕まえられる玖苑さん、やっぱ純壱位の実力はバケモン。
感動を直接味わいたい玖苑さん。自分からスられたい人っていないと思うんだけど、手品の種明かしを見破りたい人と同じ心境なんですかね? スられる方が間抜けなだけ。自分だったら見抜けると思ったのか、単純に四季のスキルを測りたいと思ったのか、オタクはここに舎利弗玖苑の「強者としての自信」を感じるのでとても好きです(これ、オタクのサビです。むしろリフ)
力のない者って、わざわざ自ら喧嘩に首突っ込みに行かないじゃないですよね。でも玖苑さんは自分の好奇心だけで混モブと四季の間に平然と割り込みに行くし、四季にスられに行く。これって事態がどう転ぼうが自分にそれを収拾できるだけの力も自信もあるからに他ならないと思うんですよね。そういう何気ない行動に強キャラ感が滲み出る、隠しきれてないし本人隠す気もないからオタクは舎利弗玖苑が好きなんだ。
四季も活動日誌で言ってましたよね。「常に纏っている余裕は実力に裏打ちされたもの」って。
そして四季はスるのも教えるのも嫌がりながらも、玖苑さんの望み通りにしっかりスりました。ここは仕掛けたタイミングが我々にわかりやすくて助かった。でも正面から「さぁ盗ってくれ」と構えている、あの純壱位の志献官の警戒を相手にしてもなお成功させる四季の技術力。
ここまで高度だと玖苑さんの言う通り、立派な技術ですよね……好きだぞ、宇緑。
ところでこの一連のやり取り、食堂でやっててみんな微笑ましく見てたんですよね。食堂清掃員のオタクもニッコリしながら見てましたとも。三宙と六花は怯えてたけど。
え? もしかして、共犯者って舎密防衛本部内公認……ってコト?
反応結抄 壱ノ追記
この関係を『共犯者』と定義したい
四季の部屋に突撃してきた玖苑さん。四季の趣味『罠作り』を知り、2人は共犯者になる話
ドア開けようとしてからノックする一秒も待てない玖苑さんとか、ここも見どころしかない。
気づいたけど共犯√の反応結抄、全部背景が夜だ……。
四季が夜行性だから? それともいけないコトするから?
「ネタばらしをしてしまうと罠にかかったときの驚きがなくなってしまうからね」
また自ら掛かる気ですよこの人……もうどんだけ四季の技をその身に受けたいんだ。四季もほら、「かかる気かよ」ってドン引きしてるじゃんね。あれかな? 十六夜が四季の罠にかけられまくってるの見て羨ましくなりました……? 活動日誌でタバコにバネしかけられたり、ドアに電流仕掛けられたりと仕掛けるならいざおじって感じだもんね。四季はほら……親父には容赦なくクソガキするから。それ見て「いいな」って思ったのかな、玖苑さん。可愛いね。
期待の眼差しに負ける四季も玖苑さんに弱いよな。基本的には見つかる前に逃げてるけど、結局捕まっておねだりされたら何だかんだやってあげちゃうよね。四季ってゴリ押せば折れるとこあるよな。面倒臭さが勝つのか、諦めが早い男。玖苑さんもやってもらうまで絡み続けるだろうし、大人しく従うのが最短で開放してもらえる最善手ではあるよ。とはいえ一回は拒否するターンが入るの、「懐いてるわけではありません」な猫感があって可愛い。可愛いしか言ってないなさっきから。
そして2人は罠を仕掛けにいくことになるわけですね。手伝いを申し出た玖苑さんに対し四季が「当然でしょ、共犯者になってもらわなきゃ」って言うんですよ。タイトル回収です。
このシーンにおける四季の『共犯者』発言はそのままの意味だと思う。
(ちなみにこの人、別ルートでも共犯って言葉を使っているので自分が犯人って自覚がめっちゃあるよね)
自分は作っただけで仕掛ける気はなかったけど玖苑さんが見せろとせがむから。見せてほしいと言ったからには貴方も共犯ですよ、と。
ここさ……玖苑さん一人に罪をなすりつけようと思えばできるやりとりだと思うんですよ。自分は玖苑さんに言われたから仕方なくやりました。だから自分は無罪ですって。
でも「共犯」を持ちかけたってことは、作った責任は勿論のこと、四季自身も実は仕掛けるのに前向きだったってことですかぁ? 悪いことってわかっていてやってる。ホントにさ……悪いことしたがる子供みたいな大人と、年齢は大人だけど精神がクソガキな2人……最高を噛みしめてしまう。
この話は混モブは関係なく、単に四季の罠に興味があって悪戯を仕掛けに行く、ただの悪戯の話なのでめちゃくちゃ可愛いんですよね。会話の内容は大人なのに、やってることがクソガキ。
このやりとりを踏まえて「内なる子供達の出会い」を検討し始めたところがあります。
さてここで『共犯者』というワードが出てきたので大サビその1の話をします。
何故この二人の関係性を『共犯者』と名付けたいのか?
理由は2つあります。
①冒頭や先ほどお話した通り、この二人が協力であったり共に戦う共闘ではなく、『共犯』によって関係を深めていくから
②四季・玖苑√がまさかの伏兵だったから
①は冒頭でも言った通り。
玖苑さんは「ボクがルールブック」な人です。この人の善悪を含んだ物差しは法や倫理、道徳といったものではなく、あくまで「自分が良しとするか否か」。四季のスリ・ピッキングは人の世では犯罪行為であるが、玖苑さんは「悪用しなければ技術」と言い切ります。
後述の頭に混モブの事件解決もスリで場を納め、いざおじに共犯で罠を仕掛けに行き、ピッキングによって真相究明する。道徳的に見れば「善か悪か」で言えば悪事を働いている二人。でも2人が窃盗犯混モブと違うところは『悪いことだときちんとわかっていてやっている』ところです。これ何回も言う。決して無差別に犯罪し放題ってわけではないんです。己の技術の使いどころと効果範囲を見極めて使う四季と、その判断を全肯定しつつ楽しみながらその罪に一緒に乗っかる玖苑という構図を確立しているのである。この関係を共犯と言わずに何と言おうか……。
②玖苑さんがリリースされる7/13以前にこの2人の関係性と、この√がこんなに性癖詰め込み底なし沼であると予見できていた媒人が果たして何人いただろうか? いや居ない(反語)
この2人は他の志献官のように親友、幼馴染……といった名前のついた関係性が予め提示されていたわけではない。階級も違うし、活動日誌や本編では四季は全力で玖苑さんから逃げ回ってるので、何なら仲悪いのかな? と思われていたまである。
雑誌で総当たりインタビューがありましたが、全45√の中の1つでしかなく、そんな何の関係性も共通点もない二人に『そんな玖苑だからこそいつか四季の本当の笑顔を……』なんて書かれたところでほーん? としか思えなかったはず。
にも関わらずいざ蓋を開けてみたら『オタク共!! こういうの好きやろ!! くらえ!!!』と言わんばかりの性癖ストを後頭部に喰らって、気づいたらこのザマなわけじゃないですか。まぁ伏兵という観点から言えばそれは四季・玖苑√に限ったことではなくて、他のどの√にも総じて言えることではあるんですけど。結合男子くん怖くない? 恐ろしいゲームやでしかし。
勿論、友達でも家族でも恋人でもない『今はまだこの関係性に名前はまだないけれど確かな絆はあって、これからも2人で歩んでいく』みたいなのも爆エモで最高なんですよ。ただこのルートを推す者として、2人の良さを√未踏破の同志にぜひ知ってもらいたい。そして腐った視点だけでなく、ブロマンスとして、なんならコンビとしても四季・玖苑の関係性はめっちゃいい!! を世界に知られてほしさがある。
よってオタクは『共犯者』呼びを推したいのであります。そして共犯者√に狂っているオタクの生き恥を晒すことで「じゃあ次この√やってみようかな」の媒人が増えてほしいと思っています。お近くの媒人様で共犯√初見の気配を察ししたらもれなく教えてください。2階から野次馬に駆けつけます。そして『共犯者』でも別の呼び方でも全然いいんですけど『四季と玖苑』のコンビ名が世に浸透し、いずれ支部百科の結合男子の記事に記載されたら嬉しいなと思っています(願望の話)
反応結抄 絆結錠弐
『いいコンビ』を噛みしめる
噂をばら撒く混モブに対しピッキングで罪を暴き、コンビ結成する話
・冒頭の玖苑さん、探偵っぽくていいよね。
四季を探しているところに盗難事件の噂話を聞きつける玖苑さん。例の混モブの声のデカさから犯人と目星をつける。普段なら事の成り行きを様子見すると思うんですが、純の志献官全員に喧嘩を売る発言を聞いて玖苑さんにも火がついてしまう。
ここで玖苑さんの好きポイントを。
「まぁ言い訳をするような性格でもないしな」
→地味に好き。玖苑さんが四季という人物をどう評価しているか垣間見えるのが良い。四季が入隊して6年でしたかね? 媒人が知らない2人の6年で培われた理解がここにある。
「彼の頭には藁でも詰まってるのかな?」
私がよく言う、婉曲表現する玖苑さんの例。反応結抄ではゴロツキ呼ばわりしてましたが、ここで「馬鹿」とか直球な言葉を使わずに比喩を用いるところがお言葉が麗しくて好き。活動日誌とかで和歌を引用したり、言葉遊びを嗜む玖苑さんに教養の高さを感じて本当に好きなんだオタクは……。
・キミの楽しみを取り上げるもんか
後述の「十六夜を殴ろう」発言もそうだけど、基本的に仕返しは全肯定で応援する姿勢、最高にワルで良い。
確かに純の志献官全員を敵に回した発言ではあるものの、あくまでも四季の獲物という認識なのですよ。混モブの処遇について「このままにしておくつもりかい?」の問いに、四季は玖苑さん的に満点の回答をするんですよね。
「いいえ? やられっぱなしは性に合わないんで」
こんな人当たりの良い穏やかな口調なのに発言に治安の悪さが漏れ出ている。さすがクソガキ。四季のこの大人の振舞いに中身がついていってないギャップ、最高に好き。
「いけないコト」
ヤバくない? これ初見で聞いて生きて帰れた四季推しいる? いねぇよな!?
媒人と玖苑さんの好奇心をかきたてた、ミステリアスお兄さん宇緑四季全開の満点回答ですよ。玖苑さんもニッコニコで共犯者になるし、いけないコトに「そういうの大好きだよ!!」ってもうウッキウキで乗っかる姿、本当に可愛い。内なる子供玖苑くんもこれには大はしゃぎですよ。
・疑惑のヘアピン事件
すっかり忘れてましたが「ボクのヘアピンを貸してるんだから」でキーアイテムのカットインがありました。ほとんどの媒人が門はいざおじの歯なんじゃないかって心配してたよね。媒人の記憶が揃いも揃って消し飛ぶことある?
でも仕方なくない? シリウス突入するまで四季も忘れてたんだし。玖苑さんのグーパンも四季の爆笑も衝撃がデカすぎた。なんならいざおじの歯でも全然よかった。良くないのはいざおじだけ。玖苑さんすらあの時がワクワクの最大瞬間風速って空縁で振り返ってたし、オタクもそう思います。
そしてヘアピンシーンの疑惑って1つじゃないんですよね。「玖苑さん、これ借りますね」って混モブ部屋突入前にヘアピン借りるシーンがありましたが、「そのヘアピン借りていいですか?」じゃなくて「これ借りますね」だったんですよ。それってさ……玖苑さんの髪から抜き取ったって…コト? なんでそんなさり気なイケメンムーブするんですか? 手クセ!!!!
オタク、完全に混モブの「宇緑……!」の顔になりましたよ。お前も恋泥棒かよ……。
・媒人を震撼させた混モブの盗品
活動日誌で玖苑さんが愛用のピンや白薔薇の刺繍入りハンカチをなくしたツイートを観測できるのですが、もしかして最近羽振りが良くなったと言われていた以前から常習的に玖苑さんの私物盗んでました? ヤバすぎん? めちゃくちゃ玖苑様のこと好きじゃん……。
でも盗むのは良くない。そこの玖苑様も「言ってくれたらあげたのに」とか物に執着ないムーブしないで。いろいろ考察はかどってしんどくなるじゃんね。
この話何度だって繰り返すんですが、こういう活動日誌とか結フラとかでリリース前に展開してきたコンテンツに散りばめられた伏線がゲーム本編で回収されるのアツいよな。そういうの見たいから他の√でも回収された伏線小ネタ集みたいなやつほしい。
・「バーカ」
クソガキ宇緑かわいいな!!
今回混モブ部屋に突入したことで玖苑様オタかつ数々の前科が明らかになったわけですが、もし盗んでなかったらどんな「いけないコト」するつもりだったんですかね? 「余計な証拠を仕込む必要がなくなって助かりましたけど」が怖いんですけど。不法侵入のみならず仕込むつもりだったの、真相は闇の中ですがあまりにも「いけないコト」の容赦がなさすぎて笑ってしまう。まぁ立て続けに物がなくなってたって状況から、仕込むというよりは証拠掴みに行く感じだったのかもしれないけど。混モブが玖苑様のオタクじゃなかったらどういうプランで決行したのか、めちゃくちゃ気になる。
・真相究明のターン
まぁムーブがあからさまだったので読者サイドからしても犯人が混モブなのは明白でしたけど、四季がライフワークとしている情報収集で裏取りして侵入タイミングを見計らってるの、すごく周到でいいですよね。日頃から罠作ってるし、演習場の的の修理の時もきちんと設計図引いて作ってるのが活動日誌で明らかになってますし、四季は手順の構築が得意なのかもしれない。玖苑さんの教養とはまた異なる、四季の地頭の良さを感じる。共犯者、頭の回転良い同士なのが最高。
「僕が犯人だと思わなかったんですか?」
「キミならもっと上手くやるだろう?」
√踏破全媒人が同じこと仰ってますが、このやりとりめっちゃいいよな!!
共に戦ってきた純の志献官としての信用とかじゃなく、四季の行動や技術に対して評価している故に犯人候補から外すの、四季にとってこれ以上ない褒め言葉でしょ。
「それよりボクらって、結構いいコンビじゃない?」
お気づきになりましたか玖苑様!! ありがとうございます、いい共犯者ですよ。
共犯者の共通点『壱』 コミュ力の高さ
四季と玖苑の2人に共通点……一見ないように思いますよね。
雑誌でスオウ先生が四季と玖苑のデザインラフを同時進行でやっていたというエピソードが掲載されていたんですが、「ミニマリストの四季と対して煌びやかな玖苑」と仰っていたことから、共通点どころか何なら対極まであるこの2人。創造神すら仰る真逆。
ただオタク的にこの2人には『対人スキル』という共通点があると思っています。その中でも大きく2つの特徴があると考えていて、ここではその内の1つとして『コミュニケーション能力の高さ』について考えていきます。
玖苑さんがコミュ力が高いのはもはや言うまでもない。24時間常に誰かと一緒にいたいなんて、基本的に人間と馴れ合うつもりはない陰キャオタクからしてみたらその行動がもはや信じられない。舎密防衛本部のみならず東京の見知らぬ一般人まで虜にしている様子は活動日誌を見るに明らかなので、文句なしのコミュ力の怪物と言える。
対する四季の場合は「詮索はよしてください」と媒人に牽制してくるように警戒心が非常に高い。ただ捕まると面倒な相手(玖苑さんとか玖苑さんとか玖苑さんとか)から逃げ回っているというだけで、節度をもった相手であれば人と関わることは好きなタイプであると認識しています。
オフの日は一日部屋で作業に没頭している日もあれば一日中外にいる日もあるし、活動日誌を見ると頻繁に出かけてますよね。無条件に甘い六花と七瀬の2人が声をかけにいくのは当然として、栄都たちに誘われれば煉瓦街へ一緒に遊びに行くと言ってたし、一那とは一緒に作業をしている様子が日誌で言及されてます。
同僚との交流は勿論として、燈京の一般市民との交流も円滑です。行きつけの花屋には年始の挨拶にも行ってるし、訓練場の的の修理で職人に技術協力してもらっているし、なんなら結フラでは十六夜の直下で動いていたとはいえ、おっさんに「兄ちゃん!」と気に入られている様子でした。
また燈京駅裏の巡回で四季が外出する理由として『情報収集』を挙げています。湯射街の巡回で如月人工島の噂話をしてくるあたり、こうした小さな情報を日常的にキャッチしていることがわかります。くさや事件の際もおそらく地道な情報収集によって犯人を突き止めているし、今回の混モブの事件も彼の夜間の不在と羽振りの良さは四季の足で稼いだ情報収集で得たものでしょう。
こうしてソースを列挙すると共犯者2人は幅広く人間とコミュニケーションが取れる人なんだなって話なんですけど、この話をここでしたのにはちゃんと意味があるんです。
そうです、『共犯者はいいコンビ』を噛みしめるためです。
玖苑さんは誰とでもコミュニケーションは取れると思うんですが、自分の興味があることにしか関心が向かないのが難点。なんなら結フラの事件簿でも自分で引き受けた任務なのに飽きてたし。
結コミの朔に対してやったみたいに、玖苑さんって調査範囲は広くないけど本音を引き出すみたいなコミュニケーション(飲ミニュニケーションとも言う)が最も得意なのかなという印象です。そして彼の場合は圧倒的パワーを以って相手を玖苑さんのペースに引きずり込むことができるので、その点を活かしたネゴシエーションは得意分野でしょう。いざ交渉決裂しても物理で強いしね。だからこそ、その手法を以って裏社会最大勢力の頂点に上り詰めたんですけど……つら。
そして四季は調査範囲の広さが強みと思うんですよね。玖苑さんの場合は事件簿の時みたいに目的があれば動きはするけど、基本的には自分の好きなように生きてる人なので得られる情報は限定的と言える。四季の場合は日常的に情報収集をしているというか、自分に興味がないものでもとりあえず耳に入ったものをストックしている気がする。噂話とか。そして燈京駅裏とかディープなところで馴染めるのが強み。雑踏にまぎれて隠密行動ができるの、あまりにも密偵に向きすぎている。
(四季の靴は、足音対策のためあの構造になっていると先生が仰ってましたよね。猫足の四季)
玖苑さんはどうしても良くも悪くも目立ちますからね、燈京駅裏やウツロ街では浮く。
つまり行く先々で事件が起こる探偵もの主人公体質な玖苑さんが依頼を引き受けてきて、四季がスキル発動で裏取りして、玖苑さんが仕上げとして交渉と解決にもっていく、と。あまりにも完璧なフォーメーションじゃない? 今すぐ探偵と助手やろう。義賊で世直しでもいいけど。
というか世紀の大泥棒になって恵まれない子供に還元して世直しするプランもさ……窃盗前提なのが笑うよね。相手が例え悪党であっても。警察となって悪を取り締まるとかじゃなく、最初から毒を以って毒を制するつもりなんですよこの人。それを四季と一緒にやることになる時点で、やっぱ2人はどこまで行っても共犯者になるわけなんですよね。
反応結抄 弐ノ追記
崩壊まで残り21日、夜空の下で2人の関係が動く
21日の夜にママ関連の反応結抄が発生するのは玖苑√の特徴であり共犯者√に限ったことではない。
ただ廻遊庭園で「もうここに来る必要はなくなったかな」、さらに言えば「キミが気にする必要はないよ」って言われた程度の情報しか本編で与えられなかった媒人にとって、我々の見えないところで玖苑さんが喪失の悲しみを吐露していた衝撃が大きい。しかも日頃あんなに自分の感情に素直に振舞っている玖苑さんが肝心な時に泣けないの?! と素直に気が狂ったのが初見の感想です。共犯√が玖苑さんリリース後の初見だったもので……。(後に他の√をやったことで、それはそれで舎利弗玖苑に思うことが募ることになるわけですが)
とはいえこのやり取りを初手で浴びたことによって、それはもう気がおかしくなってしまった。
残り21日の夜に囚われてしまったバケモノの完成です。深夜2時にこんなもん見て正気でいられるオタクはおらんのよ。
・『抱き返す優しさ』を考える
現時点でオタクは崩壊まで21日の夜をどう読み取っているかというと、『宇緑の冷たさと面倒見の良さに甘えた舎利弗玖苑という大人の打算』かなぁと思っています。
共犯者の共通点『弐』 デッドラインの見極め術
「泣くのが下手ですね」に脳を焼かれたオタクなのでこれから「泣くのが下手ですね」を全力で難解に考えて参りますのでついてきてください。我が感情は重いぞ(突然の天空王九慈)
四季と玖苑の2つあると挙げたもう1つの対人スキル共通点です。それは『他人に踏み込んでほしくない境界線の見極めが上手い』ことだと思っています。
四季は踏み込まれたくないラインがあまりにも明確ですよね。踏み込んでこないように常に警戒しています。「詮索は止してください」をはじめ、あの六花でさえ藍参の名前を出した瞬間に被せ気味に「黙れ」なんて言うわけですし。その一方で四季は自ら他人の事情に踏み込んでいくことはないですよね。燈京に生きていれば誰だって親しい人を亡くしている、が本人談。自分がされたくないことは人にもしないスタンスなのかなと思います。だからこそ玖苑さんの様子がいつもと違うのを察知し、本人から事情を明かされてすぐに「ひとりにしましょうか?」って言葉が出てきたのかと。元々観察眼に優れていて変化にすぐ気づける人でもありますしね。
対する玖苑さんは「超えられたくないラインのギリっギリを攻めるのが上手い」と思っています。玖苑さん、身体的な距離感はあの通り死んでるんですが『好奇心からうっかり人のトラウマを踏みに行って怒らせた』みたいなエピソードは観測した限りではないんですよね。彼の場合、真面目な話に関しては単刀直入に事実を突き付けにいく様子がしばしば見られます。あくまでそれは事実であり、物事の核心に迫っているだけという所感です(仁武に関しては冷静な彼が感情的になる様子が見られるのが戦友であり親友だなって様子が見られて味わい深いのですが)
話は戻って。確かに物理で距離感が死んでるのでしばしば鬱陶しがられていることはありますが、相手を本気で怒らせてはいない。巡回で四季には親しみを込めて名前で呼ぶように言いつつも七瀬には苗字呼びを許しているところも、その見極めの一環なのかなと思っています。
そしてこれは個人的な玖苑さんの怖い一面の話です。玖苑さん、相手には怒られるギリギリのところまで近づいておきながら、自分が踏み込まれたくないラインは明確に持ってると思っています。ここまでは四季をはじめとして大人なら、志献官なら誰しもがそうだと思います。ただ玖苑さんの場合は、それを隠している人だと思っています。思い至った根拠はこの2点です。
①名前の呼び方、口調の違い
②お母様の件
まず①について。特選となった場合を除き、崩壊まで残り50日時点では純壱位のことは呼び捨てにするけど、下の階級の子達は皆「くん」呼びなんですよね。特選になった場合、結合術を通じて終盤それが呼び捨てに変わるのがエモいんですけど。さらに言えば自分より年上の酒飲み2人に対しては結構辛辣で、やりたくないことは直球で「イヤだ」と言います。しかし年上2人以外の子に対しては例えば「完璧なボクに訓練の必要はないからね」みたいな感じで表現が婉曲であったり、はぐらかすような表現を用いてる気がするんですよ。まだ全√通過できてない軟弱な媒人なのでソース足りなくて申し訳ないんですが。
舎利弗玖苑って、ただ自分の思うがままに振舞っている完全な自由人キャラではないんですよね。自分感性を第一にしつつも、人によって自分の見せ方を変えている人だと思っています。玖苑さんの場合は自分を隠すために演じているとかではなく、あくまでブランディングなんですよね。自分の理想とする舎利弗玖苑像を演じた結果、それが限りなく素に近づいている状況であるのかなと思います。(演じた自分が素に近づいてる説はスペ介錯人終夜氏の提唱なのですが私も概ね見解が一致しています)そういう意味で、酒飲み2人に見せている姿が本来の素の玖苑さんに近いのだろうなと。彼ら2人との√の時とか、共犯者√で言えば後述するいざおじ殴る時の「安心しろよ」って口調に男っぽさが滲み出てるんですけど、アレですよね本来の玖苑さん。
実はオタク、有志のご厚意で特装版のボイドラを観測させていただいたんです。それを踏まえた素の玖苑さんについて言いたいことが山ほどあります……。
スクエニ様頼む、特装版を買わせてください……。オタクは玖苑さんと違って後悔ばかりしているので特装版買わなかったことを今死ぬほど後悔しています。
人によって見え方が違うということは本当の玖苑さんは何処? って話なので、踏み込まれたくないラインなんて尚のことわからないわけです。人懐っこく無遠慮にハグしにきておきながら自分の内は明かさない、ミステリアスまで演出する舎利弗玖苑……恐ろしく沼が深い男。
というか……何だかんだ玖苑さんも27歳ですからね。大人なんだなって思うわけです。
②のお母様について。これは特に顕著なんですが、玖苑さんってお母様に会いに行く時は勝手に防衛本部を抜け出しているので、特選にならない限りはそんなこと知る機会もないんですよね……。仁武さんあたりは最初から付き合いがあるから知ってますけど、媒人だって尾行しなれば知らなかったわけで。21日なんて栄都が「行方不明なんです」って言ってるくらいだしね。お母様の姿を目撃した媒人相手でさえ「気にする必要はないよ」とか「おっと気づかいは無しで頼む」って躱してくる始末ですからね。自分より下の者に何も教えてくれないじゃんこの人……っていつも思っています。
余談ですが何なら21日だって諸々終わった後の話なんですよね。お母様とお別れした日の実際は違うくて……別√の話なんですけど。何なんだよ玖苑さん……(泣)
さて話は戻って。志献官の人達はみんな結構訳アリだし、何より玖苑さんは大人なので知られたくないことの1つや2つありますし四季も別に知ろうともしなかったと思います。この頃の四季はまだ玖苑さんから逃げ回る人でしかなかったし。そんな彼にとって、21日の夜は意図せずして玖苑さんのラインが見えてしまった日なんだろうなと思っています。少なくとも母が天国に旅立ったと四季に事情を明かした時点で、媒人よりは自分の内を見せている。結合訓練のおかげだね。
慰霊碑の前で四季が言っていた「燈京に生きてれば誰だって親しい誰かを亡くしてる」がここで効く。玖苑さんもまたその一人になってしまった。しかも作中数少ないまともな両親の下で育った人が天涯孤独になってしまったのだ……。
共犯者√における残り21日の夜が好きなのは、大人同士による絶妙な駆け引きなんですよね。
「一人になりたくなくて四季を探してた」「そのわりに目が合ったのに突っ立ってた」
「キミなら来てくれると思った」「探してたのは何がお願いでも?」
「お願いはない。誰にも優しくされたくなかった」「まるで優しくないみたい。付き合ってるのに」
「でもキミならボクを可哀想な人にはしない」「お別れを言えたなら2人とも幸せ」
「ハグして」「嫌だ」
「じゃあハグしよう」→抱き返さないけど引き剝がしもしない。
えぇ……(困惑)(顔を覆いながら)(焼かれる脳)
この一連のやりとりさ、ちょっと嫌味だの何だの入り混じった抽象的な会話になっている結果、ちょっと難解じゃないですか? 初見の時は言葉通りに読んだんですけど、読み返せば読み返すほど読解が難しくなってしまう。自分の読解力を一切信頼してないので終夜に確認したもんな……。「まるで優しくないみたい~」の後の玖苑さん「そうだね。でもキミなら〜」のくだりなんですが、
『そうだね』ってどこに対して言ってるんだと思いますか? オタクは「優しくない」にかかってると読んだんですが……。ここ深読みポイントですよ。
『誰からも優しくされたくない。四季はボクを可哀想な人にはしない』は『お母さんを亡くした可哀想な子として同情されたくない。四季ならそれをすることなく側にいてくれる』ってことですよね。そして四季が『優しくされたくない』に対して『まるで僕が優しくないみたいに言いますね』って嫌味を挟んでいる。四季からしたら日頃玖苑さんに譲歩して『いっぱいお願い聞いてあげてる』のに、優しくない人間扱いされてるみたいだから嫌味のひとつでも言ってやろうって感じなんですかね。大人気ないぞ宇緑(好きだぞ)
この後の結合術の時も「キミとの結合術は冷たいのに癖になる心地よさ」って言ってるし、空縁でも言ってたけど、四季の自分への態度は『あしらってる。ぞんざいな扱い』って言ってるので、互いの認識が絶妙に噛みあってないことに笑ってしまう。
でも玖苑さんは自分に対して決して靡かない四季のことが面白くて好きだったし、四季は面倒臭いと思いながらも玖苑さんといる時間は結構楽しかったんですよ。相思相愛じゃん。結婚しろ。
再び話は戻って。ここの玖苑さんなんですけど、本当に誰にも同情されたくなくて一人になりたかったらどうにでもできたと思うんですよね。でも敢えて外にいて、一人で佇んでいた。夜行性で出歩いてることが多い四季ならここに居ればひょっとして会えるかもしれない。ともすれば自分を見つけてほしいって期待があったんじゃないかって思うんですよね。
四季を探していた。でも自分で探しに行く元気がないから、そこで待っていた。でも目が合ったのに、もう自分から向かうこともできないんですよ。四季が気づける子でよかったね。それも込みで待ってたんでしょ。甘え上手な人だなぁ。
誰にも会いたくなくて、もう一歩も歩けなくて、でも一人で悲しみを抱えることもできなくて、でも同情もされたくなくて──。
でも四季だったら、きっと付き合ってくれる。そして下手に踏み込んでもこない、きっとベストな対応をしてくれるって期待が込められてますよね。「キミならボクを可哀想な人にはしない」に。
実際四季の対応は期待通りだったんでしょう。「ハグして」に素直に応じる四季は四季じゃない。だから玖苑さんも「そう言うと思った」と笑ったし、いつも通り自分からハグしに行った。
四季の「泣くのが下手ですね」には、大人の難儀さに対するため息が込められてるのかなぁと。日頃あれだけ好き勝手に振舞い、遠慮なくハグしてくるのに、本当に悲しい時には前置きがないとハグもできないし泣けもしない。四季に見つかって、かつ側にいてほしいと願った時点で玖苑さんの弱みという名の境界線は見えてしまってるわけで、バレたついでに素直に泣けばいいものを。
仮にもし玖苑さんが素直にボロボロに泣いたとしたら、四季は自分からハグはしてくれないけど、その場の慰めくらいに腕を回すくらいはしてくれたんじゃないかなぁ、と……共犯者のオタクは願望を込めて妄想をしてしまう。ただ実際は玖苑さんが四季に自分の全体重を預け、もたれかかることができなかったから四季は抱き返さなかったのかなと。
抱き返すことは玖苑さんのラインに踏み込むと同義。『優しさを持ち合わせてない』とは、極端に言えば『自分にはその資格はない』であったり『無責任に慰められない』ってことじゃないかなと思う。玖苑さんにとって抱き返す適任者は仁武や十六夜を思い浮かべるだろうし、少なくとも自分でないと思ってそう。ただたまたま居合わせた縁として引き剥がしはせず、少しの間だけ肩を貸してあげた……と私は読みました。
終夜がこのシーンの玖苑さんについて『優しさは否定しないけど、この世界で親しい人を亡くすのはある意味当然だし、わがままを言えば今は同情されるよりただそこにいてほしい(そのわがままを叶えてくれる相手がこの√の四季)』であり、『仁武や十六夜相手だと玖苑さんの強がりが通用しないから、この√では仁武や十六夜がいなかった』って解釈してて最高だな解釈フレンドってなりました(余談)
でも四季にわがまま通したい玖苑さんに対して、四季は四季で玖苑さんを慰める役割(抱き返す)のは自分じゃないし、なんなら仁武や十六夜の役目と思ってるのでこうしてまた噛み合わないわけですが。共犯者√において互いの意図が説妙に噛み合わないのはサビですからね。思い合ってるのに一生ちょっとだけ何かがズレたまま、なのにずっと一緒にいるわけだ。最高な関係だな。
あぁもう! 玖苑さんいつもまどろっこしいことは嫌いじゃん! 悲しいなら泣けばいいじゃん! 相手は宇緑だぞ?! 別に言いふらしも変な気も遣ってこないだろってめちゃくちゃ思う。でもそうだよね。相手はまだ「くん」呼びしている部下の子なわけで……。大丈夫なフリをしたかったのかな。もしここで折れてしまったら、明日から大丈夫なフリができなくなってしまいそうとでも思ったのだろうか。真相は本人にしかわからないけど、中途半端に強がっちゃってさ……。
だから泣くのが下手な人に「泣くのが下手ですね」って言われるんですよ。玖苑さん、知ってますか?その人、泣くの下手なんですよ(そっと宇緑四季の追憶を差し出しながら)
反応結抄 補記(残り14~13日)
人探しは探偵業の基本〜新宿の迷子〜
16日で特選が決まった後の話。玖苑さんとの作戦が決まって『悪夢だ』とまで言って滅茶苦茶嫌がってんのが面白い。
この√では降ってくるミラーズのシンボルコードが『Al』と四季に知らされてる世界線なんですよね。先の新宿のことや十六夜に銃口突き付ける事件もあり、四季のメンタルダダ下がりの中追い打ちをかけるように特選決まればそれは諸々の状況ひっくるめて悪夢かな。
玖苑さんはそんな四季の様子を見て『どうせ十六夜が悪い』と見立て、殴りに行こうと提案する。ここでもさ、善なる解決策は「誤解を解くために十六夜と話し合おう」が模範回答なははずなのに暴力で解決しようとするところ、めっちゃ脳筋。やっぱり傷害罪って罪をもって解決しようとするところが面白過ぎる。共犯者の問題解決法、一生治安が悪い(最高)
ただ前述の通り玖苑さんがそうした大胆な解決方法を提示できるのは自分の実力に自信があるからなんですよね。四季はその点でまだ理性的と言える。自分の実力を正しく理解した上でできる範囲のことを提案してるしね。何よりこの人、クソガキなだけで根が凄まじく優しいからな。真の悪には向いてない。優しすぎる。その点後述する空縁玖苑さんと似てるかもしれないね。
そうやって玖苑さんが普通じゃやらない手段をあまりに大胆に思いつくもんだから馬鹿らしくなるし、常識を覆されまくって四季も段々面白くなってきちゃったんだろうなと思います。お似合いじゃん。
からの補記。さっき弐ノ追記で境界線の話をしたんですけど、玖苑さん本当に四季のギリッギリを攻めたなーっていうのがこの補記での感想です。ライン際、なんならちょっとだけ踏み込んでた。相手が玖苑さんじゃなかったら四季も普通にキレてたと思う。
ただここで四季の警戒ラインにギリギリ踏み込むのを許されたのは、先日の21日の夜で自分の内を玖苑さんが先に明かしていたのが大きかったように思う。ほんの僅か、たった数%ほどだと思うけど四季の警戒心が低下したのを見極めたからこそ玖苑さんが押し通した……って印象です。
玖苑さんがラインの見極めが上手いと確信を得たのは、この補記のやりとりを見たからです。
玖苑さんが言う通り、運が味方した要素もあると思う。あのタイミングで屋敷を見つけ出せていなかったら、「勝手にしてください僕はもう行きますんで」って逃げられてたはず。そこで屋敷を前にした四季が動揺してはぐらかせなくなったって状況が発生したからこそ踏み込めた。運を味方にできる男は強い。このシーンを境に、補記内で四季はずっと『俺』なんだよね。四季の面の皮を剥がせましたね、玖苑さん。
『当て推量』と言ってたけどここは玖苑さんの推理が光るシーンです。結合訓練で感じた違和感と、十六夜とのやり取りを含めた状況証拠。純壱位であるが故に耳に入ってくる情報はあったとはいえ、これらを全て並べた上で『四季が迷子になってる』と結論付ける手腕は美事だ。
玖苑さんは現実的な人ではあるけども、こうして人の感情って抽象的な事象を『迷子』と例えて寄り添うこともできるので思考の柔軟性が高い。
補記で最高に好きなところが「資格がない」という四季に対して「ボクが連れてきた」って口実を与えてくれるシーンなんですよね。あの日果たせなかった「戻る」って約束を玖苑さんを言い訳に6年越しに守らせてくれる。しかも玖苑さんはちゃんと迷子の『キミたち』って言ってくれてるんだよね。後の藍参戦でも四季だけじゃなく藍参も救おうとしてくれてる。めちゃくちゃ懐の広い大人だ。
玖苑さんて『自分が好きな人の好きな人』まで丸ごと好きになってくれるのが『愛の人』って感じますよね。活動日誌で仁武の家族にみかん送る提案するとことかさ、他の√でも特選相手の家族を大事にしようってシーンがみられるし。こういうところ本当に推せる。
藍参戦
そのLOSTはまるで死に際の猫
藍参にはちゃめちゃに怯えられる玖苑さんの話
申し訳ないけど面白すぎたし、七瀬・六花の年少組が同意してるのも最高。
「怖がることはないよ」じゃないんだよな。すぐいざおじ殴らせようとするのも笑う。
九慈さん相手だとレスバの鬼と化すことで有名(?)な玖苑さんだけど、補記での件もあってかここの藍参に対してはミラーズという敵ではなく四季の友人としてある程度の敬意をもって接してる感じがするよね。
もうここまでの道中ですでに9億回くらい擦った話をまたするんですけど、「我慢しなくていい、大いに暴れればいい」も自分が絶対収拾してみせる自信故ですよ。四季が藍参のことを受け止めるのは勿論のこと、「ボクら」って言ってるから玖苑さんも四季と一緒に救ってあげようとするのさ……愛だよね。
ここまで散々いとも容易く犯罪行為したり媒人に対して「殺す」選択肢をチラつかせたりとビビり倒してきたけどさ、こういうところを見るとやっぱ玖苑さんって愛を育んで育ってきた善性の人なんだなっていうのがわかる。藍参に関しても話せば分かり合えるとこの時点では思ってたというか。でもあのシビアな玖苑さんらしからぬ甘さ(あえてここは甘さと言う)がこの後、玖苑さんの人生最大の後悔を刻み込むことになるんだよね……。結合くん、マジこういうところ容赦ない。
【余談】
藍参戦の時の結合術のやりとり、互いに大切な人を失ってしまった共感で寄り添うんだけどさ。孤児の宇緑から出る、口にする機会がそうなかったであろう「母さん」って言葉がこう……クるよな。しかも玖苑さんへの母への思いに救われるんですよ。泣いちゃうよ。
玖苑さんは母親に故郷を見せられなかったことが最大の後悔となっていて戦う目的を失ってしまった心の空虚感を抱いていたわけだけど、結合術でそういった部分は四季に見えたんですかね。この2人の結合術、基本的に玖苑さんは「たのしかった!」って部分しか見せなかったから、ここで初めて玖苑さんの内面を垣間見た気がするんですけど、四季が救われたのって「大切な人への思い」の部分なんですかね。それとも「大切な人との約束を果たせなかった後悔」の部分なんですかね…。さらっとした描写しかなかったけど考えだしたら深いよな、このやりとりも。
そしてXでも話したことあるんですけど、四季は猫好きということもあるし、玖苑さんも懐かない猫って言ってるくらいなので、結構猫っぽい気質があると思っています。その四季に対して一番猫っぽさを感じたシーンがこのロストなんですよね。
助からないと自分でもわかったのか、致命傷を負ったのを玖苑さんに悟られないよう最期の瞬間まで隠し通してさ……残りの時間を遺言と感謝に使ったわけです。「殴っといてください」もいざおじへの恨みとか多分なくて、玖苑が楽しみにしていた約束を叶えてあげることがもうできないからお願いって形にしたのかなと読みました。まさか本当に殴ると思わなかったからこそ腹抱えて笑ったんでしょうけど。玖苑さんを甘くみたな四季。この人はやる人だ。
「色々、ほんとうに…」は考察するのも無粋かなと思うのであえて言及はしないんですけど、玖苑さんの大人なのに天真爛漫なところに救われてた部分って多かったんだろうなって。
別の√通った時の四季のセリフを見て思ったんだけど四季って「本当に」って言葉を度々使うんですよ。念押しする時とか。だから四季が「本当に」って言葉を使うときは、言葉通りに本気でお願いしてるってことなんだろうなって思うわけです。だからここの「ほんとうに」は四季の心からの感謝だったのかなと思います。泣けるよな。
共犯者の仲人達
この2人をくっつけた功労者って媒人ではなく、いざおじと日生だと思っているよ、オタクはね。
・十六夜
共犯者のサンドバックすぎる。玖苑さんが四季と藍参にしきりに殴らせようとしてたんですが、それが叶わなくなったので四季の代理とはいえ全力で殴りにいってるし、自分が全力で拳振り抜いたら歯が折れるかもしれないことを理解してるの怖すぎる。初めて人殴ったとは思えない。これが賦活処置の威力か……。
でもいざおじの犠牲のおかげで雑誌で匂わされていた『四季の本当の笑顔』を見ることができたし、しかもあんな無邪気で可愛いと思ってなかったし、玖苑さんも大喜びしてたし。
十六夜ってさ、一応2人の師匠でもあるんだよな。身体張ってくれてありがとさん。
なお十六夜は四季だけでなく玖苑さんが心を開いている相手でもあるので、ロスト後のやりとりで玖苑さんの本音が聞けたシーン、めっちゃよかったな。
明確に言語化できないんだけど、日頃の発言が物騒とはいえ実際に人を手にかけたことまではなかったであろう玖苑さんによる「ボクが四季くんを殺した」は正直興奮するものがあった。余談。
ここのやりとり好きなんですよね。真っ暗な部屋で待ち構える玖苑さん、あのベテランの十六夜が気圧されるほどの圧、演じていない素の玖苑さんの「安心しろよ」に垣間見える男っぽさとかね。怖さとカッコよさが同居してて凄く好き。
翌日仁武に「馬鹿!」って怒られてるのも含めて超好き。
・日生百冬実
正直何を見せられているんだって気が凄かった。ひなせ、もしかして恋バナとか好きなタイプ? この√の百冬実を見てからひなせのこと事大好きになってしまった。ひなせと推しカプについて語りたいっていう謎のひなせ夢を拗らせてしまった……。ひなせも共犯者推しだよね?
藍参戦ではみられなかったけど、やっぱミラーズ相手だと玖苑さんは容赦なくて、いつも通りの元気で強いレスバが見れて安心したまである。問題はミラーズになった四季が出てきたところよ。「話がなげー」「つい熱が入ってしまった」
あれ?? 何か日生と四季、いつの間に仲良くなってない?? 四季のこと気に入っちゃった? 四季って猫っぽいし可愛いよな。わかるぞひなせ。
玖苑さんが「その魂の一欠片だってお前のところには置いておけない」とかカッコイイこと言ったのに四季が「そっちには戻らない」とか乗っ取られてるのか正気なのかわからないこと言う。
それに対して日生が「フラれてしまったようだな玖苑?」とか煽りよるし、玖苑さんも玖苑さんで「ボクがフラれるなんてありえないね!」なんて乗っかるもんだから、話とオタクの腐女子センサーが拗れてしまった。めっちゃ四季の奪い合いするじゃん。
玖苑さんが「ボクから逃げられると思ってるのかい?」って言いながら追いかけて連れ戻そうとするけど、それを見たひなせの言葉が面白過ぎる。
「あんな男に振り回されると壊れるぞ」
「お前の身につけた術で遊ぶことしか考えてない」
「いずれ飽きたら捨てられる」
えぇ…なにこの恋愛相談みたいなやりとり……(困惑)(好き)
四季の過去に対する認識が解釈違いだったから四季が日生の元を離れたものの、そこそこ日生のアドバイスがいいセン言ってるのがより面白い。ちなみに45√対戦した上で最終的な日生の推しカプが知りたい。当然共犯者推しだよな! な、ひなせ?
玖苑さんの呼び捨て、どの√でも確定演出すぎて好きなんだよね……。
まーた同じこと言ってるけど、四季が過去を恥じてないのも、ちゃんと生きるために身に着けた技術が犯罪行為だって事実として認識してるのが好きです。残念だったね日生。
彩縁〜共犯者の事件簿はここから始まる〜
隔離区域のパート、歯とか困惑のあまり素になりすぎる宇緑とか、爆笑する宇緑とか、油断するポイントがいっぱいあるんだけど玖苑さんの「パートナー」宣言でえっ?! ってなるんだよな。オタクも初見で宇緑と全く同じリアクションしたよ。おいちょっと待って。腐女子の前でパートナーってことは、パートナーってことだよな?? そういうことだよな??(動揺)
彩縁を見て助手君ってことだとわかったけど、相手は腐女子なのでここの件で今後の人生の√を9割ほど踏み外してしまった。本当にありがとうございます。
この√の彩縁、媒人のこと気遣ってくれて2人の優しさが沁みるよな。四季の「残り一日でもお前は生きろ」ってお前はそういう優しい奴だよな……ってなりました。そして答えが出せないものとして共犯者2人が考え続けてくれるとさ、犠牲になったのも浮かばれるってものです。
「探偵になるって本当ですか?」からの「愛の向くまま」のイントロ。舎利弗玖苑のテーマソングの実家のような安心感。そうだよ、これを待ってたんだよ! って気持ちになった。
やっぱ共犯者は玖苑の思いつきと嫌がる四季、玖苑に話が通じなくて四季が巻き込まれていくのが様式美なわけですよ。
玖苑さん、今後のことは何でもよくて、とにかく四季と一緒なら何でも楽しい。玖苑さんと一緒にいる「栄誉をキミにあげよう」に赤面スチル……赤面スチル??? 「いやいらないし巻き込むな」って言ってるけどさ……「嫌」とは言ってないんだよな……。合意じゃん。これにてパートナー成立です。ありがとうございました。色々、本当に……。
日生戦からここまでの一連の流れで共犯者はパートナーであると確信に変わるしかなかったんですけど、腐女子の皆さまに置かれましてはこの√通過して無事でいられた方がいらっしゃるんですか? 誠に……?
2人のその後なんですが、玖苑さんが主人公体質なので、探偵を掲げないにしても結局なんだかんだ2人で謎を解き明かしていくみたいな暮らし方になりそうですよね。こうして2人はバディを結成したのであった。結フラの事件簿から続く、こんなにもいいENDなくない? 続編の期待もできる最高の締め方じゃんって思いました。
共犯者の事件簿はこれからも続いていくのでした。To Be Continued……末永くお幸せに。
空縁〜主人公舎利弗玖苑の華麗なる幕引き〜
オタクはマフィアパロが好きで好きで好きすぎて5年間専属生産機していたほどの同人屋なのですが、まさか世界と戦う志献官という職務から裏社会に繋がる世界線が存在すると思わなかったよ。しかも最推しが。いや、この空縁をお出しされたからこそ最推しになったのかもしれない。もう何もわからない。ただオタクは深夜3時過ぎに大はしゃぎで布団を転げまわってしまった。オタクの業のせいで本当に申し訳ない。ただ共に世界を救った相棒が犠牲になり、残された結末にも関わらず英雄をこんな目に遭わせる公式、マジで容赦なさすぎて好き。ただで幸せにしないスタンス、信頼した。
・舎利弗玖苑の『呪い』
あの媒人の見送り方is何?
『責めずにはいられない子供のようなボク』
ここで確信を得たかなぁ。あぁ、この人もまた内に大人になりきれない子供を抱えていたのだ。
『あの世などというものが本当にあればいいのに』
「天国に旅立ってしまった」とか言いながら信じてないな? この……大人が!!
四季はリアリストとよく公式紹介で書かれてるけど、玖苑さんの方がよっぽどリアリストだよ。大人になったことでもう夢が見れなくなったとも言う。
『せめて未練となるように最高の笑顔を贈ろう』
ねぇ怖いって。他の√でそんなことしなかったじゃん(メタい周回媒人)もうこの時点で翳りの片鱗が見えてる。ここでの玖苑さん、心の中が穴ボコだらけになってしまって一生満たされなくなってしまってるんですよね……そしてこの後に繋がる。
・『退屈』という病
マフィアの首領が「退屈だ」とか口にしたらそりゃ下っ端は震えあがるよな。
四季がこの世からいなくなってしまうとは、玖苑さんにとっては「退屈」なんだよね。藍参戦でロストした後の直後の巡回で玖苑さんがしきりに「つまらない、本当につまらないよ」って言っててさ……あの巡回の時点で既に空縁の布石があったんだなって思って怖くなっちゃった。
心の空虚感
お母様が亡くなった時既にそうだったんだ……って思ったら、同様の? それ以上の空虚感?!
スリ・ピッキングを教わった時の高揚感
味わいたくて裏社会に踏み込んだってさぁ……それはもうドラッグなのよ。
・『誘蛾灯』
闇に足を踏み入れる前から玖苑さんはずっと誘蛾灯でしたよ? 強い光は同時に強い影を作ってしまうのだ。混モブがそうだっただろう? そんな人が闇の世界に来たらさ……ね。闇は玖苑に馴染んでいったかもしれないけど、闇に刺激を求めて手を伸ばしたのは玖苑さんの方からなんだよな。なのに『玖苑は闇に馴染んだ』じゃなくて『闇は玖苑に馴染んだ』になるの、求められたものが得られなかった感があって深い。
闇の住人は玖苑さんが望む高揚感を与えてくれず、玖苑さんに求めるばかりなんだよな。そして玖苑さんが望んでない力・金・女・酒・言えないものばかりが与えられる。玖苑さんの心は穴が空いたバケツなのでいくら注いでも満たされないんですよね。その瞬間は満たされても零れ続けるので……あーつらい。
・気づけば裏社会の頂点に立ち
(ごめん、ありがとう、最推し。崇拝しているのは他でもないオタク)
この人、『殺す』って選択肢は常に持ってはいるけど、実際実行するには向いてないんだよなぁ。十六夜殴った時、人を殴るのは痛くていい気分しなかったって言ってたじゃん。それは同僚とか、かつての師匠が相手だったからじゃなくてさ……玖苑さん自身が向いてないんだよな。
だって本質がお母様からちゃんと愛された光の者であり、善性で構成された人なんだもん。闇で生きていくための負のエネルギーを生産する機構がそもそも精神にプリセットされてないし、かといって馬鹿にもなれないから堕ちるところまで堕ちられないのよな。この人もまた正気を失えない人なのだ……。
つまり闇に生きる適性がなさすぎる。でもそれはそれとして圧倒的な力とコミュ力という名の政治力と頭脳があるから上に行けてしまうのよ、大変不幸なことに。しかも組織のトップではなく、裏社会のトップですよ。新興かつ最大勢力……玖苑さんの実力がヤバい。最高!(信仰)
『すり寄り、媚びへつらって、玖苑のもたらす甘い汁を吸いに来た者たち』
顔も名前も覚える価値なし
『玖苑に決して媚びることない瞳、面倒くさそうな溜息、迷惑そうな顔
あしらい方がわかってぞんざいになる返事。それでも最後まで付き合ってくれた面倒見の良さ』
いや……四季のことめっちゃ好きじゃん(推しの欲目)
『四季と過ごした時間の中であの瞬間が一番嬉しくて心が躍った』
ここでビスログ総当たりの「本当の笑顔を~の描写」が効く。クリティカル。なんなら結フラで「いい顔で笑うんだ」って言ってた玖苑さんが効く、効きまくる。
いとも簡単に首領の立場……捨て去れるよな。だって光の者だもの。闇の者とは元から生きてるステージというか視座が違いすぎるのよ。そして下々達も捨てる。元から拾った覚えがなくついてきただけ。せやな。玖苑さんの立つところにできてただけの影だもんな。
光が強ければ強いほど闇は濃く深く醜く……いやマジでそう。
・声に出して読みたい日本語『杳としてしれない』
この引きが本当に本当に本当に好きすぎて……1日一回はマジで声に出して読んでいる。
オタクは勿論この言葉をここで初めて知ったんですけど、羅生門とかで出てくるよと終夜に教えてもらいました。小説語彙力が死んでるオタクですまない。
この部分さ「トップを除き」って描写から2通りに読めるんだよね。
・本当に全員殺してその場から立ち去ったパターン
・自害して元素となり、フッ素の毒で周囲を道連れにしたパターン
そら死体は残らないよな……元素に還ったんだから。どっちのパターンも美味い。私は生き地獄のオタクなので生きてて欲しいけど。結局どっちなんだい玖苑さん……?
※ちなみにわざと殺されてあげた解釈もあるよね。鬼の首を取ったと思ったらとんでもないカウンター喰らうことになるっていうね。
・終幕
それでは最後にこの空縁の最大の好きポイントを語り、本編を終わりたいと思います。
本書冒頭で、共犯者√とは『主人公 舎利弗玖苑がバディを見つける話 第一章』と申し上げました。彩縁は今後も2人の事件簿がシリーズ物として続いていきますが、四季を失い、空縁に至った時点でこの話は終わりです。
結フラ、そして共犯者√と行く先々で事件が発生し、玖苑さんはここまで数々の謎を解き明かしてきた主人公と言えます。そんな彼が空縁では『舎利弗玖苑の消息』という最大の謎を我々読者に残してこの話の幕を閉じていった、と思っています。
彩縁と空縁をこういう対比とした結合男子くんの物語の構成が改めて上手だな、めちゃくちゃ面白いなと思いますし、主人公舎利弗玖苑……キミって子は、最後まで読者の情緒をひっかきまわしてくれたなー! 好きだ…! って思いました。
やっぱ共犯者√は最高だよね!! ありがとう結合男子!!