ブレーキ同盟がお泊まり会するはなし(後編) ミッシェルのもこもこルームウェアを着て顔を真っ赤にしながら有咲のスマホを取り上げようとする美咲と、それを笑いながら阻止する有咲の攻防から数秒後。暫し謎の沈黙が訪れる。向かい合わせに座った二人が目を泳がせ、そして視線がかち合う。
口を開いたのは有咲の方だった。
「……で、何やるよ?」
夕飯まで、まだ時間がある。ポピパで泊まる時は、ハロハピで泊まる時はいつも何をしてどんな風に過ごしていたっけ。二人は考えを巡らせる。
「トランプでもやる?」
「二人でか?」
「じゃあUNOとか?」
「だから二人しか居ないっての」
「…………」
「……宿題、やるか?」
あまり楽しくない提案だが、明日も学校があるので仕方ない。他にやりたいことも思い浮かばないので、二人で黙々と宿題に取り掛かるのであった。
1987