一番星と、共に 告白は鋼さんからだった。もう冬だなぁと思うくらい朝晩は寒くて、でもよく晴れた日だった。たまたま学校の玄関で一緒になって、校門までの長くない道のりを二人で喋りながら歩いて、別れ際に「米屋のことが、好きなんだ」と言われた。
急な告白にも驚いたけど、今まで好きになった相手はみんな女の子だったし同性との恋愛なんて考えたこともなかったのに、初めての同性からの告白も、鋼さんからそういう目で見られていたことに対しても、嫌だとか気持ち悪いとかそういう否定的な感情を抱かなかった自分に一番びっくりした。鋼さんだって多分付き合うつもりで告白したわけじゃないだろうに、焦って「ちょっと考えさせてください」なんて返してしまった。
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