勉強できる組ができない組に手取り足取り勉強を教えてやりながら、それぞれのパートナーとイチャイチャしてる感じにしたかったのに全く別の話になりました。(そのネタもいつか機会があれば…)
❏設定❏
・杏の父親が奥さんと旅行に出かけることになる
・杏が家で一人になることを心配した杏の父親がビビバスメンバーを家に呼ぶ
・↑前提でビビバスメンバーが杏の家に集合した場面から
❏本文❏
杏「み、皆……突然こんなことになっちゃって、本当にごめんね!」
冬弥「気にするな、白石」
こはね「ふふ、杏ちゃんのお父さんのお願いだし、杏ちゃんは気にしなくても大丈夫だよ」
彰人「そういうことだ、別にお前のために集まったってわけじゃ……」
杏「こはね、冬弥、本当にありがとう! というわけで、彰人は夕飯抜きね」
彰人「おい、というわけでってなんだよ」
四人:誰からともなく笑い声が漏れ、なごやかな空気が流れる
冬弥「それにしても、小豆沢はよく外泊を許可してもらえたな。俺の家は父さんが仕事で海外に行っていたから問題はなかったが、小豆沢の家は……」
彰人「だな……あれだけ心配性な親父じゃ、説得するのは大変だったんじゃねえか?」
こはね「あ……う、うん……でも、キャンプの時と同じで、皆のことは特別に信頼してくれてるみたいで……」
杏「本当に? なんだか、こはねパパに認めてもらえてるって感じがして、すっごく嬉しいな~!」
冬弥「俺もだ」
彰人「……ったく、お前らな」
杏「とか言いつつ、満更でもないって顔しちゃって〜」
彰人「お前はいちいちうるせえ」
四人:再び誰からともなく笑い声が漏れると同時に、彰人がなにかを思いついたというような表情を浮かべる
彰人「せっかくだから歌の練習でもするか、夕飯までまだ時間があるからな」
杏「お、いいね〜! 私は大賛成〜!」
こはね「ふふ、お泊まりだから、いつもより多く練習時間が取れそうだね」
冬弥「ああ、そうだな。ついでと言ってはなんだが、普段より彰人と白石の勉強を見る時間も取れそうだ。歌の練習をして、夕飯を食べ、その後は皆で勉強会をしよう」
彰人・杏「げっ……」
冬弥「どうした、二人とも。歌の練習をする話になった時は、やる気に満ちあふれた表情をしていただろう……」
冬弥:彰人と杏にじとりとした視線を送る
彰人「うっ……そ、それは……」
冬弥「彰人、夕飯まで時間があるから歌の練習をしようと言い出したのはお前だろう。歌の練習をする時間はあっても、勉強をする時間はない……とは、言わせないぞ」
杏「こ、こはねえ……」
冬弥「白石、小豆沢に助けを求めても無駄だぞ」
こはね「あ、あはは……え、えっと……皆、歌の練習と勉強会、頑張ろうね!」
杏「うう……っ、ま、まぶしい……いま私の目の前に天使(こはね)がいる……」
彰人「悪魔(冬弥)もな……」
〜場面転換〜
彰人「ストップ、一旦音を止めるぞ」
こはね「はあ……はあ……っ、し、東雲くん……一回目にテンポがズレちゃってたところ、二回目はちゃんと修正できてた、かな……」
彰人「おう、問題ねえ。むしろ上出来だ」
こはね「よ、よかった……」
彰人「普段はあまりやらねえが、たまには相棒を変えて歌ってみるってのも悪くはねえな」
こはね「うん、この後は私と青柳くんの組み合わせ、杏ちゃんと東雲くんの組み合わせで、同じ曲で練習……だったよね?」
彰人「ああ、そうだな。一瞬たりとも時間を無駄にはできねえし、今歌ってた曲の話に戻るぞ。次はオレが歌うパートだが……っと、悪い。あいつらが近くにいねえ今のうちに言っておきたいことがある。二人が寝た後……」
こはね「……! う、うん……」
彰人・こはね:彰人がこっそりとこはねに耳打ちをした後、お互いにわずかに頬を染めて見つめあう
杏「――……っ!」
杏(い、今のって……)
杏:彰人とこはねの会話を偶然聞いてしまい、二人からは見えない場所で立ちつくしながら頬を赤らめる
杏(ちゃんと言葉が聞き取れたわけじゃないけど、多分、そういうこと……だよね……?)
杏:ドキドキと心音を高鳴らせながら胸の前でぎゅっと拳を握りしめ、なにかを覚悟したような表情を浮かべる
〜数時間後〜
彰人・杏「――――〜〜〜〜っ! や、やっと、終わった…………!」
冬弥「彰人、白石、よく頑張ったな」
こはね「ふふ、二人が頑張ってくれたおかげで、意外と早く勉強会が終わったね」
冬弥「ああ、真面目に勉強をしないようであれば何時間でも勉強会を延長する気でいたが、そのようなことにならなくて本当によかった」
こはね「え、えっと……それじゃ、二人が頑張ったご褒美にホットミルクをいれてくるね。キャンプの時みたいに、チョコを溶かして……」
杏(て、天使と悪魔の構図が……)
彰人(再来してやがる……)
〜数分後〜
杏「こはね〜! ホットミルクごちそうさま!」
こはね「きゃ!? あ、杏ちゃん、いつも言ってるけど、急に抱きついちゃ……」
彰人「ま、味は悪くなかったな」
冬弥「彰人、たまには素直に褒めてみてもいいんじゃないか」
四人:歌の練習を始める前と同じように再び誰からともなく笑い声が漏れ、なごやかな空気が流れる
杏「それじゃ、私とこはねは私の部屋で寝るから、彰人と冬弥はさっき案内した部屋を使ってね。布団はすでに準備してあるから」
彰人「おう」
冬弥「ありがとう、白石」
こはね「二人とも、おやすみ」
杏「おやすみ」
彰人「ああ」
冬弥「おやすみ」
〜数分後〜
彰人「……」
冬弥「……」
彰人:冬弥の寝息を確認してから布団を抜け出すと、忍び足で部屋を出る
こはね「あ……し、東雲くん……」
彰人「……」
彰人:冬弥と杏が寝た後に二人で会う約束をしていた場所で待っていたこはねと目が合うと、無言でこはねの腰を抱き寄せてキスをする
こはね「……っ!? ん……っ、し、東雲、く……や……っ、ん……」
彰人「……」
彰人:無言のままこはねをその場に押し倒すと、ポケットからコンドームを取り出して口に咥える
こはね「――〜〜っ!」
こはね:彰人が手にしている物の正体が分かった瞬間にすでに赤かった頬を更に紅潮させると、瞳に涙を浮かべながら上目遣いで彰人を見つめる
彰人「あいつらにいつ気付かれるか分からねえし、少しだけ急ぐぞ……」
こはね:涙ぐんだ瞳で彰人を見つめたまま、口元に手を当ててこくりと頷く
彰人「……」
彰人:こはねの寝巻きを肌蹴させ、胸とショーツを顕にさせた状態でその姿をじっと見つめ、挿入の準備を進めるために自分で性器に刺激を与えてからコンドームを装着すると、こはねが穿いているショーツを横にずらし、こはねの膣内にゆっくりと性器を挿入していく
こはね「――……っ、ん……や、あ、ああ……っ、あ、ん、んん……!」
彰人「――……っ、静、かに……!」
彰人:内部の締め付けに顔を歪めながらもこはねの口を手のひらで塞ぐと、焦らすような速度でゆっくりと根元まで性器を挿入してから一息つく
彰人「……っ、は、あ……クソ……っ、最低、だな……オレ……でも、すげえ、いい……」
彰人:前戯をせずに挿入したことを悪いと思いながらも、欲望には抗えないのか途切れ途切れの言葉でそう呟くと、しっとりと汗ばんだこはねの額にかかっていた髪の毛を指先で優しくかきあげる
こはね「し、の……のめ……く、ん……」
彰人「いつもの髪型もいいけど……そうやって、下ろしてるのもいいな……」
彰人:すでに息も絶え絶えになっているこはねの瞳をじっと見つめ、優しく微笑みながらそう呟く
こはね「え……?」
彰人「なんでもねえ、忘れろ……」
~場面転換~
冬弥「……」
杏「……」
杏:こはねが部屋を出ていった直後に周囲を警戒しながら部屋を抜け出し、彰人と冬弥が眠っているはずの部屋に到着すると、彰人の姿がないことを確認してほっと胸をなでおろし、ドキドキと心音を高鳴らせながら眠っている冬弥の耳元に唇を寄せる
杏「冬弥、起きて」
冬弥「ん……その声、は……白石か……」
冬弥:杏の声で目を覚ますと、体を起こして状況を確認する
杏「彰人なら、いないよ」
冬弥「……!」
冬弥:彰人の姿がないことに困惑していたのか、杏の言葉に驚いたような表情を浮かべる
杏:できるだけ冷静な声色で呟くと同時に、彰人とこはねの会話を聞いてしまった時に自分から冬弥を誘う覚悟をしていたことを思い出し、父と母の突然の旅行によって絶好の機会を与えられたにもかかわらず手を出してこなかった奥手な冬弥の体に抱きつくように、ぴたりと体を寄せる
冬弥「――……っ!? 駄目だ、白石……彰人が……」
杏「――~~っ! ああ、もう! 彰人は暫くの間戻ってこないって!」
冬弥「……」
杏「……」
冬弥・杏:シーンと静まり返る
冬弥「なぜ、そう思うんだ」
杏「多分、だけど……歌の練習をしてた時に、こはねと二人きりで会う約束をしてたんだと思う……」
冬弥「――……っ!」
杏「……」
冬弥「……」
冬弥・杏:二人の間に気まずい沈黙が流れる