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    あもり

    @34182000

    二次創作小説置き場です。
    現在格納済み:fgo、遙か3、バディミ、スタオケ、水星の魔女、マギなど色々

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    あもり

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    スタオケwebオンリー開催おめでとうございます〜!!!記念で怜唯怜のss展示です。
    ほのぼのな地元のお土産おやつ話です。

    今度のフルボイスイベントめちゃ楽しみにしてます!

    甘いおやつの時間「香坂先輩、何持ってるんですか?」
    「実家に帰らないって言ったらなんか色々送ってくれたみたいなの。そうだ、朝日奈さん。甘いものは好き?」
    「えっそりゃもう大好きですが!?」
     おやつの気配がして思わず前のめりになる。太るとか栄養がどうとか関係がない。甘いものは幸せで、幸せなのは甘いものだ。そういうこと。何より香坂先輩のお誘い!もしも私が甘いものが苦手でも、首を縦に振ってしまう。なのでこれは完全に私にとって幸せセットパック。凛くんの体重管理の幻聴が聞こえた気がしたけど幻聴なので聞かなかったことにした。
    「ふふ、いい返事ね。じゃあ後で一緒に食べましょう?」
    「やったー!あ、じゃあ私もなんかおやつ持って行きますね」
    「あら素敵、あなたと私でお菓子パーティーね」
    ウキウキで答えれば、嬉しそうに微笑む先輩と目があって思わず朝からチョコレートのようにどろっと溶けそうになった。危ない。

    ***
    「失礼しまーす」
    「どうぞ、朝日奈さん」
    朔夜の部屋に行くよりも控えめにノックすれば、先輩の弾んだ声が返ってきてそっとドアを開ける。部屋はコーヒーの香りがただよっていた。
    「香坂先輩がコーヒー、珍しいですね」
    「今日のおやつにはこれが合うのよ」
    紅茶派の先輩からそう言われるおやつ、一体なんだろう。なんだかソワソワしてしまう。
    「あなたの口に合えばいいけど。これよ」
     手をだしてと促されたので両手を出せば小さな丸い形、少し重量がある。ちょっと意外だったのはそれが、
    「ちーずまんじゅう?」
     饅頭だったこと。
    「饅頭?って顔してるわね」
    思わず図星で顔が赤くなる。さすが。全てなんだかお見通しされている。いやまぁ大体そうなんだけど!
    「いやあの、なんか香坂先輩から饅頭が出てくるとは思わなくて」
    「あら、私和菓子も好きよ?」
    「覚えておきます後私も大好きです!じゃなくてえーと」
    飲み込みかけた言葉をいってもいいか悩んで、香坂先輩はそんな事で怒ったりする人じゃないと数秒の間に判断してもう一度口を開く。
    「これ、コーヒーにあうんですか?お茶ではなく?」
    「まずは食べてみてのお楽しみ、よ。お茶が良さそうならお茶もあるから遠慮しないでね」
    配慮の塊すぎて涙が出そう。朔夜に後で自慢しなくては、と心に決めてパッケージを開ける。チーズと甘い香りが合わさって気づいたら口の中に半分おさまっていた。
    「美味しい〜!」
    「ふふ、ならよかったわ」
    「あまじょっぱくて美味しいですこれ!これはたしかにコーヒーと……美味しい〜!」
     残り半分はコーヒーと一緒に味わえばさらに口の中が幸せになった。
    「喜んでもらえて何よりよ」
    「初めて食べました!美味しかったけどこれ、先輩の定番のやつなんですか?」
    「どちらかと言うと地元の定番のお土産、みたいなものね」
    「こっちでいう横濱ハー◯ーとかそんな感じの?」
    「もう少し地元でも食べる感じかしら」
    「うーん、となるとシュウマイ…?」
    「立ち位置が独特よね」
     お菓子、難しい。横浜はお菓子が多すぎる上こだわりのある人もいるからこれ!というのが難しい。私はなんでも好きだけど。
    「ところで朝日奈さんのおやつは何かしら?」
    「先輩のチーズ饅頭の後にカントリーマウム出すの大変出しづらいんですが、でもやっぱ美味しいので食べませんか!」
    「あら、わたし大好きよそのお菓子。早く食べましょう」
    「先輩〜……!」
    カントリーマウムとチーズ饅頭、綺麗なお皿の上に並べると見た目のチグハグ度合いがすごい。けど、先輩がやっぱり美味しいわねって笑ってくれるのでもうそれだけで、持ってきた甲斐があった。
    「宮崎ってチーズ饅頭が有名なんですか?」
    「そうね、きっと三上くんも赤羽くんも知ってると思うけどあまりこういう話はしないものね」
    確かに、あの2人からあんまりその手の話は聞かないかもなぁと3つ目のチーズ饅頭のパッケージを開ける。なかなかお土産、おやつの話は聞かないかもしれない。聞いたら答えてくれそうだけど。逆に言えば、聞かれなければ話さないってことくらいの興味なんだろう。と、いうことは。
    「私の知らない美味しいお菓子、まだまだいっぱいあるんだな〜……」
    「でもスタオケはこれから全国を回るのよね。知らないお菓子にも出会えるんじゃないかしら」
    「ねぇ先輩、いいこと思いついた」
     ニヤリと笑えば、香坂先輩もあら、という顔でこちらを見つめる。
    「次からスタオケが行くところで、お土産おやつ買ってパーティーしません?」
    「奇遇ね、朝日奈さん。私もそれを言おうと思っていたのよ」
    「本当ですか!じゃあ、早速みんなにもー」
    「ちょっと待って」
    マインを打ち込もうとした手を絡められる。甘いお菓子ではない、先輩の花の柔らかな香りにどきりとする。携帯を落としそうになったが、そこはなんとか握りしめることで回避した。
    「みんなと一緒もいいけれど、わたしと2人の時間も特別に作ってくれるかしら?」
     少しだけ甘えたような声色で囁かれれば頭の中身がショートする音がした。先輩、それは。
    「朝日奈さん?」
    「……勿論です!」
     なんとか全力元気な声を出すことで、言葉を取り戻す。
    「ふふ、約束よ?」
     いつも甘やかしてくれる先輩が、私に甘えてくれる瞬間こそが1番甘いお菓子ではないでしょうか。

    心臓がうるさいのを無視してなんとかマインのメッセージを送ったことを、誰かに褒めて欲しくて仕方がなかった。
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    あもり

    DOODLE突然始まって突然終わる、シンドバットとユナンの幕間、ユナン視点。時間軸的には本編開始前のつもりです。シンドリアにふらっと遊びに来てはシンドバットのそばに居たいけどいられないことを痛感して離れる、みたいなめんどくさい猫ちゃんムーヴ的行動を何度かしてそうだなぁ〜と思いながら書きました。この2人もなかなか複雑でいいよね。
    不変「言った本人は覚えていない軽くて適当な言葉ほど、うっかり他人を救ってたり殺してたりするものさ」
     開放された窓から南国特有の生ぬるい風が流れてきて、適当に括った髪がそよぐ。僕に向き合うシンドバットの顔は無愛想のままだった。何もとって食いやしないのにと思っていると、
    「そっくりそのままお前に返してやる、ユナン」
    「……ふふふ、根に持つなぁ」
    「俺はお前と違って忘れっぽくないからな」
     わかりやすく捻くれて拗ねた事を言うものだから、思わず笑ってしまう。こんな分かりやすく、変なー警戒心と好奇心があいまぜになった顔。人間の表情筋ってこんな複雑に動くものなんだと感心する。
     それに、こんな人間的で複合的な表情はきっと自分以外にシンドバットは見せないだろう。八人将たちには甘えているからここまで警戒の色は混ざらないし、対外的には七海の覇王としての役どころと面の良さを存分に活かしている。かつて興行として舞台に立った経験も織り込んでいるはずだ。
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